曲面・車載用タッチパネルに向けた要求と光学粘着剤の開発 ~車載OCA、アクリル粘着剤のタッチパネル応用、酸フリー高耐久性~
★車載用OCAに求められる特性とは?
★光学特性の制御技術、OCAの超厚膜化技術、接着信頼性技術について紹介!
★アクリル系粘着剤の設計とタッチパネル用粘着剤への応用について解説!
★【著者に相談できる事】こちらの著者(講師)を御社の社内研修講師(講師派遣サービス)として弊社から相談する事も承ります
※本セミナーは、2019年1月28日に実施したセミナー資料です
執筆者
目次
第1部 曲面・車載用タッチパネルに向けた光学粘着剤の要求
講師:(株)タッチパネル研究所 開発部長 中谷 健司 氏
【講演主旨】
デイスプレイ・タッチパネルが大型化し、車載用やサイネージ用に利用されるようになると屋外や屋外に近い状況下での視認性の確保が必要となります。その場合タッチパネルの曲面化や耐候性の向上、さらにタッチパネルの内部,デイスプレイとの界面での反射の低減なども課題となります。
本講演ではフィルムタッチパネルの光学接着剤やカバー材の選択、デイスプレイへのダイレクトボンデイングまで幅広く説明します。
1.タッチパネルの種類と市場
1-1 タッチパネル市場の変化
1-2 車載、大型、デジタルサイネージ市場の拡大
1-3 車載用デイスプレイへの要求特性
1-4 ヘッドインパクトや安全性確保
2.静電容量タッチパネルの技術動向と今後のトレンド
2-1 構造と特徴
2-2 大面積化と曲面化
2-3 タッチパネルのカバー材料
2-4 車載や屋外仕様で要望される材料特性
3.タッチパネルの使用される光学的接着剤
3-1 曲面化に必要な接着剤
3-2 界面反射の低減
3-3 ダイレクトボンデイング
3-4 接着剤の電気特性
第2部 超厚膜で柔軟性を有する光学粘着剤の開発
講師:バンドー化学(株) 高機能エラストマー製品事業部 技術部 機能フイルム開発グループ 奥野 雄三 氏
【講演趣旨】
車載用途向けのOCAはスマホやタブレット用途よりも厳しい耐環境特性が要求される。また、OCAとの貼合部材もガラス、プラスチックと多様化してきている。
当社はこれまで、車載用途向けOCAに特化した開発を行ってきた。
特に、高温・高湿環境における光学特性の制御技術やOCAの超厚膜化技術、接着信頼性(遅れ泡、気泡発生のメカニズム)技術について紹介したい。
1.車載用ディスプレイの動向
2.ダイレクトボンディングについて
3.超厚膜光学粘着フィルムのニーズについて
4.車載用OCAに求められる特性について
5.車載用OCA設計の考え方 (耐湿熱負荷)
6.OCAの親水・疎水制御について
7.Free Crystal®の特徴
8.ガラスカバーとプラスチックカバーの違いについて
(プラスチックカバーとの貼合はなにが難しいのか?)
9.プラスチックカバー対応OCAに求められる性能について
第3部 アクリル粘着剤の基本設計とタッチパネル用粘着剤への応用
講師:綜研化学(株) 粘着・機能樹脂部 技術グループ 製品開発1チーム チームリーダー 米川 雄也 氏
【講演主旨】
現代社会において、タッチパネルはその機能性・操作性により、我々の一般生活に浸透しており、その市場はさらなる拡大の一途を辿っている。タッチパネルは各種フィルムの積層体であり、それらの貼り合せに粘着剤が使用されている。その技術は日進月歩であり、それと同時に粘着剤への要求性能も厳しくなってきている。粘着剤には、ゴム・シリコン・アクリル等幾つかの系統があるが、本講演では、透明性・耐久性・設計の自由度などに優れたアクリル系粘着剤の設計とタッチパネル用粘着剤への応用について解説する。
1.綜研化学㈱のご紹介
1-1 会社概要
1-2 事業内容
2.粘着剤とは?
2-1 接着と粘着
2-2 粘着剤の使用場面
2-3 粘着剤の分類と特徴
2-4 粘着剤の物性評価方法
3.アクリル系粘着剤の基本設計
3-1 設計の3要素
3-2 ベースポリマーの設計
3-3 架橋設計
3-4 添加剤設計
4.タッチパネル用粘着剤への応用
4-1 タッチパネルの構成例
4-2 OCAとOCR
4-3 タッチパネル用粘着剤への要求物性
4-4 透明性・耐白化性
4-5 段差追従性
4-6 耐ブリスター(発泡)性
4-7 誘電率
4-8 非腐食性(酸フリー)
5.車載用酸フリー高耐久性粘着剤の開発事例
5-1 開発の背景
5-2 ブリスター現象に関する考察
5-3 新規開発品の物性評価
6.まとめ