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高機能性高分子複合材料ー要素技術と応用開発の動向ー

★産官学の著名な研究者・技術者による、要素技術毎の最先端の内容を記述した開発に携わる方々に向けた2020年代以降の高機能高分子複合材料が向かう方向についてのガイドブック!

番号 AND026
監修 (株) AndTech 顧問 今井 昭夫
出版社 株式会社AndTech
発行年月 2019/09/06
体裁 B5判,284ページ
定価 64,800円(本体60,000円+消費税、送料込)⇒59,400円(税込)【予約特価】

発刊にあたって

 21世紀に入って産業構造や市場環境の変化が促進され、地球環境問題への対応や情報通信 量の増大・自動車の電動化・自動化への対応など高分子複合材料への要求の質と量とが急変しつつあり、特に2010年代の終期に当たる現在、これらの要請に対応しうる材料の開発が急がれている。また国際的な産業構造変化に対応すべく、製品事業の抜本的見直し、いわゆるイノベーションも求められている。
 本書では、それぞれの著者の方々に、要素技術毎の現状をその発現原理や作用機構を踏まえて解説いただくとともに、産業界の方には現実に工業化された主要な製品についての紹介も合わせてお願いし、掲載することとした。
 本書は、読者の専門性や興味次第でどの節から読み始めていただくこともできる構成となっている。手元に置いて、研究・技術開発や製品・事業構想の参考にしていただければ幸いである。

((株)AndTech 顧問  今井 昭夫 「刊行にあたって」より抜粋)

執筆者

(株)AndTech 今井 昭夫
大阪府立大学 松本 章一
日油(株) 美馬 和晃
(株)PPIテクノリサーチ 長岡 猛
樹脂添加剤コンサルタント 八児 真一
BASFジャパン 中南 宇史
西澤技術研究所 西澤 仁
帝人(株) 山中 克浩
アルケマ(株) 有浦 芙美
(株)プライムポリマー 小林 豊
帝人フロンティア(株) 滋野 治雄
(地独)京都市産業技術研究所 仙波 健
三菱ケミカル(株) 杉浦 直樹
三井化学(株) 植草 貴行
三井化学(株) 中島 友則
東京大学 植村 卓史
大阪大学 中澤 慶久
(株)クラレ 佐々木 啓光
山根健オフィス 山根 健

目次

序章 高分子複合材料の技術変遷と最近の展開

はじめに
1.高分子複合材料の歴史
 1-1 合成樹脂の複合材料
 1-2 樹脂複合材料の要求特性
 1-3 ゴム・エラストマーの複合材料
2.高分子複合材料関連要素技術の動向と本書の構成
おわりに


第1章 高分子合成技術の進展とポリマーアロイ
第1節 重合触媒と精密重合
第1項 重合体の分子設計技術の進展

はじめに
1.メタロセン触媒重合
 1-1 メタロセン錯体触媒
 1-2 メタロセン触媒による新規な重合体の開発
2.リビング重合
 2-1 1990年代以前のリビング重合
 2-2 2000年代以降のリビング重合
おわりに


第2項 リビングラジカル重合による高機能性アクリルブロックポリマーの設計

はじめに
1.アダマンチル基を含むアクリル酸エステルブロックポリマーの合成
2.ポリフマル酸エステルのリビングラジカル重合
3.RAFT重合によるポリフマル酸エステルの構造制御
4.アダマンチル基を含むポリフマル酸エステルブロックポリマーの合成
おわりに


第2節 ポリマーアロイ技術の進展:第四世代ポリマーアロイ
第1項 ミクロ分散とナノ分散

はじめに
1 ポリマーの相溶化と相容化
 1-1 相溶と非相溶
 1-2 相溶化と相容化
2 相容化剤の種類
 2-1 非反応性相容化剤
 2-2 反応性相容化剤
3 リアクティブプロセッシングと相容化剤
4 ナノサイズレベルの分散と第四世代ポリマーアロイ
5 相容化剤を用いた高分子複合材料
おわりに


第2項 グラフトコポリマーを使用した樹脂改質

はじめに
1 日油(株)のグラフトコポリマー
 1-1 グラフトコポリマーの製造方法
 1-2 グラフトコポリマーの組成および用途
2 モディパー® A,Cシリーズの添加効果と適用例
 2-1 ポリマーアロイの相容性改良
 2-2 耐衝撃性の改良
 2-3 摺動性の改良
 2-4 異音防止性の改良
おわりに


