AT20230322:洋上風力発電事業への最新の取組み、各種部材開発と市場の最新動向および課題と展望
★再生可能エネルギーである風力発電で使用されているエポキシ系の材料であるFRPのマトリックス、電気絶縁性樹脂について要求特性から一般的な処方(構成原料)まで詳しく解説!
★世界各国のエネルギーの構成、化石燃料依存率、電化率、脱炭素化関連での再エネ特に風力エネルギーの必要性を説明!
★風力関連産業の構造と各種メーカの動向および、我が国の産業界の風力への参入の可能性と注力可能分野について解説!
★航空機塗料で培われた技術を応用展開した風力発電ブレード用塗料の有用性について解説!
※このテキストは2023年3月22日に実施したセミナー資料です
執筆者
第1部 戸田建設株式会社 土木技術統轄部 浮体式洋上風力技術部・担当部長 松信 隆 氏
第2部 NB リサーチ 代表 修士 野村 和宏 氏
第3部 日本特殊塗料株式会社 塗料事業本部 部長 開発営業グループ担当 立花 哲弥 氏
目次
【第1講】 国内外の風力エネルギー関連産業と市場の動向
【主旨】
世界各国のエネルギーの構成、化石燃料依存率、電化率などについて解説し、脱炭素化関連での再エネ特に風力エネルギーの必要性を説明。さらに、風力関連産業の構造と各種メーカの動向について解説し、我が国の産業界の風力への参入の可能性と注力可能分野について学習する。経済産業省が基幹エネルギーに求めている「3E+S」を風力エネルギーが如何に達成し得るか、産業界としての方向性を議論する。風力産業の活性化と風力エネルギーなどを基幹エネルギーとすることを最終目標とする。
【キーワード】
風力エネルギー、風力発電、陸上風力、洋上風力、浮体式風力、安全性、Safety、自給率、Energy Security、経済効率性、Economic Efficiency、環境適合、Environment、3E+S、二酸化炭素、脱炭素、化石燃料
【講演ポイント】
国内に無くなった大型風力発電システムメーカの元技術者としての経験、建設業界での風力発展システムを踏まえ、我が国および世界の産業界がどのように対応し、地球環境改善に貢献できるのかを解説する。講演者は、現在も日本風力エネルギー学会の理事・学会誌編集委員長、日本風力エネルギー技術部会長、日本電機工業会技術専門委員会委員長などを歴任しており、風力関連産業界、学識経験者からの情報を集約する立場で現職の建設業にない広範囲な講演が可能である。
【習得できる知識】
エネルギー消費の概要、各種エネルギー源の割合、化石燃料依存率、風力関連産業の特長、経済産業省が基幹エネルギーに求めている「3E+S」の内容と対応、産業界の動向など。
【プログラム】
日本の2021年のエネルギー需要は、17.74EJ/y(563GW)であり、そのうち化石燃料依存率は、85.3%(480GW)、電化率26.6%(150GW)である。風資源は、エネルギー需要を全て賄い得る賦存量があるといわれる。CO2フリーのためには、洋上風資源を日本の技術力を駆使して活用すべきであり、このことはエネルギーセキュリィティーやエネルギー収支(海外からのエネルギー源と設備の輸入)の改善のためにも重要である。
日本政府は、次期エネルギー基本計画において、エネルギー分野を中心とした2050年のカーボンニュートラルに向けた道筋を示すとともに、2050年への道筋を踏まえ、取り組むべき政策として、洋上風力発電所などの構想を示している。主として、建設が容易とされる沿岸水域の着床式洋上風力発電所主体の構想であるが、より好風況が得られる遠洋での浮体式も大規模な導入が可能である。風力のみで前述の化石燃料依存率85.3%(480GW) 相当のエネルギーを、供給することも決して夢物語ではない。我が国の機械工業の集積は、風力エネルギー機器産業を支えるに充分なものがあり、関連業界のみなさまの積極的なご参入が、国内外の環境問題を解決するための救世主になるものと考える。
【第2講】 風力発電ブレード用塗料の開発
【講演主旨】
本講演は、航空機の外装用塗料に求められる特性を説明したのち、実際の風力発電ブレード用塗料の要求性能を基に応用展開を図ったのち、実証試験を行い開発した。要求性能、試験評価、実際の施工状況、陸上風力発電、洋上風力発電への展開事例を含めた概要を解説する。
【キーワード】
風力発電ブレード用塗料、航空機用塗料、レインエローション試験
【ポイント】
・航空機塗料で培われた技術を応用展開した風力発電ブレード用塗料の有用性について解説する。
【習得できる知識】
・風力発電ブレード用塗料に要求される特性
【目次】
1. 会社案内
2. 航空機用塗料
3. 風力発電ブレード用塗料
4. 施工事例(陸上風力発電・洋上風力発電)
5. 今後の展開