UV硬化樹脂の硬化率・硬化状態の測定・評価法 ~硬化状態を評価する意義・FT-IR装置を使用する方法と光DSC装置を使用する方法~
★UV硬化樹脂は、その本質を理解していないと硬化不良の問題を起こしやすい材料ですが、本テキストによれば、これらの知識に基づいて正しく評価する技術を習得できます。
★本テキストでは、主としてアクリル系のUV硬化樹脂について、まず化学反応に着目して硬化状態を評価する意義や材料技術・硬化技術などを簡単に説明し、次にその2つの手法として、FT-IR装置を使用する方法と光DSC装置を使用する方法について説明!
★接着剤メーカーで分析技術の開発に長年携わった経験から得られた、おそらく他では言及されていない注意点やしばしば誤解される点、問題解決方法などが随所で紹介されており、実践に適するテキストといえます。
※このテキストは2023年12月19日に実施したセミナー資料です。キャッチコピーに関しては講座のコピーをそのまま活用しております。
商品としては講師の提供可能な発表資料(PDF、PPT)等を分割印刷したものであり、スライドの説明がないものがあります事、ご了承ください。
こういった製品の性質上、十分に理解をいただき、ご購入をご検討ください。
執筆者
積水ポリマテック株式会社 工学博士 並木氏
目次
【主旨】
高分子材料は、金属・ガラスなどの材料にはない性質を持つことを念頭に置いて取り扱わないと予期せぬ挙動を示すことがあります。中でもUV硬化樹脂は、その化学的挙動や硬化技術についての基礎的な理解が足りないと硬化不良を起こしやすいという難点があります。
一方、UV硬化樹脂の硬化状態の評価方法は数多く存在しますが、物理的な評価だけに頼っていると化学反応としての硬化が不完全であることを見逃す場合があります。そこで本テキストでは、主としてアクリル系のUV硬化樹脂について、まず化学反応に着目して硬化状態を評価する意義や材料技術・硬化技術などを簡単に説明し、次にその2つの手法として、FT-IR装置を使用する方法と光DSC装置を使用する方法について説明します。
これらの評価手法については、具体的な手順や間違いやすい点なども解説し、さらに両手法についてmmレベルでのデプスプロファイル(深さ方向の硬化率分布)解析への応用を紹介します。
また、光DSC装置は世界でも数種類の機種しか販売されていませんが、本テキストでは一般的なDSC装置を一時的に改造し光DSC装置として利用する事例を紹介します。
【キーワード】
UV硬化, 光硬化, 硬化率, 硬化率測定, FT-IR, 光DSC, photo-DSC, UV-DSC, デプスプロファイル, デプスプロファイリング, 硬化率分布
【習得できる知識】
UV硬化樹脂は、その本質を理解していないと硬化不良の問題を起こしやすい材料ですが、本テキストを参照すれば、これらの知識に基づいて正しく評価する技術を習得できます。硬化率の測定方法については具体的な手順を説明し、テキストを読めば分かるように書かれています。
光DSC装置については、実際に使用すると計算結果としての硬化率が100%を超えるという問題にしばしば直面します。この現象の要因や修正方法について触れているものが他では見あたりませんが、講師はこれを独自に追究し解決方法を見出しました。本テキストを参照するとこの現象を正しく理解し修正する方法を知ることができます。
【ポイント】
UV硬化樹脂に関する技術のほか、FT-IR装置、DSC装置、光DSC装置の基礎的な知識も習得できます。測定・評価法に関しては、講師が接着剤メーカーで分析技術の開発に長年携わった経験から得られた、おそらく他では言及されていない注意点やしばしば誤解される点、問題解決方法などが随所で紹介されており、実践に適するテキストといえます。
【プログラム】
1. はじめに
2. UV硬化樹脂
2.1 長所・短所
2.2 適用例と硬化不良例
2.3 UV硬化樹脂の材料技術
2.4 UV硬化樹脂の硬化技術
2.5 UV硬化樹脂の硬化状態の評価技術
3. FT-IR法による硬化率測定
3.1 装置
3.1.1 赤外分光分析の原理
3.1.2 装置の構成
3.2 測定手順
3.2.1 対象ピーク
3.2.2 手順
3.3 注意点
3.4 デプスプロファイリング
4. 光DSC法による硬化率測定
4.1 装置
4.1.1 DSC装置
4.1.2 光DSC装置
4.2 測定手順(内部硬化法)
4.3 測定手順(外部硬化法)
4.4 注意点
4.5 デプスプロファイリング
4.6 DSC装置の光DSC化