再生プラスチックにおける機能向上のための高分子添加剤 ~添加剤の適切な選定、特長および高分子と添加剤の特性効果~

★再生プラスチックは環境負荷低減の視点から注目されているが、一度使用した素材を再利用するため、不純物の残留や、強度や品質の維持に課題が残る場合も少なくない。この問題解決として、添加剤の活用が有効である。その際の樹脂材料の変質劣化機構と添加剤の作用機構の基礎的な考え方から、工業化されている各種の樹脂材料の特性に対応するリサイクル手法技術の解説、また、最近の添加剤メーカーの再生樹脂用添加剤の紹介まで、再生樹脂材料の設計に関する全体的な理解が進むように本テキストは構成されている。

★高分子材料の品質劣化の機構と対策について学習、習得できる!

★樹脂のマテリアルリサイクルに関わる技術的課題について学習、習得できる!

★再生樹脂に対する添加剤の適用について学習、習得できる!

★再生樹脂用途に向けて最近開発された添加剤や処方の実例について学習、習得できる!

★再生樹脂材料設計の考え方について学習、習得できる!

番号
AT202505222
発行年月
2025/05/22
体裁
A4判, 45ページ
フォーマット
紙版
定価
22,000 円(本体20,000円+消費税、送料込)
冊数:

執筆者

【講師】
元住友化学 株式会社AndTech 技術顧問 今井 昭夫 氏

目次

【主旨】
地球温暖化防止や資源使用量削減の要請から、プラスチックのマテリアルリサイクル検討が進められている。再生プラスチックは、回収されたプラスチックを精製し再利用する素材であり、環境負荷低減の視点から注目されているが、一度使用した素材を再利用するため、不純物の残留や、強度や品質の維持に課題が残る場合も少なくない。この問題の解決のために添加剤の活用が有効であり、耐久性や物性を向上させるだけでなく、難燃性や抗菌性といった機能を付加して、付加価値を高めることも可能である。本テキストでは再生プラスチックに用いる添加剤の選定や効果的な活用について、基礎から応用まで解説し、実用化されている事例も紹介する。


【プログラム】

1.  高分子材料の品質劣化の機構と対策

 1-1. 高分子材料の劣化原因と機構
 1-2. 劣化対策としての添加剤の作用 

2.  樹脂のマテリアルリサイクルに関わる技術的課題
 2-1. 樹脂材料の使用条件と経時劣化
 2-2. 回収樹脂中の異物・異材の混入

3. 再生樹脂に対する添加剤の適用
 3-1. 酸化防止剤、紫外線吸収剤
   (1)回収樹脂中の酸化防止剤濃度低下の影響
   (2)再生樹脂への酸化防止剤、紫外線吸収剤の(追加)添加の考え方
   (3)再生樹脂の耐久性・対候性の評価
 3-2.  滑剤、加工助剤
   (1)一般的な滑剤、加工助剤
   (2)再生樹脂用に開発された滑剤、加工助剤の例
 3-3.難燃剤
   (1)一般的な難燃剤
   (2)再生樹脂に適用される難燃剤
 3-4.抗菌剤
 3-5.消臭剤

4. 再生樹脂用途に向けて最近開発された添加剤や処方の実例
 4-1.  異種ポリマーの相容化剤
 4-2.  樹脂材料と充填剤・バイオマス材との分散改良剤
 4-3. ブリード・ブルーム防止剤

5.再生樹脂材料設計の考え方
 5-1.水平リサイクル、アップ(グレード)リサイクル、カスケードリサイクル
 5-2.対象樹脂の需要量推移および樹脂材料の選別・純度向上の手法
 5-3.規制法規の動向との整合化
 5-4.LCA的考え方によるケミカルリサイクルとの役割分担


【キーワード】
再生樹脂、アップグレード、マテリアルリサイクル、機能性添加剤、難燃剤、消臭剤、抗菌剤


【最大のPRポイント】
樹脂材料の変質劣化機構と添加剤の作用機構の基礎的な考え方から、工業化されている各種の樹脂材料の特性に対応するリサイクル手法技術の解説、また、最近の添加剤メーカーの再生樹脂用添加剤の紹介まで、再生樹脂材料の設計に関する全体的な理解が進むように構成した。


【習得できる知識】
再生樹脂材料の設計、マテリアルリサイクルの考え方、樹脂材料の物性と機能、高分子添加剤の種類と機能