高分子材料の劣化メカニズムとその抑制に向けた酸化防止剤・光安定剤の有効な活用方法
■本テキストの主題および状況(筆者より)
★プラスチック材料の劣化のほとんどは酸素が介在する酸化によるものであり、自動酸化反応と呼ばれます。この酸化反応によって材料の力学特性低下や変色等が引き起こされ、耐久性や外観を損なうことがあります。そのため、多種類のプラスチック添加剤、例えば酸化防止剤や光安定剤(HALS,UVA)などが配合されており、材料の長寿命化に大きく貢献しています。
★プラスチック添加剤の配合により材料の特性を向上させたり、本来もたない機能を付与することも可能であります。例えば次世代自動車においては、軽量化を目的としてプラスチック材料による金属代替が進んでいるが、機械的な強度保持が課題であるため、核剤を配合することで高機能化を図っています。
★モーターやバッテリーなどの電気・電子機器の搭載により、周辺部位への難燃要求が高まっており、難燃剤の役割が重要となります。
■注目ポイント
★プラスチック材料の自動酸化反応について解説!
★酸化防止剤、HALS、UVAの作用メカニズムを解説!
★添加剤の適切な選定方法やその他、各種添加剤の役割について紹介!
執筆者
株式会社ADEKA 樹脂添加剤開発研究所 添加剤開発室 / 課長補佐 三觜 優司 氏
目次
【主旨】
プラスチック材料の劣化のほとんどは酸素が介在する酸化によるものであり、自動酸化反応と呼ばれる。この酸化反応によって材料の力学特性低下や変色等が引き起こされ、耐久性や外観を損なうことがある。そのため、多種類のプラスチック添加剤、例えば酸化防止剤や光安定剤(HALS,UVA)などが配合されており、材料の長寿命化に大きく貢献している。また、プラスチック添加剤の配合により材料の特性を向上させたり、本来もたない機能を付与することも可能である。例えば次世代自動車においては、軽量化を目的としてプラスチック材料による金属代替が進んでいるが、機械的な強度保持が課題であるため、核剤を配合することで高機能化を図っている。また、モーターやバッテリーなどの電気・電子機器の搭載により、周辺部位への難燃要求が高まっており、難燃剤の役割が重要となる。
本テキストでは、高分子材料の劣化を抑制する酸化防止剤・光安定剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策、また高機能化に貢献する核剤・透明化剤、難燃剤、永久帯電防止剤、加えてリサイクル材向け添加剤の紹介、メカニズム、使用方法等について解説する。
【プログラム】
1.高分子材料の酸化劣化と安定化
1.1. ポリマー用添加剤の種類
1.2. ポリマー製品の抱える課題
2.酸化防止剤の種類とその有効な活用方法
2.1.熱酸化劣化を抑制する添加剤
2.1.1.フェノール系酸化防止剤の種類と作用機構
2.1.2.ホスファイト系酸化防止剤の種類と作用機構
2.1.3.チオエーテル系酸化防止剤の種類と作用機構
3.光安定化剤の種類とその有効な活用方法
3.1.光酸化劣化を抑制する添加剤
3.1.1.UVAの種類と作用機構
3.1.2.HALS (ヒンダードアミン型光安定剤) の種類と作用機構
4.添加剤による高機能化
4.1.機能性を付与する添加剤の紹介
4.1.1.核剤・透明化剤、新規透明化剤「アデカトランスパレックスTM」の紹介
4.1.2.難燃剤による樹脂の難燃化
4.1.3.帯電防止剤による帯電防止性能の付与
5.リサイクル材向け環境対応型樹脂添加剤(アデカシクロエイドシリーズ)の紹介
5.1 酸化防止剤パッケージ 「UPR-001」
5.2 核剤パッケージ 「UPR-011」
5.3 光安定剤パッケージ 「UPR-021」
6.各要求性能に対する添加剤処方例
7. 質疑応答・添加剤を扱う上で,良くあるトラブル,良く相談される事例の紹介
【キーワード】
・樹脂酸化劣化・変色対策
・高機能添加剤
・新規透明化剤
・リサイクル材向け添加剤
【執筆者のPRポイント】
・2012年4月 株式会社ADKEA入社 樹脂添加剤の研究開発を担当
・現在、国内、ASEAN地域の樹脂添加剤全般の技術サポートを担当
・添加剤関連の豊富な知識と経験を活かした技術提案が可能
【習得できる知識】
・プラスチック材料の自動酸化反応
・酸化防止剤、HALS、UVAの作用メカニズム
・添加剤の適切な選定方法
・その他、各種添加剤の役割