AT20221220:高分子材料におけるモノマー化・解重合技術の基礎と最近の技術検討動向
★ポリマーからモノマーへの転換を図るケミカルリサイクルは究極的な炭素循環技術として関心が高まっている。
★樹脂種毎の基本的な考え方について整理し、合わせて現実に進行している各種のケミカルリサイクル技術の動向について解説!
※このテキストは2022年12月20日に実施したセミナー資料です
執筆者
株式会社AndTech 技術顧問 今井 昭夫 氏
(公益社団法人 高分子学会フェロー)
【著作】
・「高機能性高分子複合材料―要素技術と応用開発の動向ー」(2019年)AndTech刊
・「第三・第四世代ポリマーアロイの設計・制御・相容化技術」(2016年)S&T出版刊 など。
【受賞】
・2011年 高分子学会フェロー表彰
【経歴】
・1973年 住友化学株式会社入社。 高分子合成・製造プロセス・重合触媒・ポリマーアロイなどの
研究開発に携わる。 全社研究企画部門部長補佐、機能樹脂事業部長、理事・石油化学品
研究所長などを歴任。
・2011年 同社退社。 日本エイアンドエル株式会社 代表取締役社長に就任。
・2015年 日本エイアンドエル株式会社 退社。 個人コンサルタント業を開始し、㈱AndTech顧問に就く。
北大大学院非常勤講師、新化学技術推進協会新素材分科会世話人などを継続中。
目次
【習得できる知識】
プラスチック・ゴム材料のリサイクル技術に関する知識
解重合・ポリマー熱分解に関する化学反応知識
高分子材料の開発動向や将来動向と材料リサイクル・炭素循環に関する知識
【キーワード】
ケミカルリサイクル、炭素循環、解重合、ポリマー分解、酵素反応
【ポイント】
プラスチック・ゴム材料のリサイクル技術全体の中でのケミカルリサイクル技術の位置づけの明確化、素反応の機構に基づくケミカルリサイクルの考え方の体系的整理。マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルの工業化におけるSWOT分析。ポリマー事業におけるリサイクル技術の経営的・社会的意義。ケミカルリサイクルの社会実装までの課題と解決方向に関する考え方。
【目次】
1.重合と解重合
1-1 平衡重合と天井温度
1-2 解重合と熱力学
2.ポリマーの熱分解と酸化
2-1 炭化水素の熱分解
2-2 ポリマーの熱分解
2-3 電子線照射など物理的手法による分解収率の向上
2-4 ポリマーの酸化分解と副生化合物
3.ポリマーの加水分解
3-1 縮重合と解重合・・・化学平衡
3-2 加水分解への触媒作用
3-3 加水分解法によるモノマー回収収率の向上
4.ポリマーのバイオケミカルリサイクル
4-1 酵素反応による物質変換
4-2 既存化学反応プロセスの適用
5. 実用化に向けた技術開発の動向
5-1 化学メーカーによる検討
5-2 石油(精製)メーカーによる検討
5-3 その他の企業による検討
5-4 大学・公的研究機関による検討