AT20230124:ナノインプリントリソグラフィによる微細加工技術・プロセス評価および半導体・デバイス・光学材料への応用展開
★ナノインプリントによる微細成型に関するメカニズムの基礎、使用される樹脂やモールドについての知識やプロセス・材料の最適設計、欠陥対策等を解説!
★上記に加え、三次元構造の作成技術等様々な可能性を秘めたシーズについて紹介し、さらに半導体・電子デバイスへの応用展開等について最新の動向に触れながら解説!
★ナノインプリント装置の基本的なラインナップを示し、UV硬化のメカニズムと測定方法、また、応用例として反射防止構造への応用や医療分野への新展開について解説! ★ナノインプリント装置に関しては直押し方式の微細転写装置に加え、大面積化・高スループット化へのアプローチとして注目されているRoll to Roll方式の装置開発状況について説明し、デバイスへの適用例として、LEDの高輝度化、ウエハレベルレンズ、大面積 (G2 (370×470mm) ) サイズのWGP (ワイヤーグリッド偏光子) について解説!
※このテキストは2023年1月24日に実施したセミナー資料です
執筆者
第1部 リソテックジャパン株式会社 ナノサイエンス研究部 部長 博士(工学)
大阪公立大学 大学院工学研究科 客員教授 関口 淳 氏
第2部 芝浦機械株式会社 執行役員
R&Dセンター 研究開発部 部長 小久保 光典 氏
目次
第1部 熱・光ナノインプリントリソグラフィの装置・プロセス評価技術とその新展開
講師:リソテックジャパン株式会社 ナノサイエンス研究部 部長 博士(工学)
大阪公立大学 大学院工学研究科 客員教授 関口 淳 氏
【経歴】
1983年3月 芝浦工業大学 応用化学科 卒業
1983年4月 日本ケミテック 入社。分析研究所に勤務
1985年4月 住友GCA社に入社。レジスト塗布現像装置のプロセス開発に従事。その後、レジスト解析装置および形状シミュレータのシステム開発に従事。
現在、リソテックジャパン(株) 専務取締役
2019年4月~ 立命館大学 客員教授
2020年4月~ 大阪府立大学 客員教授・大阪市立大学 客員教授
2022年4月~ 大阪公立大学 客員教授
2000年 東京電機大学にて工学博士
応用物理学会 会員。高分子学会 会員
【受賞】
2016年 精密工学会 技術賞
【著作】
1)感光性フォトレジスト材料の評価
2)リソグラフィー技術・その40年
3)ノボラックレジスト・材料とプロセスの最適化
その他論文多数
【主旨】
ナノインプリント装置の基本的なラインナップを示し、UV硬化のメカニズムと測定方法を解説する。また、応用例として反射防止構造への応用や医療分野への新展開について述べる。
【キーワード】
ナノインプリントリソグラフィー、モスアイフィルム、硬化特性、ナノインプリントリソグラフィーの医療分野への応用
【ポイント】
2005年より、大阪府立大学(現大阪公立大学)を中心にナノインプリントリソグラフィーの研究を行ってきた。その中で、開発して来た、実験用ナノインプリント装置の基本的なラインナップを示す。また、ナノインプリントリソグラフィー用の光硬化性樹脂UV硬化のメカニズムと測定方法を解説する。さらに、今後、ナノインプリントリソグラフィーの適用が期待される、反射防止構造への応用や医療分野への新展開について述べる。
【習得できる知識】
ナノインプリントリソグラフィーの基本原理
実験用ナノインプリントリソグラフィー装置の概要
光硬化性樹脂の硬化度の測定方法
モスアイフィルムへのナノインプリントリソグラフィーの応用
医療分野へのナノインプリントリソグラフィーの応用
【目次】
1.はじめに
2.ナノインプリント技術への取り組み
2.1 ナノインプリントリソグラフィー(NIL)の概要
2.2 プロセス評価用ナノインプリント装置
(1)実験用熱・光対応インプリント装置
(2)実験用熱インプリント装置
(3)光ロールTOロールナノインプリント装置
(4)実験用小型熱・光・真空インプリント装置
(5)ナノインプリント用アライメント装置
3.ナノインプリント材料の硬化特性測定装置の開発
3.1 はじめに
3.2 硬化特性測定装置の概要
3.3 実験および結果
3.4 まとめ
4.ナノインプリント法によるモスアイ構造製作のための評価装置開発
4.1 はじめに
4.2 実験装置の製作
4.3 実験および結果
4.4 まとめ
5.ナノインプリント技術のバイオミメティクスへの応用(新展開)
5.1 バイオミメティクス
5.2 バイオミメティクスを用いた防汚機能を有する胆管ステント開発
(1)はじめに
(2)バイオミメティクス技術の応用
(3)防汚機能を有する胆管ステント
