AT20230926:電子機器の高性能化に向けた放熱・耐熱技術と材料の開発動向・要求特性および今後の展望 ~熱設計の原理と考え方、ウレタン系TIMの配合技術の基礎と特性、放熱シート~

★車載電子製品の特長に合わせた事例に基づきTIMに必要な特性を理解いただけるよう解説!
★ウレタン系TIMの配合技術の基礎や技術課題と対策についての概略を解説!
★電子機器分野が抱える熱問題や放熱の原理をはじめ、放熱シートの用途例や開発について紹介!


※このテキストは2023年9月26日に実施したセミナー資料です。キャッチコピーに関しては講座のコピーをそのまま活用しております。
 商品としては講師の提供可能な発表資料(PDF、PPT)等を分割印刷したものであり、スライドの説明がないものがあります事、ご了承ください。
 こういった製品の性質上、十分に理解をいただき、ご購入をご検討ください。

番号
AT20230926
発行年月
2023/09/26
体裁
A4判, 42ページ
フォーマット
紙版
定価
27,500 円(本体25,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

第1部  東海国立大学機構 名古屋大学  未来材料・システム研究所 エネルギー変換エレクトロニクス研究館 山本真義研究室  神谷 有弘 氏


第2部  ペルノックス株式会社  開発統括部 開発2グループ/グループリーダー  佐々木 雄一 氏

目次

【第1講】 車載電子製品の放熱・耐熱技術とTIMへの要求性能

【講師】東海国立大学機構 名古屋大学 未来材料・システム研究所 エネルギー変換エレクトロニクス研究館 山本真義研究室 神谷 有弘 氏


【主旨】
 車両のEV化が加速し、電子制御システムの重要性が増しています。多くの車載電子製品が搭載されそれぞれ小型軽量化を求められ、熱設計は厳しくなる一方です。そこで、放熱対策として使われるTIMは、さまざまな種類が開発されていますが、各特性を理解して最適なものを使いこなすことが必要です。適用製品の特長に合わせた事例に基づきTIMに必要な特性を理解いただけるよう解説いたします。
 熱設計の原理を理解し、接触熱抵抗の重要性とその応用としてのTIM材への適用を理解できる。放熱設計は製品全体 (製品の使い方を含む) の視点から考えることの重要性を理解できる。


 【キーワード】
放熱設計、インバータ、パワーモジュール、片面冷却、両面冷却、TIM材料

【ポイント】
車載電子製品の放熱設計では、製品搭載環境を考え製品全体での放熱構造を検討することが重要。
TIMの使用が前提ではなく、放熱構造によりTIMを使用しない方法の検討を考えたい。

【習得できる知識】
各車載電子製品の放熱構造と、そこで使用するTIMの使い方に関する知識

【プログラム】
1.カーエレクトロニクスの概要
 1-1 クルマに求められる価値
 1-2 環境対応と安全性向上(自動運転技術)
2.車載電子製品と実装技術への要求
 2-1 小型軽量化の背景
 2-2 高信頼性
3.小型実装技術
 3-1 小型化と熱設計の関係
 3-2 センサの小型実装
 3-3 ECU製品の小型実装
 3-4 アクチュエータ製品の小型化
 3-5 Jissoとは
4.熱抵抗とTIMの特性
 4-1 熱設計の大切さ
 4-2 熱抵抗とは
 4-3 接触熱抵抗のモデル
 4-4 低接触熱抵抗のためには
 4-5 低熱抵抗化の考え方
5.電子製品の放熱・耐熱技術とTIMの特性
 5-1 熱設計の考え方
 5-2 半導体の耐熱設計
 5-3 樹脂基板製品の放熱性向上
 5-4 TIM材料特性を理解する
 5-5 バランスの取れた材料開発の重要性
 5-6 さまざまなTIM材料
6.パワーデバイス放熱構造とTIMの特性
 6-1 パワーデバイスの放熱構造の動向
 6-2 両面放熱構造におけるTIMの特性
 6-3 直接片面放熱構造の事例
 6-4 直接両面放熱構造の事例
 6-5 インバータにおけるサーマルシートの役割
7.将来動向
 7-1 車両の電子化の進展と電子プラットフォーム設計
 7-2 ワイドバンドギャップ (WBG) 半導体への期待
 7-3 WBGの実装適用展開の課題
 7-4 WBG実装のTIM材料
 7-5 インバータの軽量化の新しい動き
 7-6 最適なカーエレクトロニクス製品開発のために


【第2講】 ウレタン系放熱ギャップフィラーの開発とその特性

【講師】ペルノックス株式会社 開発統括部 開発2グループ/グループリーダー 佐々木 雄一 氏


【主旨】
 近年、電子機器の高性能化、小型化が進み、多くの部品やユニットにおいて熱対策が重要な課題となっている。熱対策の一つの手段として、樹脂の高熱伝導化が求められている。熱伝導材料は、信頼性や界面熱抵抗の観点から、シリコーン系が主流となっている。しかし、シリコーン系にもいくつかの課題があるため、ウレタン系TIMの選択肢を示すとともに、配合技術の基礎について解説する。

 【キーワード】
熱伝導、熱抵抗、ウレタン、ギャップフィラー

【ポイント】
弊社はフォーミュレーターとして、顧客ニーズにマッチしたカスタム配合設計や少量バッチ生産を得意としている。材料評価に加えて、ウレタンの配合技術の基礎を解説する。また、ウレタン系TIMの技術課題と対策についての概略を解説する。

【習得できる知識】
ウレタン配合技術の基礎と材料評価

【プログラム】
1.放熱材料の種類と市場及び用途
 1.1 伝熱メカニズムと種類
 1.2 市場と用途
2.ウレタン系TIMの材料構成と構造
 2.1 ポリオール
 2.2 鎖延長剤
 2.3 イソシアネート
 2.4 触媒
 2.5 添加剤
 2.6 熱伝導フィラー
 2.7 構造
3.ウレタン系TIMの特長と評価
 3.1 特長
 3.2 熱抵抗と熱伝導率
 3.3 振動吸収性
4.ウレタン系TIMの課題
 4.1 耐久性/信頼性
 4.2 量産設備への適合性
5.ウレタン系TIMの性能
 5.1 プロトタイプ
 5.2 耐久性
 5.3 ブリードアウト
6.更なる高熱伝導化
 6.1 フィラーの最密充填
 6.2 特性
7.まとめ