電気光学(EO)ポリマーの基礎・特性評価と光制御デバイス・テラヘルツ波検出への応用

★EOポリマーは、低誘電率と高い電気光学係数から、光変調器の高速化・低消費電力に期待されている次世代・有機材料です。当研究の第一人者である山田先生に、電気光学の基礎からEOポリマーの化学構造、光制御デバイスへの応用について詳しく解説いただきます。

番号
AT202505301
発行年月
2025/05/30
体裁
A4判, 56ページ
フォーマット
紙版
定価
22,000 円(本体20,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

【講師】
国立研究開発法人情報通信研究機構 未来ICT研究所 山田 俊樹 氏

目次

【主旨】
 電気光学ポリマーは、電気光学係数が大きいことと超高速応答性を有することから、近年注目が集まってきている。電気光学ポリマーの耐熱性等の問題も克服されつつある。
 電気光学(EO)ポリマーの基礎と特徴について概観した後、EOポリマーの特性評価技術と高性能なEOポリマー材料開発について述べる。またEOポリマーの応用展開として、光制御デバイス(超高速光変調器や光フェーズドアレイ)やテラヘルツ波検出等についても述べる。


【ポイント】
 電気光学(EO)ポリマーの基礎・材料開発・高性能化と評価及び応用展開について幅広く講演する。EOポリマーの材料開発や評価について実体験等も交えながら講演を行うと共に、電気光学(EO)ポリマー開発の現状について理解を深める。


【習得できる知識】
 ①電気光学効果の基礎
 ②電気光学(EO)ポリマーの基礎
 ③電気光学(EO)ポリマーの評価技術
 ④電気光学ポリマーを用いた光制御デバイス
 ⑤電気光学ポリマーを用いたテラヘルツ波検出


【キーワード】
 電気光学ポリマー、超高速光変調器、光フェーズドアレイ、テラヘルツ波検出、電界センサー、Beyond 5G


【プログラム】

1. 電気光学ポリマー開発の背景
 1-1. 電気光学(EO)ポリマーとは
 1-2. 拡大する光通信の需要(Beyond 5Gに向けて)

2.電気光学効果の基礎
 2-1. マッハツェンダー光変調器
 2-2. 半波長電圧
 2-3. 電気光学係数

3.電気光学ポリマーの基礎と特徴
 3-1. 電気光学材料
 3-2. 有機分子の非線形分極・超分極率

4.電気光学色素の開発と評価
 4-1. 超分極率βの評価と高性能電気光学色素の開発
 4-2. 分子内水素結合を利用した高性能電気光学色素の開発
 4-3. O-band用高性能電気光学色素の開発

5.電気光学ポリマーの開発

 5-1. EOポリマーの3つのタイプ
  ゲストホストポリマー・サイドチェーンポリマー・クロスリンクポリマー
 5-2. EOポリマーの合成
 5-3. 電気光学ポリマーの電気光学係数(r33)の評価
 5-4. 電気光学ポリマーの熱安定性(耐熱性の高い電気光学ポリマーの開発と熱安定性の評価)
 5-5. 電気光学ポリマーの光安定性
 5-6. 電気光学ポリマーの性能指数

6.電気光学ポリマーを用いた光制御デバイス(小型超高速光変調器、光フェーズドアレイ)
 6-1. 光通信波長帯
 6-2. Si/EOポリマーハイブリッド光変調器
 6-3. EOポリマーを用いた制御デバイス
 6-4. 電気光学(EO)デバイスの動作波長
 6-5. 可視光用EOポリマーの開発

7.電気光学ポリマーを用いたテラヘルツ波検出

 7-1.電気光学ポリマーの転写技術の開発
 7-2.電気光学ポリマーのフリースタンディング膜・積層膜作製技術の開発
 7-3.電気光学ポリマーのシュタルク効果を利用したテラヘルツ波検出
 7-4.電気光学ポリマーのシュタルク効果のその他の応用
 7-5.電気光学ポリマーの電気光学効果を利用したテラヘルツ波検出

8.電気光学ポリマーの動作波長の短波長化