細胞性食品の実現と市場拡大に向けた最新動向および将来展望
~成長因子の製造、培養装置の開発、ネットモールド法による細胞結合技術および新規事業参入例~
★2024年4月26日WEBでオンライン開講。昨年12月刊行の書籍「細胞性食品」発刊記念セミナー。細胞農業研究機構 吉富氏、味の素株式会社 知念氏、インテグリカルチャー株式会社 川島氏、ティシューバイネット株式会社/ダイバースファーム株式会社 大野氏、東京大学 井形氏の5名が細胞性食品の実現と市場拡大に向けた最新動向および将来展望 ~成長因子の製造、培養装置の開発、ネットモールド法による細胞結合技術および新規事業参入例~について解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
★細胞性食品製造の重要な原料である成長因子の作成方法、要求事項(コスト、品質、安全性)、市場規模や注目されているプレイヤーについて紹介!
★細胞性食肉の技術的課題、研究開発、安全性の確保についての最新の成果を紹介!
- 第1部 一般社団法人細胞農業研究機構 代表理事 吉富 愛望アビガイル 氏
- 第2部 味の素株式会社 アミノサイエンス統括部/シニアマネージャー 知念 秋人 氏
- 第3部 インテグリカルチャー株式会社 取締役 CTO/COO 川島 一公 氏
- 第4部 ティシューバイネット㈱、ダイバーズファーム㈱ CEO 大野 次郎 氏
- 第5部 東京大学 先端科学技術研究センター / 特任講師 井形 彬 氏
【1名の場合】71,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況
★「細胞性食品」とは細胞農業技術を用いて生産した肉や魚などを指し、細胞性食品のうち、「肉」にあたるものは「培養肉」と呼ばれることもあります。
★世界的な人口増加から今後増加するとみられるたんぱく質需要に応える方策として、「細胞性食品」が注目されており、その市場規模は今後大きく伸びることが見込まれております。
■注目ポイント
★細胞性食品のルール形成(規制や業界発のイニシアチブ)、細胞性食品の製造工程の概要、講演者が実際に試食を行ってきた細胞性食品の特徴を紹介!
★味の素株式会社のご講演者による成長因子の解説やその他ネットモールド法による細胞結合技術を紹介!
講座担当:牛田孝平
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 細胞性食品の概要および市場拡大における課題
【時間】 13:00-14:00
【講師】一般社団法人細胞農業研究機構 代表理事 吉富 愛望アビガイル 氏
【講演主旨】
細胞性食品(いわゆる「培養肉」)の業界概要やルール形成(規制や業界発のイニシアチブ)について国内外の事例を交えて解説する。業界概要としては、市場規模や注目されているプレイヤー、細胞性食品の製造工程の概要、講演者が実際に試食を行ってきた細胞性食品の特徴についての紹介等を含む。また、ルール形成に関しては、細胞農業分野の今後の展望を見極める上での重要な業界課題とそれを取り巻く議論状況について紹介する。
【プログラム】
1. 市場規模
2. 供給力や価格競争力
3. 味・香りの再現
4. ルール形成活動の進捗
4-1. 安全性
4-2. 食品表示
【質疑応答】
【キーワード】
培養肉、細胞性食品、細胞農業、サステナビリティ、フードテック、ルール形成
【講演のポイント】
(一社)細胞農業研究機構代表理事(https://www.jaca.jp/)。同機構は、食料安全保障や持続可能性をはじめとする日本の重要課題へ貢献するため、日本として細胞農業に対してどのように向き合うべきか、戦略の立案から社会実装までを目的とする研究団体。
講演者は細胞農業や、細胞性食品(いわゆる「培養肉」など)の業界で2019年より政策提言などに関わる。農林水産省 フードテック官民協議会 細胞農業WT 事務局長、東京大学 先端科学技術研究センター 客員研究員を兼務するほか、経済産業省バイオものづくり革命推進WGの委員を務める。それ以前は欧州系投資銀行のM&Aアドバイザリー部門、暗号資産や伝統産業×機械学習をテーマとして開発を行うスタートアップ等に勤務。2020年にForbes Japanの選ぶ「世界を変える30歳未満30人の日本人」のLaw and Policy部門を受賞。
【習得できる知識】
細胞性食品(いわゆる「培養肉」)に関する基礎知識や、業界の全体像、今後の展望を見極める上での論点に関する理解が深まるよう、解説を心掛けます。
【第2講】 細胞性食品の製造に必要な成長因子
【時間】 14:05-14:50
【講師】味の素株式会社 アミノサイエンス統括部/シニアマネージャー 知念 秋人 氏
【講演主旨】
細胞性食品を用いた食品の提供がまさに始まろうとしています。今後このような食品が消費者に広く受け入れられるためには、少なくとも、おいしいこと、安心安全であること、既存の食肉と同等の価格で提供されることが必要です。細胞性食品の製造に使われる重要な原料として成長因子があり、現時点で原料コストの中で最大の割合をしめています。本講座では、細胞性食品製造の重要な原料である成長因子がどのように作られるのか、成長因子に求められる要求事項(コスト、品質、安全性)はどのようなものか、これらの要求を満たす成長因子の開発が成功する可能性はあるのか、について紹介したいと思います。
