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★マイクロプラスチック削減問題で注目される生分解樹脂の規制動向も踏まえて、
最前線で活躍する4名の専門家によって解説予定。
★2020年までに40億7千万米ドルに達し、2015年~2020年のCAGR (複合年間成長率) で
6.5%の成長が予測される農業用生 分解性マルチフィルムの最新動向
★業界が注目する劣化制御技術(分解メカニズム、急速劣化、劣化コントロール)
についても言及
★他では聞けない欧州動向についても解説予定
※2019年5月14日に実施したセミナー資料
西包装專士事務所 代表 日本包装専士会 顧問(前会長)西 秀樹 氏
(有)カンポテクニコ 代表取締役社長 人見 清貴 氏
(株)ユニック 参与 坂井 久純 氏
第1部 生分解性プラスチック(PLA)の安全性評価事例と農業分野への影響 ―PLAは何が問題だったのかー 講師:西包装專士事務所 代表 (日本包装専士会 元会長) 西 秀樹 氏 【ご執筆】 食品包装用樹脂のPL制度化進捗状況と企業の対応、コンバーテック、加工技術研究会(2019) 食品包装の安全衛生性と自主基準、包装技術、日本包装技術協会、Vol.56、No.4(2018) 【キーワード】 1. 生分解性 2. 食品包装規制 3. ポジティブリスト(PL) 【講演主旨】 PLAは、生分解性プラスチックとして食品包装用用途の認可までに約6年の年月を要した。包装材料は通常使用条件下での分解は禁物であり、PLAはこの実証実験も行ったが、廃棄後の土壌中における生分解とは明確に区別して考える必要がある。PLAのこの知見は、海洋プラ問題を考える上で共通点が多い。本講項ではPLA審議結果と得られた知見、海洋プラ問題との関連性、環境省と業界の動き、欧米の状況、新研究等に関し紹介する。 【プログラム】 1.プラスチックを取り巻く環境 2.生分解性プラスチックとは(JBPA) 3.ポリ乳酸の食品包装規制への審議事例―PLAは何が問題だったのかー 3.1 ポリオレフィン等衛生協議会の審議:生分解とは何か、包装に使用できるのか 3.2 分解しないことの実証実験(機能試験)結果と安全性評価結果 3.3 食品安全委員会の審議と食品衛生法改正(厚生労働省) 3.4 欧米の法規制状況 4.グリーンプラ制度の現状:日本バイオプラスチック協会(JBPA) 4.1 評価基準とポジティブリスト(PL)、 4.2 識別表示、製品登録状況、海外の認証制度 5.日本のリサイクルの現状と環境省の新方針 5.1 欧米の動きとG20に向けた環境省の方針案 5.2 リサイクルの現状と研究の事例 6.農業用マルチフィルムへの応用と課題 6.1 生分解性マルチフィルムの商品例と特性 6.2 農ポリにおける使用後の回収事例 7.まとめと企業の対応
第2部 生分解性を持つ農業用マルチフィルムの開発と物性制御、急速劣化技術 講師:(有)カンポテクニコ 代表取締役社長 人見 清貴 氏 【キーワード】 1.生分解プラスチック 2.マルチフィルム 3.海洋生分解 4.海洋・環境問題 【著作・受賞・経歴】 デュポン株式会社先端技術研究所勤務、(社)発明協会会長奨励賞受賞、2009,2010農業用フィルム国際シンポジウムに参加 【講演概要】 日本においても生分解プラスチックが注目されつつある。しかし生分解プラスチックの歴史はたいへん長く、欧州や米国では人々の暮らしに広く浸透している。日本をはじめとするアジアにおいて、「生分解プラスチック」は欧州や米国とは全く異なるベクトルで、認知されている。それが生分解マルチフィルムである。この講演を通じて、なぜマルチフィルムに生分解プラスチックが使用されるのか、また世界では、生分解プラスチックがどんな潮流にあるのかについて注目する。 【プログラム】 1.生分解性プラスチックが注目される背景(海洋問題) 1-1 海洋・環境問題はどれほど深刻なのか 1-2 各企業が模索し続けるソリューション 1-3 海洋生分解という新しいセグメント 2.取り残されつつある日本(米国、欧州で進む規制) 2-1 サンフランシスコ市における先進的なレジ袋の規制 2-2 アメリカにおけるマイクロビーズに対する規制 2-3 イタリアにおけるレジ袋の法規制と生分解性プラスチックの推奨 3.生分解性プラスチックとは 3-1 生分解性プラスチックの定義 3-2 生分解性プラスチックの段階的な分解メカニズムと概念 3-3 生分解性プラスチックの認証制度 3-4 日本における認証制度とグリーンプラマーク 3-5 生分解性プラスチックの種類 3-6 酸化型生分解性プラスチックの問題点 4.アジアで広がる生分解性マルチフィルム 4-1 生分解性マルチフィルムのメリット 4-2 生分解性マルチフィルムの市場規模と動向 5.技術的な話 5-1 生分解プラスチックの加工における水分率のコントロール 5-2 生分解プラスチックにおけるポリマーブレンド技術 5-3 生分解プラスチックの強度と分解速度との密接な関係 5-4 生分解プラスチック製品の持つ課題 6.まとめ 今後の展望
第3部 農業用生分解性マルチフィルムの分解メカニズムと 使用例、市場動向、現在の問題点 講師:(株)ユニック 参与 坂井 久純 氏 【キーワード】 1. 生分解性マルチ 2. 農業用生分解性資材普及会(ABA) 【講演主旨】 農業用マルチ分野での生分解性マルチフィルムは20年の歴史を超えております。少しずつですが、フィルムを剥がさず、廃棄の必要が無いということで使用が広がってきました。 昨今、海洋マイクロプラスチックの問題で騒がしくなって来ましたプラスチックの処理、と同時に、中国の廃プラの受け入れ停止の問題も出てまいりました。この2点の問題が引き金になったのではありませんが、生分解性マルチフィルムの使用は俄かに活気を呈してまいりました。これから、この2点の問題が後押しして、その需要が益々増えていくことが期待されます。 【プログラム】 1.マルチの崩壊 1-1 崩壊性マルチの種類 1-2 酸化分解型マルチ 1-3 ポリエチレンの崩壊 2.国内での非分解性廃プラの扱い 2-1 農業用生分解性資材プラスチックの適正処理について 3.生分解性プラスチックとは 3-1 生分解性プラスチックの定義 分解メカニズム 4.生分解性マルチの誕生 4-1 マルチの利点 4-2 ポリエチレンマルチの欠点 4-3 ポリエチレンマルチ使用後の弊害 4-4 中国が廃プラ受け入れ停止 5.ポリエチレンマルチを超える生分解性資材 5-1 生分解性マルチのメリット 5-2 ポリマルチと生分解性マルチのコスト比較 6.生分解性マルチ利用現場 6-1 利用現場写真 7.生分解性マルチ普及の状況 7-1 普及の状況、推移 8.現在の問題点 8-1 早期分解 8-2 急激分解例 8-3 農薬散布試験 8-4 要因と対応策