AT20230428:《有機EL等を中心とした》フォルダブル・フレキシブルディスプレイの開発に向けた各種バリア封止部材・粘接着材料の開発動向と評価
★フレキシブル有機ELを支える要素技術としての、フレキシブル基板技術、ガスバリア性評価技術などを解説!
★フレキシブルディスプレイ向けに開発しているUV硬化型粘着剤について、必要な物性を粘着力や粘弾性等の諸物性と結び付けて解説!
★有機ELやフレキシブルデバイスの封止技術、封止材の設計思想の基本的な考え方や評価方法、および、水蒸気侵入によるデバイス劣化を防ぐことが出来る封止フィルム技術について紹介!
※このテキストは2023年4月28日に実施したセミナー資料です。
執筆者
第2部 荒川化学工業株式会社 研究開発本部 機能性コーティング開発部 柏木 宏章 氏
第3部 味の素ファインテクノ株式会社 新領域開拓部 チームマネジャー 大橋 賢 氏
目次
【第1講】 折りたたみ・ローラブル・フレキシブルOLED(有機EL)の基礎と各種部材・素材・プロセスの開発動向・将来展望
【講師】有機デバイスコンサルティング 代表 向殿 充浩 氏
【主旨】
有機ELはディスプレイ分野での主役に成長し、特にスマートフォン、大画面4K高品位テレビなどでは液晶ディスプレイを凌駕するまでに至っています。
このような有機ELの事業拡大の中で大きな役割を果たしているのがフレキシブル技術であり、今後その動きをさらに加速することになるのがフォルダブル技術(折りたたみ型)、ローラブル技術(巻き取り型)などです。
本テキストでは、フレキシブル有機ELの基礎から最新のフォルダブル技術、ローラブル技術の技術動向、事業動向などについて説明し、それを支える要素技術、部材、素材、プロセス、評価技術などを紹介します。
【キーワード】
有機EL、フレキシブル、フォルダブル(折りたたみ)、ローラブル(巻き取り)、フレキシブル基板、ガスバリア、封止
【ポイント】
講演者は液晶、有機ELのエキスパートであり、基礎技術から実用化技術、事業動向まで幅広い知識を保有しています。
本講演では、フレキシブル有機ELの基礎からフォルダブル・ローラブル有機ELの実用技術、さらには事業動向も含めて紹介します。
【習得できる知識】
・フレキシブル有機ELの基礎
・フレキシブル有機ELの技術動向、事業動向
・フレキシブル基板技術
・ガスバリア性評価技術
・ガスバリア技術
・フレキシブル封止技術
・フォルダブル・ローラブル有機ELの動向と要素技術
【目次】
1. フレキシブル有機ELの基礎
1.1 有機ELの基礎
1.2 フレキシブル有機ELの特長
1.3 フレキシブル有機ELの製造方法
1.4 フレキシブル有機ELの技術動向、事業動向
2. フレキシブル有機ELを支える要素技術
2.1 フレキシブル基板技術
2.2 ガスバリア性評価技術
2.3ガスバリア技術
2.4 フレキシブル封止技術
3. フォルダブル・ローラブル有機EL
3.1 フォルダブル・ローラブル有機ELの動向
3.2 フォルダブル・ローラブル有機ELの要素技術
4. おわりに
【第2講】 無溶剤UV硬化型粘着剤の開発と応用展開
【講師】荒川化学工業株式会社 研究開発本部 機能性コーティング開発部 柏木 宏章 氏
【主旨】
当社では無溶剤UV硬化型粘着剤の開発を行っており、光学ディスプレイ用途を中心に展開している。無溶剤で設計することで環境負荷低減に効果があり、粘着力・粘弾性を制御し、用途に合った機能性を付与することで多様なグレードをラインナップしている。本講演では、UV硬化型樹脂の基礎的な部分からUV硬化型粘着剤に必要とされる性能・影響する因子について解説する。最後に、フレキシブルディスプレイ向けに開発しているUV硬化型粘着剤について、必要な物性を粘着力や粘弾性等の諸物性と結び付けて解説する。
