ドライ塗布LIBプロセス技術と最新技術動向
■本テキストの主題および状況(講師より)
★EV普及のために大量に必要なLIBを迅速かつ安価で供給するために、数年前からテスラが牽引してスラリー塗工によるWet工程ではなく粉体混合から圧延するドライ工程が開発され実際にテスラのモデルYにはドライ製造された円筒型4680が実用化されております。
★日本・欧州・韓国・中国も追随して2025年はドライ化が一気に加速しております。
■注目ポイント
★ドライ方式が実用化された背景、市場動向、LIBドライ工程の製造方法、従来方式との違い、量産化における課題とは!?
★外資系企業を数社渡り歩いた講師が独自のルートから得た他の講演では得られないドライ工程情報を提供!
★ドライ方式が実用化された背景と市場動向を紹介!
★LIBドライ工程の製造方法、従来方式との違い、量産化における課題とは!?
執筆者
【講師】
AndanTEC 代表 浜本 伸夫 氏
目次
【主旨】
EV普及のために大量に必要なLIBを迅速かつ安価で供給するために、数年前からテスラが牽引してスラリー塗工によるWet工程ではなく粉体混合から圧延するドライ工程が開発され実際にテスラのモデルYにはドライ製造された円筒型4680が実用化されている。日本・欧州・韓国・中国も追随して2025年はドライ化が一気に加速している。このテキストでは、外資系企業を数社渡り歩いた講師が独自ルート情報を元にドライ工程情報を解説する。
【プログラム】
1. ドライ方式が実用化された背景と市場動向
1-1 Tesla Battery Day Livestream(2020)
1-2 日本ゼオンのプレス発表 (2023.12.5)
1-3 日本企業の動向(日本ゼオン、パナソニック エナジー、芝浦機械、三菱鉛筆)
1-4 欧米企業の動向(テスラ、VW、ケーニヒ&バウアー、AMバッテリーズ、Fraunhofer IWS、LiCAP)
1-5 韓国・中国企業の動向(LGE、サムスンSDI、SKエナジー、CATL)
1-6 LGのゲームチェンジ (WO-A1-2024/144216)
1-7 テスラ電池用ドライ電極(DBE)によるリチウムイオン電池「4680」開発・製造動向
1-8 Maxwell Technologies特許 「ドライ電極の製造システム及び製造方法」 H.Duong, J.Shin & Y.Yudi (2019)
1-9 テスラ Dry Electrode Lithium Doping Process (2023/05/24)
2. 最新技術紹介
2-1 ドライ電極コーティング: EVへの展開
2-2 バインダーのフィブリル化
2-3 ドライ電極の機械強度
2-4 ドライ電極内の空隙と厚み分布
2-5 バインダー(フィブリル化できるPTFEと海苔状のPVDF)
2-6 粉体混合と電池性能
2-7 Tesla 4680 Update / This Changes EVERYTHING!/ Dry Cathode Myth or Magic? (2024)
2-8 集電体上のプライマー導電層
2-9 実際のドライ工程
2-10 ロール間の粉体圧延(スリップ域とニップ域)、単膜・複合膜の延伸(中立点とスリップ)
2-11 圧延ロールのメッキ剥がれ
2-12 粉体混合(ジェットミル、ロールミル、ビーズミル)
2-13 粉体混合の支配因子(粒子濃度、気流速度、湿度)
2-14 正極のテスラ最新特許 安価なLFP (WO-A1-2025/015194)
2-15 静電方式(圧延の前工程)
2-16 テスラはGen1、Gen2から将来のGen6へ
3. 根幹技術の解説
3-1 粉体の分散と混合(ジェットミル・ロールミル・ボールミル)
3-2 粉体の分散・混合性能に影響する因子(付着力・粒度分布・粒子濃度・噴流速度)
3-3 粉体圧延の理論と実用上の観点(スリップとニップ、ニップ角の支配因子)
3-4 複合膜の圧延におけるポイント(スリップと中立点、中伸び・耳伸びと対策方法)
3-5 ドライスプレー方式(静電噴霧・微粉化・複合粒子化)
【キーワード】
LIB、ドライ工程、テスラ、粉体混合、圧延
【ポイント】
外資系企業を数社渡り歩いた講師が、独自ルート情報を元に他の講演では得られないドライ工程情報を提供します。
執筆者は企業で塗工・成膜の製造技術開発に携わってきたが、大学では粉体工学と粉体帯電を専攻しており、ドライ塗工の核となる粉体と塗布技術を熟知する研究者です。量産の重要因子である粉体混合、成膜、圧延のプロセス技術を詳説するので、技術動向や概要を知りたい研究者・技術者にお薦めです。
【習得できる知識】
・LIBドライ工程の製造方法
・従来方式との違い
・量産化における課題