第2章 高分子複合材料の混練・成形技術

はじめに
1.ポリマー(樹脂)の混練技術
 1-1 ポリマーの混練の基礎
 1-2 バッチ式混練機におけるポリマーの混練
 1-3 充塡材、フィラーの分散
  1-3-1 充塡材、フィラーの傾向
  1-3-2 無機充塡材の分散混練
  1-3- 3 フィラーの分散に及ぼす粒子径の影響
 1-4 粘度差のあるポリマーの混練
2.ポリマーの混練装置
 2-1 連続式混練機
 2-2 ポリマーの混練メカニズム
  2-2-1 ローターによるせん断作用
  2-2-2 ポリマーの混練に及ぼすローターの形状、寸法の影響
3 新しいポリマー混練技術
 3-1 VCMT(Various Clearance Mixing Technology)の概念
 3-2 フィラー充塡コンパウンドでの応用
 3-3 ローターセグメントとニーディングデスクの比較
4 繊維強化樹脂の混練
 4-1 はじめに
 4-2 繊維強化熱可塑性樹脂
 4-3 無機繊維強化樹脂の製造(コンパウンディング装置)
  4-3-1 無機短繊維強化樹脂のコンパウンディング
 4-4 無機長繊維強化樹脂の製造(コンパウンディング)
  4-4-1 従来方式
  4-4-2 新方式(撚り付与方式)
  4-4-3 天然繊維強化樹脂の製造(コンパウンデング装置)
おわりに


第3章 高分子複合材料の劣化と安定化
第1節 高分子材料の劣化機構と安定化機構

1 高分子の劣化
 1-1 劣化因子と劣化現象
 1-2 劣化機構
  1-2-1 自動酸化機構
  1-2-2 C‒H結合の結合解離エネルギー
  1-2-3 自動酸化機構の検証
  1-2-4 光酸化劣化機構
  1-2-5 Chromophore
2 高分子の安定化
 2-1 安定剤の機能別分類
 2-2 安定化機構
 2-3 酸化防止剤(AO)の安定化メカニズム
  2-3-1 フェノール系酸化防止剤(AO)の安定化メカニズム
  2-3-2 ラジカル連鎖禁止機構の検証
  2-3-3 アミン系酸化防止剤(AO)の安定化メカニズム
  2-3-4 リン系酸化防止剤(AO)の安定化メカニズム
  2-3-5 イオウ系酸化防止剤(AO)の安定化メカニズム
 2-4 光安定剤の安定化メカニズム
  2-4-1 紫外線吸収剤(UVA)の安定化メカニズム
  2-4-2 Niクエンチャーの安定化メカニズム
  2-4-3 HALSの安定化メカニズム
   2-4-3-1 Klemchukの安定化メカニズム
 2-5 金属不活性化剤の安定化メカニズム
 2-6 熱劣化防止剤
  2-6-1 熱劣化と熱酸化劣化
  2-6-2 熱劣化防止剤(Sumilizer GM)の安定化のメカニズム


第2節  酸化防止剤と熱劣化防止剤の特性と選定、劣化対策に効果的な使用法

1 添加剤の性能評価フロー
2 相乗作用と拮抗作用
3 加工安定処方
 3-1 基本的考え方
 3-2 押出機を用いたSBS樹脂の加工安定性(事例)
 3-3 押出機を用いたPP加工安定性(事例)
4 耐熱処方
 4-1 基本的考え方
 4-2 ギヤオーブンを用いたPP耐熱性(事例)


第3節 耐候安定剤の特性と選定、劣化対策に効果的な使用法

はじめに
1.紫外線吸収剤(UVA)
 1-1 超高耐候性を実現するヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系紫外線 吸収剤
 1-2 紫外線吸収剤の水系塗料・コーティング剤への適用
2.光安定剤(HALS / ハルス)
 2-1 HALSの塩基性
 2-2 超高耐候性を実現するHALS
 2-3 HALSの水系塗料・コーティング剤への適用
おわりに


第4節 難燃剤の特性と選定、効果的な使用法

はじめに
1.難燃機構から見た難燃効率の向上
 1-1 気相における難燃化機構と難燃効果の高い難燃剤
 1-2 固相における難燃化機構と難燃効果の高い難燃剤
2 難燃剤の種類と難燃剤の特性、特徴、使い方
 2-1 難燃剤の種類、化学構造、特性
 2-2 難燃剤の今後の方向


第5節 高度な難燃化を達成するリン系難燃剤の分子設計
はじめに
1 高分子材料の燃焼機構と難燃機構
2 ファイヤガード® FCX‒210の特徴
3 ファイヤガード® FCX‒210の難燃効果
 3-1 スチレン系樹脂への適応
 3-2 アクリル樹脂への適応
 3-3 透明ポリアミド樹脂への適応
 3-4 ポリエステル樹脂への適応
 3-5 バイオプラスチックへの適応
4 難燃性塗料 「ランデックスコート 難燃クリア®」
おわりに


第4章 高分子複合材料の技術開発と応用展開
第1節 繊維強化複合材料
第1項 アクリル系現場重合型熱可塑性コンポジットマトリクス

はじめに
1 アクリル系現場重合型熱可塑性マトリクスELIUM®
2 Elium® 樹脂及び複合材の基本特性
 2-1 繊維の選択
 2-2 Elium®複合材の基本特性
 2-3 Elium®複合材の衝撃特性および層間剝離靱性
 2-4 疲労特性
3 Elium®の成形
 3-1 インフュージョン成形
 3-2 RTM成形
 3-3 引抜成形
 3-4 フィラメントワインディング‒光/熱デュアルキュア
4 Elium®のリサイクル性
おわりに