【キーワード】
UV硬化型樹脂、無溶剤UV硬化型粘着剤、アクリレート、OCA、ディスプレイ、フォルダブル、フレキシブル、高粘着力、粘弾性、段差追従性
耐ブリスター性、耐光性、低誘電、高屈折率化、厚膜化、繰り返し屈曲性止
【ポイント】
UV硬化型樹脂に使用される素材から粘着剤設計とその評価方法まで説明し、応用事例としてフレキシブルディスプレイに必要な材料設計のポイントについて解説する。
【習得できる知識】
・UV硬化性樹脂の基礎
・UV硬化型粘着剤の基礎
・無溶剤UV硬化型粘着剤の評価方法、要素技術
・動的粘弾性の評価技術
・フレキシブルディスプレイ向け粘着剤の要素技術
【目次】
1.UV硬化型樹脂について
1-1 UV硬化システム
1-2 無溶剤UV硬化性樹脂の特徴と課題
1-3 ラジカル重合性樹脂の構成成分
2.無溶剤UV硬化型粘着剤の開発・応用事例
2-1 UV硬化型粘着剤の用途
2-2 UV硬化型粘着剤のレオメーター測定、段差追従性評価事例
2-3 粘着剤の開発事例(耐ブリスター性、耐光性、厚膜化、低誘電化、高屈折率化)
3.フレキシブルディスプレイへの応用事例
3-1 フォルダブルスマートフォンの特徴と課題
3-2 繰り返し屈曲性の評価事例、粘弾性特性
3-3 諸物性の屈曲性への影響
【第3講】 水蒸気侵入によるデバイス劣化を防ぐ 封止粘接着フィルム
【講師】味の素ファインテクノ株式会社 新領域開拓部 チームマネジャー 大橋 賢 氏
【主旨】
OLEDやペロブスカイト型太陽電池など、有機分子を用いる電子デバイスが様々な分野で目にするようになっている。また、銀ナノワイヤやナノ粒子を用いた透明導電膜の開発も盛んに進められている。これらの電子デバイスや導電膜は、いずれも水蒸気や酸素への耐久性が課題となっており、多様な封止方法が提案されている。
本テキストでは、封止材の設計思想の基本的な考え方や評価方法、および、水蒸気侵入によるデバイス劣化を容易に防ぐことが出来る封止フィルム技術について紹介する。
【キーワード】
バリア、封止、フォルダブル、フレキシブル、有機EL、OLED、透明電極、OPV、OPD、銀ナノワイヤ、LED、AEF
【ポイント】
有機分子材料を用いた電子デバイス (OLEDやペロブスカイト型太陽電池など)の信頼性向上に寄与できるバリア性粘接着フィルム “AINNOVA”EFシリーズ(AEF)を開発した。AEFの設計思想・性能の紹介を通じ、フレキシブルデバイスの封止技術について解説する。
【習得できる知識】
・ガスバリアを発現する樹脂組成物設計に関する知識
・ガスバリア性評価技術
・OLEDやOPVなどの有機デバイス封止技術に関する知識
・フレキシブル・フォルダブル封止技術
【目次】
1.味の素ファインテクノ㈱のご紹介
2.フレキシブルデバイス封止の要求特性
2-1 フレキシブルデバイス封止の必要性
2-2 様々な封止方法
3.水蒸気バリア性封止フィルム “ AFTINNOVA™ EF (AEF)” のご紹介
3-1 封止フィルムの要求特性
3-2 封止フィルムの設計思想及び評価方法
3-3 封止フィルムの物性ご紹介
4.“AFTINNOVA™ EF (AEF)” を用いたアプリケーション
4-1 OLEDデバイスを用いた封止評価
4-2 透明電極を用いた封止評価
5. その他の封止材料のご紹介
5-1 光デバイス向け透明熱硬化型フィルム
5-2 低透湿液状接着材料 等