AT202302221:フレキソ印刷の最新技術動向と水性フレキソ印刷用インキ・合成紙・感光性樹脂版の開発および環境負荷低減へ向けた取り組み

★フレキソ印刷はグラビア印刷、オフセット印刷、インクジェットデジタル印刷と共に包装材料の重要な印刷技術である。今後フレキソ印刷は小ロット対応においてインクジェットデジタル印刷とある面では競合しながらも伸びていく。循環型パッケージにおいてフレキソ印刷が今後どのように伸びていくか予測し、解説!

★近年、格段の進歩を遂げた“フレキソ印刷”に関し、進歩の過程や今の実力を説明。印刷業界が避けて通れない「VOC対策」「地球温暖化対策」については、“Non-VOCインキ”の可能性を探る。これらを通じて、印刷業界、特にパッケージ業界の環境対応に触れ、将来展望を試みる。最後に、油性グラビア印刷と水性フレキソ印刷の「印刷時における温室効果ガス排出量」の調査結果を示す。また、水性フレキソに関する直近の話題として、「IGAS2022」「フレキソジャパン2022」「第5回エコプロアワード(2022/12)」について解説!

★ミクロボイド制御技術について説明すると共に、最近の開発事例としてプラスチック量・CO2排出量を削減した「ユポエアー」を紹介!

★パッケージ印刷として昨今注目を浴びているフレキソ印刷についての市場動向及び各国事例、及びフレキソ印刷を用いたサステナブルなパッケージの実現に向けた各取り組みについて、水現像フレキソ樹脂版AWP™及び全自動製版システムと共に紹介!

※このテキストは2023年2月22日に実施したセミナー資料です


番号
AT202302221
発行年月
2023/02/22
体裁
A4判, 55ページ
フォーマット
紙版
定価
22,000 円(本体20,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

第1部 住本技術士事務所 所長 技術士(経営工学)・包装管理士 住本 充弘 氏

第2部 一般社団法人日本フレキソ技術協会(FTAJ)理事 株式会社TSI プランニング 上席執行役員 塚田 昌 氏

目次

第1部 軟包装分野におけるフレキソ印刷技術の開発動向、今後の課題と展望
講師:住本技術士事務所 所長 技術士(経営工学)・包装管理士 住本 充弘 氏

【経歴】
2004年大日本印刷を定年退社し技術士事務所を設立。国内外で包装コンサルタントとして活動中。主に多くの企業の包装技術商品の開発業務の指導及び実働を行っている。
食品、医薬品、産業部材、RFID、プリンタブルエレクロニクス分野、インクジェットデジタル印刷機の開発など幅広く活動中。

【受賞】
日本包装技術協会50周年記念式典で国際協力で感謝状
公益社団法人 日本技術士会 会長表彰(2019年6月13日)

【著作】
包装技術便覧(日本包装技術協会)他業界誌多数執筆


【主旨】
 フレキソ印刷はグラビア印刷、オフセット印刷、インクジェットデジタル印刷と共に包装材料の重要な印刷技術である。欧米は軟包装用にフレキソ印刷が多く、国内はグラビア印刷が多く、フレキソは少ないが、製版技術の進歩、インクの進歩、印刷機械の進歩により徐々に伸びてきている。包装では内容物、生産量、流通条件、コストパフォーマンスを考慮して印刷法が選定されている。今後フレキソ印刷は小ロット対応においてインクジェットデジタル印刷とある面では競合しながらも伸びていく。循環型パッケージにおいてフレキソ印刷が今後どのように伸びていくか予測してみる。

【キーワード】
印刷の品質、水性インク、デザイン効果、循環型パッケージ、フィルム印刷の再生適性

【ポイント】
フレキソ印刷は歴史のある印刷技術であり、軟包装にも多く利用されてきた。印刷仕上がりも向上し、グラビア印刷と比較してもそん色がないまでになっている。今後更に伸びるためには何が必要かを考えるヒントを見つけて積極的に展開を図りたい。

【習得できる知識】
グラビア印刷、インクジェットデジタル印刷との比較検討。
水性インクでの用途展開の可能性。
フレキソ印刷のメリット・デメリットを知り、用途に合った展開が出来る。

