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刊行にあたって
波長が1cm以下の電波であるミリ波に関する技術開発は長い歴史を持っているが,車載レーダや固定無線などの一部の用途を除いてはマスマーケットを形成していなかった。しかしながら最近ミリ波が5G通信に採用され28GHz帯から使用されている。現時点では未だ広く使用されているとは言い難いが,従来に比べれば遙かに身近になってきた。
ミリ波の5G通信への適用によりミリ波は研究開発のフェーズから実用化開発のフェーズになり,研究開発はテラヘルツ波にシフトしている。テラヘルツ波によりより空間分解能が高いレーダや,より超高速信号伝送が可能な無線通信が期待されるが,高周波化とともに電力効率が低下するので,消費電力の増大が懸念される。低雑音増幅器や電力増幅器はInPなどの化合物を用い,その他の回路はCMOSで構成するなどの異種デバイスのハイブリッド集積が改善の鍵を握るものと思われる。ミリ波の普及状況を鑑みると無線通信でのテラヘルツ波の実用化は少し先になるものと思われるが,着実に研究開発が進むことを期待したい。(「刊行にあたって」より抜粋)
★Beyond5G/6Gに向けて開発の進むミリ波・テラヘルツ波!
★装置の設計、測定技術から車載レーダ,ワイヤレスカメラなどへの応用まで徹底解説!
★国内第1線の研究・開発者が執筆