生分解性樹脂・バイオプラスチックの開発動向・課題と今後の展望

★バイオプラスチックとして最新動向を読みやすく、コンパクトにまとめたソフトカバー書籍!
★企業としての動向、研究機関としての最新知見が豊富!
★生分解性プラスチックの評価と法規制,更には海洋プラスチックの環境汚染の問題にも焦点!

ISBN 978-4-909118-18-9
番号
AND028
出版社
株式会社AndTech
発行年月
2020/04/03
体裁
B5判, 100ページ
フォーマット
紙版
定価
22,000 円(本体20,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

(有)カンポテクニコ 人見 清貴
群馬大学 粕谷 健一
NPO法人チームくじら号 加藤 千明
三菱ケミカル(株) 佐野 浩
GSアライアンス(株) 森 良平
フタムラ化学(株) 花市 岳
西包装専士事務所代表(日本包装専士会 元会長) 西 秀樹

目次

第1章 生分解性プラスチックの現状・海洋分解性の開発・評価事例と今後の展望

第1節 生分解性プラスチックの現状・市場動向と海洋・環境問題への課題・今後の展望
はじめに
1.なぜ今、生分解性プラスチックが注目されているのか?
 1.1 各国の汎用プラスチックの規制から見えてくるもの
  1.1.1 アメリカにおける法規制
  1.1.2 イタリア
 1.2 生分解性プラスチックの海外トレンド
2.生分解とは何か?
 2.1 生分解性の定義
 2.2 生分解性プラスチックの分解ステップ
 2.3 生分解のスピードに影響を与える外的要素
3.生分解性プラスチックの認証制度
 3.1 日本での生分解性プラスチックの認証制度
 3.2 海外での認証制度
 3.3 海洋性分解という新しいセグメント
4.生分解性プラスチックにはどんなものがあるのか?
 4.1 日本で上市されている生分解性プラスチックの種類と特徴
 4.2 安価で注目される中国製の生分解性プラスチックの種類と特徴
5.生分解性プラスチックの成形課題と改善のポイント
 5.1 吸湿と乾燥のコントロール
 5.2 強度と分解速度の関係
 5.3 分解速度とガラス転移点の関係
 5.4 ポリマーブレンド技術
6.生分解性プラスチックの市場動向
 6.1 生分解性プラスチック製品の市場
 6.2 生分解性プラスチック製品の課題
 6.3 生分解性プラスチック製品の新たな展開
 6.4 今後の展望

第2節 海洋環境中での生分解プラスチックの分解機構と開発事例
はじめに
1.生分解性プラスチックの分解機構
2.生分解性プラスチックの海洋分解性
3.海洋生分解性プラスチックの開発指針
4.環境因子を利用した海洋環境中での分解開始時期の制御方法
おわりに

第3節 深海環境下における生分解性プラスチックの分解性試験と評価、その現状
はじめに
1. 生分解性プラスチックの深海微生物による分解性
 1.1 生プラを分解する深海微生物の探索
 1.2 微生物が生産する植物性バイオプラスチックPHBH を分解する深海微生物の探索
2. 深海微生物を利用した生プラ分解評価法
 2.1 高圧連続培養システムの開発と生プラ分解性評価
 2.2 フローサイトメトリーの利用による生プラ分解性の評価
おわりに 〜SDGs に向けてのアクション〜



第2章 生分解性樹脂・バイオプラスチックの最新開発事例と環境適正・今後の展望

第1節 バイオプラスチックの展開と各種応用展
はじめに
1.プラスチックが支えた社会と課題
2.バイオマスプラスチック
 2-1 プラスチック原料としてのバイオマス
 2-2 既存プラスチックの置き換え用途
 2-3 バイオマス化によって機能が賦与されたプラスチック
 2-4 バイオマスプラスチックの課題とアプローチ
3.生分解性プラスチック
 3-1 プラスチック廃棄物の問題と生分解性プラスチック
 3-2 生分解性プラスチックの用途と種類
  3-2-1 合成系生分解性プラスチック
  (1)ポリ乳酸(PLA)
  (2)ポリブチレンスクシネート(PBS、PBSA)
  (3)脂肪族- 芳香族コポリエステル
   ・変性ポリブチレンテレフタレート
   ・変性ポリエチレンテレフタレート
  (4)ポリグリコール酸(PGA)
  (5)ポリカプロラクトン(PCL)
  (6)ポリビニルアルコール(PVA)
  3-2-2 生物が生産する高分子を活用した生分解性プラスチック
  (1)ポリ- β - ヒドロキシアルカン酸(PHA)
  (2)熱可塑性デンプン
 3-3 生分解性プラスチックの課題とアプローチ
おわりに


第2節 セルロースからなる生分解性バイオマスフィルムの特徴と環境適性
はじめに
1.セルロースフィルム「セロハン」の歴史
2.セルロースフィルムの製造方法
 2.1 ビスコースの製造過程
 2.2 フィルムの製膜工程
3.セルロースフィルムの特徴
4.新たなセルロースフィルムの設計
 4.1 フィルムのバイオマス度
 4.2 フィルムの生分解性
  4.2.1 セルロースフィルム
  4.2.2 NatureFlex
 4.3 フィルムのバリア性
 4.4 NatureFlex の循環サイクル
 4.5 ネイチャーフレックの使用例
おわりに

第3節 石油を一切使用しない100% 天然バイオマス由来の各種生分解性樹脂
はじめに
1.プラスチックの分類
2.その他の天然系プラスチック
3.弊社においての種々の石油系プラスチック、生分解性プラスチックや廃プラスチックと
  セルロースナノファイバー複合体
4.超臨界発砲技術との組み合わせ
5.各種成形品
6.非可食性バイオマス由来のセルロース系生分解性樹脂



第3章 生分解性プラスチックの安全性評価事例と国内外法規制状況

はじめに
1.ポリ衛協における審議 1)
 1.1 事前ヒアリング
 1.2 WGにおける検討結果(機能試験)
  1.2.1 機能試験条件
  1.2.2 機能試験結果
 1.3 技術委員会における審査
  1.3.1 ポリ衛協における安全性評価の基本的考え方
  1.3.2 安全性評価結果
 1.4 ポリ乳酸の自主基準
2. 食品安全委員会における審議
3.食品衛生法の改正4)
 3.1 個別規格
 3.2 製造条件
4. 欧米における認可状況3)
 4.1 米国
 4.2 欧州連合(EU)
 4.3 PLA のリスク評価のまとめ
5. 生分解性プラスチックと海洋プスチック問題
 5.1 何が問題なのか
 5.2 環境省の対応
 5.3 日本のリサイクルの実態
  5.3.1 リサイクル率
  5.3.2 PET ボトルのリサイクル状況
  5.3.3 厚労省の再生利用に関する指針と産業界の対応
6. 研究事例
まとめ