次世代アルミ電解コンデンサの高機能化・小型化・高耐熱化に向けた各種部材の開発動向
~電解コンデンサ用アルミ箔と新規長鎖分岐二塩基酸の開発~
★2024年10月15日WEBでオンライン開講。エーアイシーテック株式会社(AICtech Inc.) 飯田氏、株式会社UACJ 大澤氏、国立大学法人 三重大学 溝田氏が、次世代アルミ電解コンデンサの高機能化・小型化・高耐熱化に向けた各種部材の開発動向~電解コンデンサ用アルミ箔と新規長鎖分岐二塩基酸の開発~について解説する講座です。
★2024年9月5日発行の【先端デバイス・マテリアル トレンドレポート vol.4】のご執筆者様にご登壇いただいているセミナーでもあります。
■本講座の注目ポイント
★電解コンデンサ用アルミ箔のエッチング挙動に関する電気化学的メカニズム、圧延表面を中心とする材料特性に及ぼす製造プロセスの影響を紹介!
- 第1部 エーアイシーテック株式会社(AICtech Inc.) ゼネラルアドバイザー 飯田 和幸 氏
- 第2部 株式会社UACJ マーケティング・技術本部 R & Dセンター 博士(工学) 大澤 伸夫 氏
- 第3部 国立大学法人 三重大学 大学院工学研究科 / 准教授 溝田 功 氏
【1名の場合】49,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
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【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況
★アルミニウム電解コンデンサは容量が高く、小型でしかも安価であり、自動車、バイク、テレビ、パソコン、インバーター機器等のすべての電子機器の必須重要部品であります。
★昨今のエコエネルギーの課題を達成するには、アルミ電解コンデンサの性能の革新的向上が喫緊の課題であります。国内はもとより世界の電子部品メーカーが、アルミ電解コンデンサの高耐電圧化、耐熱性向上に向け、しのぎを削って開発を進めております。
■注目ポイント
★電源回路に使われるアルミ電解コンデンサのアプリケーションと高機能化への取り組みを具体例を交えて概説!
★次世代アルミ電解コンデンサの開発・実用化の方向性(耐熱性、耐電圧、安価な製造コスト他)の概要を紹介!
★従来からの電解液に含まれるセバシン酸や1,6-DDAに代わる【新たな二塩基酸】を紹介!
講座担当:牛田孝平
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 電源回路のアルミ電解コンデンサに要求される性能と部材について
【時間】 13:00-14:15
【講師】エーアイシーテック株式会社(AICtech Inc.) ゼネラルアドバイザー 飯田 和幸 氏
【講演主旨】
アルミ電解コンデンサは、小型で大きな静電容量が得られ、他のコンデンサに対して価格も有利であるため、さまざまな電源の平滑回路やDCリンクに使われています。電源は高効率・低損失・小型・軽量・高出力密度等が進んでおり、アルミ電解コンデンサには、高い体積エネルギー密度・長寿命・大きなリプル電流に耐えられる能力などが求められています。このため、コンデンサメーカーは、部材や構造の改良を通じて、耐電圧・動作温度範囲・ESR等のパラメータを最適化してます。本講では、これらの電源回路に使われるアルミ電解コンデンサのアプリケーションと高機能化への取り組みを概説します。
【プログラム】
1. アルミ電解コンデンサの概要(構造, 種類, 性質)
2.電源回路におけるアルミ電解コンデンサの機能と役割
2-1 瞬時に充電・放電できる特性を利用する
2-2 充放電と交流をパスする性質を組み合わせて利用する
2-3 アルミ電解コンデンサとフィルムコンデンサを比較する
3.アルミ電解コンデンサの高機能化への取組み
3-1 高エネルギー密度化(体積エネルギー密度の向上)
3-2 長寿命化
3-3 耐高リプル性能
3-4 安全性
4. まとめ
【質疑応答】
【キーワード】
アルミ電解コンデンサ、パワーエレクトロニクス、電源回路、インバータ、平滑回路、DCリンク、体積エネルギー密度、リプル電流も長寿命、安全性
【講演のポイント】
