ミリ波・テラヘルツ波の電波シールド/電波吸収体の概要と原理、 材料設計、応用展開

★30ギガヘルツを越える高周波帯で性能が期待できる電磁波遮蔽・吸収材とは!?


★電磁波の基礎、電磁波シールド・吸収材料設計のコツ評価法を解説!

★ノイズ抑制材料の商品化事例を紹介!


※このテキストは2024年6月12日に実施したセミナー資料です。キャッチコピーに関しては講座のコピーをそのまま活用しております。
 商品としては講師の提供可能な発表資料(PDF、PPT)等を分割印刷したものであり、スライドの説明がないものがあります事、ご了承ください。
 こういった製品の性質上、十分に理解をいただき、ご購入をご検討ください。


番号
AT20240612
発行年月
2024/06/12
体裁
A4判, 52ページ
フォーマット
紙版
定価
22,000 円(本体20,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

山形大学  名誉教授  日髙 貴志夫 氏


目次

講演主旨
 5Gは2020年4月から本格的な運用が開始され、今後の展開に大きな期待が寄せられている。5Gの構想として広い周波数帯(ヘテロジニアスネットワーク)をカバーするための電磁波シールド・吸収材料として、磁性材料、誘電体、ナノ材料などが候補として挙げられている。ミリ波分野の市場要求は大きく、5G/B5G移動通信システム、ロボットおよび産業機械、遠隔操作、もしくはそれ以外での用途に分けられる。B5G移動通信の実施時期は2030年までのサービス開始を考えており、その周波数帯域は100GHzから300GHzに概ね確定している。近年では、B5Gへの機運が高まっているため、電磁波吸収/シールド材料を供給する市場での期待感も大きい。しかし、磁性材料はスネーク限界を超えてしまう為、ミリ波での用途が限定されてしまう。そこで、各人の自前の材料が新事業展開可能かを見極めるために、初学習者にも分かり易く説明する。


プログラム

1. 第五世代移動通信(5G)の動向
  1.1 5GMFの概要
  1.2 5Gの三つの目標およびキーコンセプト
  1.3 周波数に対応した電磁波吸収材料の選択のコツと可能性
  1.4 B5Gとは何か(30ギガヘルツを越える高周波帯で性能が期待できる電磁波遮蔽・吸収材とは何か)
  1.5 B5Gおよび6G(テラヘルツ)の動向
 2. 電磁波の基礎
  2.1 電磁波とは何か(電磁波の回り込みと透過する特性[波の特性])
   a)電磁波の周波数マップ  b)電磁波の発生原理
  2.2 金属が電磁波を反射する原理(渦電流発生による電磁波遮蔽[シールド効果])
   a)原理の解説    b)透磁率・誘電率による屈折    c)フレネル反射
  2.3 電磁波を吸収する原理(電磁波吸収のメカニズム[熱変換])
   a)シールドと吸収の違い   b)電磁波吸収の原理
  2.4 電磁波吸収のシミュレーション原理
   a)誘電率と誘電正接  b)シミュレーション実施に必要な原理原則  c)シミュレーションで得られる情報
 3. 電磁波シールド・吸収材料
  3.1 シールド材料の紹介
   a)材料の構造   b)求められている材料特性   c)代表的な材料の紹介
  3.2 吸収材料の紹介
   a)材料の構造   b)求められている材料特性   c)代表的な材料の紹介
 4. 電磁波シールド・吸収材料設計のコツ
  4.1 電磁波シールド材料設計のコツ
   4.1.1遠方界をベースにした考え方
    ・シェルクノフの式   ・遮蔽効果の考え方
   4.1.2近傍界をベースにした考え方
    ・マイクロストリップ線路法の考え方  ・伝送減衰率の求め方
 5. 電磁波シールド・吸収材料の評価法
   5.1 インピーダンスアナライザー(スペアナ)を用いる評価法
   5.2 ベクトル・ネットワークアナライザーを用いる評価法
    ・導波管法   ・共振法
   5.3 自由空間法ついて(CISPR32法)
   5.4 その他の評価法
    *近傍磁界強度分布表示法 *反射・伝搬法 *空間定在波法 *TDR法 *大型導波菅法
    *マイクロストリップ線路法 *KEC法 *容量法 *トロイダルコア法 *電波暗室・電波暗箱用吸収体
    *Sパロメータ法の計算モデル
 6. ノイズ抑制材料の商品化
   6.1 商品化事例
    6.1.1 磁性材料の粉末ビジネス
     a)狙い   b)フィラーの開発
     c)ナノコンポジット粉末の樹脂複合化事例(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂など)
    6.1.2 誘電材料のシート売りビジネス
 7.まとめ