(4)ステント製作と評価
(5)動物実験
(6)まとめ
6.まとめ
第2部 ナノインプリント装置の設計と開発、デバイス適用例の紹介- LED、ウエハレベルレンズ(WLL) 、ワイヤーグリッド偏光子(Wire Grid Polarizer)など –
講師: 芝浦機械株式会社 執行役員 R&Dセンター 研究開発部 部長 小久保 光典 氏
【経歴】
1987年,東芝機械株式会社に入社
東芝機械では研究所,精密機器事業部を経て,2005年から微細転写事業部にてナノインプリント装置の開発に従事。2009年に精密機器事業部と微細転写事業部が統合され,「ナノ加工システム事業部」となる。
2019年には経営企画本部 事業戦略室に異動。
東芝機械株式会社が2020年4月1日から正式に芝浦機械株式会社に社名変更。同じタイミングで,経営企画本部からR&Dセンター 研究開発部に異動。
1994年~1999年,(財)神奈川科学技術アカデミー 樋口「極限メカトロニクス」プロジェクト 派遣研究員
2004年,博士(工学)学位取得(東京大学)
【受賞】
第42回 応用物理学会 『優秀論文賞』 (2020/9/8受賞)
High external quantum efficiency (10%) AlGaN-based deep-ultraviolet light-emitting diodes achieved by using highly reflective photonic crystal on p-AlGaN contact layer
【主旨】
低コスト微細構造形成技術である、ナノインプリント成形技術の概要について紹介するとともに、超精密加工機による金型加工にも触れる。
ナノインプリント装置に関しては直押し方式の微細転写装置に加え、大面積化・高スループット化へのアプローチとして注目されているRoll to Roll方式の装置開発状況について説明し、デバイスへの適用例として、LEDの高輝度化、ウエハレベルレンズ、大面積 (G2 (370×470mm) ) サイズのWGP (ワイヤーグリッド偏光子) について解説する。
【キーワード】
ナノインプリント,LED,深紫外LED,ウエハレベルレンズ,WLL,ワイヤーグリッド偏光子,Wire Grid Polarizer,大面積インプリント,Roll to Roll,Roll to Sheet,Roll to Plate
【ポイント】
●内容について
「講座主旨(学習のねらい)」参照ですが,LEDの高輝度化,ウエハレベルレンズの製作,大面積 (G2 (370×470mm) ) サイズのWire Grid Polarizer (ワイヤーグリッド偏光子)といった実際のデバイスに適用した発表事例は非常に少ないと思います。
●講演者について
各デバイス対応の装置に関して,装置仕様策定,設計,製造およびテスト成形に関して,実際携わってきましたので,困難な点や気にしなければならない点についての紹介をさせていただきます。
【習得できる知識】
ナノインプリント手法を様々なデバイス作製,様々な箇所へ適用することに関しての問題点,注意点に加え,判断基準なども紹介いたします。
【目次】
1.芝浦機械株式会社の紹介
2.ナノインプリントプロセス
2.1 ナノインプリントプロセスの概要と特徴
2.2 ナノインプリントプロセス適用デバイス例
2.3 ナノインプリント装置構成と特徴
3.ナノインプリント装置と転写事例の紹介
3.1 直押し方式ナノインプリント装置 ST series
3.2 Roll to Roll方式UVナノインプリント装置 RT series
4.ナノインプリント手法を用いたデバイス適用例の紹介
4.1 LED
4.1.1 プロセス説明
4.1.2 Roll to Roll方式UVナノインプリント装置 RT seriesによるフィルムモールド作製
4.1.3 高輝度LED専用ナノインプリント装置 ST50S-LED
4.2 WLL(Wafer Level Lens ウエハレベルレンズ)
4.2.1 プロセス説明
4.2.2 機械加工およびStep & Repeat方式ナノインプリントによるマイクロレンズアレイモールド製作
4.2.3 WLL専用ナノインプリント装置 ST01S-WL
4.3 ワイヤーグリッド偏光子(大面積転写)
4.3.1 プロセス説明
4.3.2 インクジェットレジスト塗工による大面積(G2(370×470mm))サイズのWGP作製(残膜(RLT:Residual Layer Thickness)目標50nm以下への挑戦
4.3.3 G2(370×470mm)サイズWGP転写用Roll to Plate(RtP)装置 ST(G2)-RtP