【プログラム】
1. 細胞性食品の重要原料である成長因子とは
2. 成長因子の製造方法_いくつかのスタートアップの技術の紹介
3. 細胞性食品製造に使用される成長因子に求められる要求事項
3.1 コスト
3.2 品質(必要機能及び安全性)
4. 要求品質とコストを満足する成長因子の開発例
【質疑応答】
講演終了後に10分程度
【キーワード】
細胞性食品、培養肉
【講演のポイント】
味の素㈱にて、研究開発や新規事業開発に20年従事してきました。iPS細胞を使った再生医療向けに、成長因子(組換えタンパク質)製品を開発・販売してきた経験を活かし、現在は、細胞性食品向け成長因子の製品・事業開発を進めています。
【習得できる知識】
・ 細胞性食品の重要原料となっている成長因子の概略
・ 成長因子がどのようにつくられているか
・ 成長因子に要求されるコスト、品質
【第3講】 細胞性食肉製造および安全性確保に向けた取り組みと 培養装置の開発
【時間】 14:55-15:55
【講師】インテグリカルチャー株式会社 取締役 CTO/COO 川島 一公 氏
【講演主旨】
「細胞性食肉」は、持続可能な未来の食品として注目されています。私たちは、ニワトリやアヒルなどの家禽類から細胞を採取し、動物細胞の培養技術を活用することで、肉を構成する細胞を生産する技術開発に取り組んでいます。この講演では、細胞性食肉の技術的課題、最新の研究開発成果、そして安全性の確保について現在進めている成果についてお話しします。
【プログラム】
はじめに
1. 細胞性食肉
1.1 細胞性食肉の製造について
1.2 培養技術について
1.3 体内環境に近い環境を維持するために必要なもの
1.4 栄養成分について ―全原料を食品化―
1.5 血液成分について ―臓器間相互作用を活用した技術―
1.6 培養装置の課題と今後の進め方
2. 食品としての安全性の確認と社会受容に向けた取組み
2.1 食品としての安全性の確認
2.2 社会受容に向けた取組み
おわりに
【質疑応答】
【キーワード】
培養肉、細胞性食品、培養、食品、肉
【習得できる知識】
細胞培養肉に関する知識
動物細胞の生産に係る知見
【第4講】 ネットモールド法による細胞結合技術 ~人工臓器から細胞性食品(培養肉)まで~
【時間】 16:00-17:00
【講師】ティシューバイネット㈱、ダイバーズファーム㈱ CEO 大野 次郎 氏
【講演主旨】
世界で特許を取得している細胞を生きたまま結合させる「ネットモールド法」を軸に、人工臓器や培養肉の展開をご紹介します。
iPSやクリスパーキャス9など細胞そのものを改変する技術は著しい進歩がありますが、それは細胞単体の話になります。臓器や食肉は細胞同士が結合して出来上がっています。それは単純な物理的結合だけでなく、栄養分や酸素、そして情報もやり取りする「細胞間結合」をしています。この細胞間結合を低コストで可能にしたのがネットモールド法です。
このネットモールド法により現在京都大学形成外科と世界初の「生きた細胞による人工真皮」の開発をしています。また、細胞を鶏のものを使うことで、全く同じ手法(培養液の種類のみ異なる)により培養鶏肉の開発をしています。
これらの業界の現在地と今後の展望をお話しさせていただきます。
【プログラム】
はじめに
1. 細胞結合技術の課題と可能にする新領域
2. ネットモールド法について
3. 培養肉の種類とそれらの特性
4. 培養肉の認可状況
5.安全性試験
おわりに
【質疑応答】
【キーワード】
人工臓器、細胞培養、培養肉、細胞性食品
【講演のポイント】
細胞を生きたまま固めるネットモールド法を開発。人工臓器開発のティシューバイネット㈱と培養肉開発のダイバースファーム㈱を経営。細胞培養に関する特許を5件保有。細胞の採取から培養肉の作製まで一貫して手掛けることが強み。
【習得できる知識】
再生医療では、細胞を立体的に結合させて作る人工臓器の現状と課題。
培養肉では、酒類と特性、認可状況、今後の課題。
【第5講】 細胞農業を取り巻く国際政治(仮題)
【時間】 17:05-18:05
【講師】東京大学 先端科学技術研究センター / 特任講師 井形 彬 氏
【講演主旨】
※現在講師の先生に最新のご講演主旨をご考案いただいております。完成次第本ページを更新いたします。
【プログラム】
※現在講師の先生に最新のご講演主旨をご考案いただいております。完成次第本ページを更新いたします。
はじめに
1. 各国政府が細胞農業技術を促進する理由
1.1 食料安全保障の強化
1.2 新規産業の育成
1.3 環境や人権といったサステナビリティへの貢献
2. 細胞農業分野における民間の動き
2.1 細胞性食品に関する世界の業界団体
2.2 細胞性食品に関する世界の主要な会議体
3. 国際機関における細胞農業
おわりに
【質疑応答】