ADAS・自動運転システムにおけるEMC規格の概要、課題と対策
①EMCの基本概念として、電磁干渉(EMI)と電磁耐性(EMS)について解説!
②自動車EMCにおける規制と規格についても説明!
③EMC課題への対策として磁気シールド・ケーブル・フィルタなどの部品を用いた対策事例を紹介!
※このテキストは2025年2月7日に実施したセミナー資料です。キャッチコピーに関しては講座のコピーをそのまま活用しております。
商品としては講師の提供可能な発表資料(PDF、PPT)等を分割印刷したものであり、スライドの説明がないものがあります事、ご了承ください。
こういった製品の性質上、十分に理解をいただき、ご購入をご検討ください。
執筆者
タイ・バンコク大学 招聘教授/(元)日産自動車/(元)神奈川工科大学 自動車システム開発工学科 教授 クライソン トロンナムチャイ 氏
目次
【主旨】
近年、交通事故を減少させるために、誤発進防止装置や衝突被害軽減ブレーキシステムなどの先進運転支援システム(ADAS)が開発・市販されており、さらに完全自動運転システムの研究開発も活発に行われています。これらのシステムでは、カメラやレーダー、LiDARなどのセンサーに加え、GPSやWi-Fiなどの無線通信機器が多く利用されており、安全を確保するためには正確な信号伝送・データ処理が不可欠です。電磁両立性(EMC)によって信号の品質が劣化すると、大事故につながる可能性があるため、効率的なEMCの評価と対策が強く求められています。
本テキストでは、自動車EMC規格の概要、ADASや自動運転システムにおけるEMC課題、評価方法と効率的な対策について分かりやすく解説します。
【ポイント】
ADASや自動運転システムのみならず電気自動車などを含む現在の自動車の安全性向上のために不可欠なEMCの効率的な設計、評価、対策を解説する。
【習得できる知識】
①ADASや自動運転システムに関する知識
②自動車EMCに関する知識
【講演キーワード】
ADAS、自動運転、車載カメラ、ミリ波レーダー、LiDAR、電磁両立性、EMC、電磁干渉、EMI、電磁耐性、EMS、ノーマルモード、コモンモード、ECE R10、CISPR 12、CISPR 25、ISO 11451、ISO 11452、ICNIRP、IEC 62153、シールド、フィルタ、電磁ノイズ抑制シート、磁気シールド塗料、電動化、充電
【プログラム】
1. はじめに
1-1. ADAS・自動運転システムの概要と普及の現状
1-2. EMC規格の必要性とその役割
2. ADAS・自動運転システムにおけるEMCの基本
2-1. EMCの基本概念
2-1-1. 電磁干渉(EMI)と電磁耐性(EMS)
2-1-2. 伝導性ノイズと放射性ノイズ
2-1-3. ノーマルモードノイズとコモンモードノイズ
2-2. ADASや自動運転システムにおけるEMCのリスク
3. 主な自動車EMC規制・規格の概要
3-1. 国際連合欧州経済委員会規格ECE R10規制
3-2. 車両の放射EMI規格(CISPR 12)
3-3. 車載部品の伝導および放射EMI規格(CISPR 25)
3-4. 車両のEMS規格(ISO 11451)
3-5. 車載部品の伝導および放射EMS規格(ISO 11452)
3-6. 低周波磁界に対する車載部品のEMS規格
3-7. 電磁界の人体暴露に関する防護規制(ICNIRP)
4. ADAS・自動運転システムにおけるEMC課題
4-1. 車載ミリ波レーダーシステムのEMC課題
4-2. 車載カメラシステムのEMC課題
4-3. 自動運転システムのEMC評価
4-4. CANなどの車載通信ネットワークに関するEMC課題
4-5. 車載ワイヤレス通信機器のEMC評価
5. EMC課題への対策手法
5-1. EMC性能を評価するためのプリコンプライアンスとコンプライアンス試験
5-2. ルールベースに基づく設計段階でのEMC対策
5-3. 電磁ノイズの発生源や伝搬経路を特定する手法
5-5. 配線や接地などのレイアウトによるEMC対策
5-6. コンデンサ、磁気部品、フィルタなどの追加部品によるEMC対策
5-7. 筐体などのシールドによるEMC対策
5-8. 電磁ノイズ抑制シートや磁気シールド塗料によるEMC対策
6. 電動化に伴うEMC課題と対策
6-1. 高電圧と低電圧システムの混在に伴うEMC課題
6-2. 充電に伴うEMC課題
6-3. ツイストペアやシールドケーブルなどのケーブルによるEMC対策
6-4. 3軸法(IEC 62153)によるSTPケーブルのEMC性能評価
7. まとめ