アルミ電解コンデンサは電源回路に必要不可欠なデバイスであり、電源の機能に大きく影響するデハイスです。本講座では、電源回路に適したアルミ電解コンデンサの高機能化と動向について具体例を交えて概説します。
【習得できる知識】
アルミ電解コンデンサの基本的な知識
アルミ電解コンデンサの機能と役割
アルミ電解コンデンサの特徴とフィルムコンデンサとの比較
【第2講】 アルミ電解コンデンサ用箔の材料開発と表面技術
【時間】 14:25-15:40
【講師】株式会社UACJ マーケティング・技術本部 R & Dセンター 博士(工学) 大澤 伸夫 氏
【講演主旨】
アルミニウム電解コンデンサは容量が高く、小型でしかも安価である特長を生かし、電子回路に不可欠な電子部品として長きにわたり存在感を示し、進化を続けている。陽極箔の拡面は、耐電圧に合わせた誘電体皮膜の厚さに応じ、塩酸を主体とする電解液中で、高圧用には直流エッチング、低圧用には交流エッチングにより電気化学的な処理によって行われるのが一般的である。アルミ電解コンデンサの小型化については、上記のエッチング形態の制御が不可欠であり、エッチング技術に合わせた材料設計により表面積の拡大が図られている。本講座では,これらの材料開発と表面技術のポイントについて解説を行う。
【プログラム】
1.アルミニウム電解コンデンサの特徴
2.エッチング挙動を理解した材料開発の必要性
3.エッチング技術の歴史
4.エッチングの基礎(直流エッチング、交流エッチング)
5.材料の基礎(材料欠陥、Pb表面偏析、結晶方位)
6.化成皮膜の形成挙動
7.電子顕微鏡観察方法(表面皮膜、ピット)
8.材料開発(高圧箔の高容量化)
【質疑応答】
【キーワード】
アルミ電解コンデンサ、高純度アルミ箔、電解エッチング、エッチピット
【講演のポイント】
これまでに行ってきた電解コンデンサ用アルミ箔の表面積の拡大を目的とした材料開発を中心に解説する。本講演を通じ、エッチング方法に応じたピット開始点の制御の重要性を理解し,次世代材料の開発の一助として頂きたい。
【習得できる知識】
電解コンデンサ用アルミ箔のエッチング挙動に関する電気化学的メカニズムならびに圧延表面を中心とする材料特性に及ぼす製造プロセスの影響を習得することができる。
【第3講】 次世代アルミ電解コンデンサを目指した新規長鎖分岐二塩基酸の開発
【時間】 15:50-17:05
【講師】国立大学法人 三重大学 大学院工学研究科 / 准教授 溝田 功 氏
【講演主旨】
アルミ電解コンデンサは、自動車、バイク、テレビ、パソコン、インバーター機器等のすべての電子機器の必須重要部品である。太陽光発電では20年保証が求められているが、律速機器は、パワーコンディショナー(アルミ電解コンデンサ)と言われており、アルミ電解コンデンサの高耐電圧化、耐熱性向上に向け、国内はもとより世界の電子部品メーカーがしのぎを削って開発を進めている。その中で、昨今のエコエネルギーの課題を達成するには、アルミ電解コンデンサの性能の革新的向上が喫緊の課題である。
今回、上記命題に対して、次世代アルミ電解コンデンサの開発・実用化を目指して一つの方向性(耐熱性、耐電圧、安価な製造コスト他)が得られたことから、その概要を紹介する。
【プログラム】
はじめに
1. ひまし油由来の二塩基酸開発
1.1 ひまし油由来の二塩基酸合成
1.2 初期特性・溶解性・耐熱性・耐電圧試験
2. エーテル結合を導入した二塩基酸開発
2.1 二塩基酸合成と脱ハロゲン化
2.2 初期特性・溶解性・耐熱性・耐電圧試験
3. 環状構造含有二塩基酸の開発
3.1 ウィリアムソン合成法による一段階合成法の開発
3.2 初期特性・溶解性・耐熱性・耐電圧試験
おわりに
【質疑応答】
【キーワード】
ジカルボン酸、ウィリアムソンエーテル合成、ワンポット反応、耐熱性、耐電圧、次世代アルミ電解コンデンサ
【講演のポイント】
我々は、該業界の電解質技術標準(脂肪族二塩基酸)に対して、「アルミ電解コンデンサを化学する」という視点で掘り下げ、要因解析を試み、全く新規の二塩基酸化合物を提案しており、これは該業界技術に新しい地平を拓くものである。
【習得できる知識】
従来からの電解液に含まれるセバシン酸や1,6-DDAに代わる新たな二塩基酸を、有機化学の様々な手法を駆使し合成しており、アルミ電解コンデンサと化学の関係について理解していただけるかと思います。