【目次】
1. 印刷技術の比較
デザイン、包装目的、印刷ロット、印刷基材によって印刷法を選定しているが、印刷法により特徴がある。
 1-1 印刷技術の長短の比較
 1-2 フレキソの現在の用途
  フレキソ印刷は長年利用されてきた。印刷版、インク、印刷機械の向上と共に印刷品質がアップしてきている。適用範囲が拡大する。
2. 循環型パッケージ
 2-1 循環型パッケージにどのように対応していくか
 2-2 再生再利用の考慮
 2-3 環境対応の優位性
3.印刷物の店頭効果
 3-1 デザイン効果
 3-2 印刷技術の環境対応がアピールできるか
4.現状の課題
4-1 グラビア印刷、デジタル印刷との競合あるいは補完関係
4-2 水性インクの利用のメリット
 4-3 表刷りの可能性、脱インクのしやすさ
 4-4 ボイル、レトルト用への展開
5. 印刷基材との関係
 5-1 印刷適性
 5-2 印刷機械の向上
6. 今後の予測



第2部 パッケージ業界における“水性フレキソ印刷”の優位性と将来性
        “未来継続性印刷 (Sustainable Print)”
講師:一般社団法人日本フレキソ技術協会(FTAJ)理事 株式会社TSI プランニング 上席執行役員 塚田 昌 氏

【経歴】
1968年3月 東京理科大学 理学部 応用化学科 卒業
1968年4月 大日精化工業株式会社 入社 応用技術部に配属
1970年4月 グラビアインキ事業部 営業部(軟包装)へ転属
2000年9月 グラビアインキ事業部  営業本部長
2002年10月 グラビアインキ事業部 開発室 室長
2006年4月 グラビアインキ事業部
      カラー・クリエイティブセンター責任者(兼任)
2008年4月 グラフィック・スイート・ステージ責任者(兼任)
2009年12月 同事業部内“フレキソプロジェクト”実行責任者(兼任)
2011年7月 退社 印刷総合システム事業 フレキソ印刷アドバイザー
2015年3月 同社と契約解除 現在に至る

【主旨】
 近年、テレビや新聞でも「SDGs」を取り上げていることが多い。世界的に、全ての業界で“環境対応”を急いでいる。我々印刷業界、パッケージ業界も環境対応を前面に出した新しい考え方のパッケージで、市場を変えなくてはならない。バイオマスパッケージやモノマテリアルパッケージ、紙化などの提案も具体化しつつある。これら素材の変更だけでなく、印刷方法、印刷インキの変更で環境対応を進めた場合、“水性フレキソ印刷”が、その有力な選択肢となっている。欧米のパッケージ市場は、フレキソ印刷の占有率が高いが、日本において、なぜ普及しなかったのか。そして、今急激に技術革新を進めたフレキソ印刷が、多くの市場で、環境対応印刷として注目を集め、採用事例を増やしている。これらについて、背景をできるだけわかりやすく、解説する。

【キーワード】
・環境対応/地球温暖化対策
・水性フレキソ印刷
・未来継続性印刷(Sustainable Print)

【ポイント】
 巨大な市場を有する印刷業界の現状を含め、印刷方式の差、市場規模、用途などを説明。そして、今や、国内最大のインキ使用量を誇る“グラビア印刷”の特色やポジションを細かく説明。また、近年、格段の進歩を遂げた“フレキソ印刷”に関し、進歩の過程や今の実力を説明。印刷業界が避けて通れない「VOC対策」「地球温暖化対策」については、“Non-VOCインキ”の可能性を探る。これらを通じて、印刷業界、特にパッケージ業界の環境対応に触れ、将来展望を試みる。最後に、油性グラビア印刷と水性フレキソ印刷の「印刷時における温室効果ガス排出量」の調査結果を示す。
 また、水性フレキソに関する直近の話題として、「IGAS2022」「フレキソジャパン2022」「第5回エコプロアワード(2022/12)」について解説をする。

【習得できる知識】
・印刷業界の流れ
・パッケージ印刷における、環境対応の考え方
・軟包装印刷における水性フレキソの現状の実力

【目次】
・日本における“食品包材”を中心とした、“パッケージ業界”の生産工程における、「環境対応」を考える。
・パッケージ業界に多く採用されている、“油性グラビア印刷”の問題点を通し、「なぜ、今“水性フレキソ印刷”が注目されているのか」を考察。
・日本で誕生した“高性能水性フレキソ印刷”の開発経緯、そして現在のレベルを解説。
・国内2大印刷である「オフセットインキ/グラビアインキ」の、過去20年間の変化を通し、その変化の要因や将来性を考えてみる。
・フレキソ印刷用インキ、版、印刷機など全般的な解説を通し、近年における、劇的に表現力が改善された要因を解説。
・地球温暖化防止対策の再考。
・「IGAS2022/フレキソジャパン2022」のトレンド解説。
・“第5回エコプロアワード(2022/12)”においてFTAJの応募テーマ「水性フレキソ印刷」が入賞した。その応募テーマ、授賞理由を解説。