AT20230328:食品容器包装向け透明バリアフィルム・環境配慮型バリア材料の最新動向と用途展開
★透明バリア(蒸着)フィルムを含めた最近のパッケージにおける特徴や機能性について紹介!
★ガスバリア性と優れた生分解性を併せ持つポリグリコール酸の製法と特性、その発現機構について解説!
★各国の規制動向、食品包装用材料への影響、バイオマス、リサイクル、減容化など環境配慮設計への対応について解説!
※このテキストは2023年3月28日に実施したセミナー資料です。
執筆者
第2部 東洋紡株式会社 パッケージング開発部 マネージャー 清水 敏之 氏
目次
【第1講】 ポリグリコール酸系樹脂の特性と生分解性バリア材としての応用
【講師】株式会社クレハ 樹脂加工研究所 所長 鈴木 義紀 氏
【主旨】
ポリグリコール酸(PGA)は、最も単純な分子構造を有する脂肪族ポリエステルであり、生分解性樹脂として広く使用されている。その存在は古くから知られていたが、量産化技術に数多くの課題があり、従来は医療用途での小規模生産に留まっていた。(株)クレハでは、PGAが高いガスバリア性や高強度を有することを見出したとともに、世界で初めて工業的な製造方法を確立し、これまでにはない高機能型の生分解性樹脂としてPGA樹脂Kuredux®を開発した。本講演では、Kuredux®の特性とガスバリア材としての応用について、用途例を交えつつ紹介する。
【キーワード】
バイオプラスチック,ポリグリコール酸,生分解性,ガスバリア性,食品包装材料,多層ボトル,多層収縮フィルム,循環型経済
【ポイント】
既存樹脂の中でトップクラスのガスバリア性と強度,優れた生分解性を併せ持つポリグリコール酸の製法と特性,その発現機構について解説するとともに,循環型経済の実現に向けたバリア材としての可能性について事例を交えて紹介する。
【習得できる知識】
ポリグリコール酸の合成と性質
ポリグリコール酸の特性発現メカニズム
ポリグリコール酸の特性を活かした用途
食品包装材料の循環型経済への対応
【目次】
1.はじめに
2.ポリグリコール酸の原料と製法
3.ポリグリコール酸の特性
3.1 基本特性
3.2 生分解性
3.3 ガスバリア性
3.4 機械特性
3.5 成形加工性
4.ポリグリコール酸の用途例
4.1 共押出多層ボトル
4.2 共押出多層フィルム
4.3 その他
5.ポリグリコール酸の環境適性
6.おわりに
【第2講】 バイオマスプラスチックフィルム・環境配慮型包装用フィルムの開発とバリア特性
【講師】東洋紡株式会社 パッケージング開発部 マネージャー 清水 敏之 氏
【主旨】
気候変動対策でプラスチック廃棄物のリサイクルが注目されるなか、長期的な材料移行の過程においてバイオマスプラスチックの果たす役割は重要である。本セミナーにおいては、プラスチックに対する各国の環境規制全般について紹介し、特に食品包装に使用されるフィルムなどで使用されるバイオマスプラスチックの動向について紹介する。また、食品包装用ではバリア性は食品の消費期限延長の面からも重要だが、バリア性を有するバイオマスプラスチックとそのフィルム特性についても紹介する。
【キーワード】
食品包装 バイオマスプラ バリア 環境配慮設計 プラスチック資源循環 プラスチック資源循環推進法
【ポイント】
気候変動対策についての各国の規制動向、食品包装用材料への影響、バイオマス、リサイクル、減容化など環境配慮設計への対応について解説する。
食品消費期限延長の面からバリア性材料の利用拡大が見込まれるが、フィルム各社の動向とバイオマスプラスチックのバリア性などについて紹介する。
【習得できる知識】
・成型加工用に使用されるバイオマスプラスチックの最近の動向
・環境規制の動向、それらに対する対策
・バリア性バイオマスプラの最近の動向
・バイオマスプラスチックのバリア性
【目次】
0.はじめに
1.バイオマスプラスチックの動向
1.1 従来からのバイオマスプラスチックの動向
1.2 最近のバイオマスプラスチックの動向
1.3 今後のバイオマスプラスチックの動向
2.バイオマスプラスチックフィルムの動向
2.1 現状、課題
2.2 最近のバイオマスプラスチックフィルムの動向
2.3 各社の動向
3.バリア性を有するバイオマスプラスチックとそのフィルム特性
3.1 バイオマスプラスチックのバリア性へのニーズ
3.2 バイオマスプラスチックのバリア性
4.まとめ