第2項 ガラス繊維強化複合材料(GFRTP)の特性と応用

はじめに
1 GFRTPとは
 1-1 GFRTPの構成要素
 1-2 FRPとの違い
 1-3 GF‒PPを事例とした加工技術
  1-3-1 GMT‒PP
  1-3-2 Unidirectional シート
  1-3-3 KPシート
  1-3-4 D‒LFT(Direct long fiber reinforced thermoplastic)
  1-3-5 LGF‒PP
  1-3-6 GF‒PP
2 GFRTPの特性
 2-1 GFの性状
 2-2 界面特性
 2-3 モルフォロジー
3 GFRTPの開発と用途
 3-1 エンプラ系GFRTPの開発と用途
  3-1-1 ポリカーボネート系GFRTPの開発と用途
  3-1-2 シンジオタクチックポリスチレン系GFRTPの開発と用途
 3-2 ポリプロピレン系GFRTPの開発と用途
おわりに


第3項 有機繊維複合材料の特性と応用

はじめに
1 複合材料に使用される有機繊維
 1-1 アラミド繊維
 1-2 PBO繊維
 1-3 ポリエステル繊維
 1-4 ナイロン繊維
 1-5 ポリビニルアルコール繊維
2 有機繊維補強プラスチック複合材料
3 有機繊維補強ゴム複合材料
4 有機繊維補強コンクリート複合材料
おわりに


第4項 セルロースナノファイバーの特徴を活かした高分子複合材料

はじめに
1.CNFの高分子(プラスチック)補強繊維としての欠点と改良
2.CNFの高強度、軽量性を活かした複合材料
3.CNFのフレキシビリティーを活かした複合材料
4.CNFの熱特性を活かした複合材料
5.CNFの核剤効果を利用した複合材料
6.CNFの増粘効果を利用した複合材料
おわりに


第5項 炭素繊維樹脂複合材料(CFRP)の特性と応用

はじめに
1 炭素繊維樹脂複合材料(CFRP)について
2 CFRPの軽量化効果:比強度、比剛性について
3 炭素繊維及びCFRPの機械的性能の異方性
4 PAN系炭素繊維の特徴を活かした用途展開
 4-1 航空機用途
 4-2 自動車用途:車体など
 4-3 圧力タンク用途
 4-4 電線ケーブル用途
5 ピッチ系炭素繊維の特徴を活かした用途展開
 5-1 軽量・高剛性
 5-2 高熱伝導率
 5-3 ゼロ熱膨張


第2節 高機能性高分子複合材料
第1項 室温にガラス転移温度を有するポリオレフィンの特性と複合化

はじめに
1 室温にガラス転移温度を持たせるための材料設計
2 熱可塑性オレフィン系共重合体 ABSORTOMER®(アブソートマー®)
 2-1 ABSORTOMER®(アブソートマー®)の特徴
 2-2 ABSORTOMER®(アブソートマー®)の動的粘弾性
 2-3 ABSORTOMER®(アブソートマー®)の応力緩和性
3 ABSORTOMER®とEPDMの複合化
 3-1 材料特性と低反発性
 3-2 動的粘弾性特性
4 ABSORTOMER®とTPVの複合化
 4-1 材料特性と動的粘弾性挙動
 4-2 応力緩和性
おわりに


第2項 MOF(金属−有機複合材料)の特性と応用

はじめに
1 MOFの空間設計
 1-1 空間サイズや形状の精密制御
 1-2 活性サイト・相互作用サイトの導入
 1-3 動的柔軟骨格
 1-4 モルフォロジー
2 MOFの細孔機能
 2-1 吸着
 2-2 分離
 2-3 反応場
 2-4 高分子材料創製
おわりに


第3節 植物由来樹脂複合材料
第1項 トチュウエラストマー(トランスポリイソプレン)の開発と応用

はじめに
1.トチュウエラストマー(ENP)とは
2.トチュウエラストマーの特徴
 2-1 特性および物性
 2-2 ENPと合成樹脂とのブレンド
 2-3 バイオ由来ポリマーの耐衝撃性向上(PLAとENP)
3.ENPの商品化事例
4.トチュウプラスチック
おわりに


第2項  バイオ由来原料を用いた水素添加スチレン系エラストマーの開発と応用

はじめに
1 「セプトン」BIO‒シリーズ
 1-1 「セプトン」BIO‒シリーズの応用物性
おわりに


第4節 自動車分野に求められる高分子材料

はじめに
1.今日の自動車に求められている技術課題
 1-1 主要な自動車「規制」
 1-2 CO2規制動向
 1-3 CO2削減対応技術
2.自動車軽量化技術
 2-1 車体材料の転換
  2-1-1 鋼材の高張力化
  2-1-2 軽合金の採用
  2-1-3 繊維強化樹脂
  2-1-4 量産型CFRP車体
  2-1-5 BMWの電気自動車用CFRP車体
  2-1-6 マルチマテリアル
3.自動車に使用されている樹脂部材
 3-1 車体外装
 3-2 エンジン、パワートレイン
 3-3 インテリア
4.今後の自動車用材料

数量
小計 59,400円(消費税込)

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