中空粒子(無機・有機・ハイブリット)の作製法と微粒子製品への応用
★2025年3月19日オンライン開講【①九州大学:岸田氏】【②積水化学:山田氏】【③大学:山本氏】3名の講師が中空粒子・マイクロカプセルの製造法と応用事例について解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
中空ナノ粒子の無機、有機の作成法と特性、活用例について基礎から学べる講座です
①無機材料での、中空粒子の作製法と構造制御法について説明します
②有機、有機-無機ハイブリッド材料での、中空粒子やマイクロカプセルについて開発・適用事例を紹介します
③中空ナノ粒子に応用できる、高分子微粒子の粒子径制御・表面形態制御について解説します
- 第1部 九州大学 工学研究院 化学工学部門 分子・生物システム工学大講座 教授 岸田 昌浩 氏
- 第2部 積水化学工業株式会社 R&Dセンター 先進技術研究所 コア技術センター 主席研究員 博士(工学) 山田 恭幸 氏
- 第3部 名古屋大学 大学院工学研究科/准教授 山本 徹也 氏
●1名様 :49,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたします。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについて、別途メールでご案内いたします。基本的にはマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 無機中空微粒子の作製・合成・特性と粒子構造制御の留意点、特性を用いた応用技術
【時間】 13:00-14:15
【講師】九州大学 工学研究院 化学工学部門 分子・生物システム工学大講座 教授 岸田 昌浩 氏
【講演主旨】
ナノスケール~ミクロンスケールで無機材料からなる中空粒子の作製法と構造制御法について説明する。作製法では、鋳型となる微粒子をコーティングした後に鋳型粒子を除去する鋳型法を中心に説明する。この方法は大きさの制御が容易であるとともに、中空粒子内に様々な機能性物質を効率よく内包できるという特徴がある。また、中空粒子では粒子外殻の細孔径制御が重要となるが、その細孔径は鋳型粒子のコーティング条件に大きく影響を受ける。
最後に、中空粒子の特徴を生かした応用としてドラッグデリバリー、触媒、吸着剤などについて簡単に紹介する。
【プログラム】
1. 鋳型法に必要となるコーティング技術
1-1 湿式無機コーティングに関係する基礎知識
1-2 コーティング層の形成機構~不均一核発生
1-3 コーティング層の形成機構~均一核発生(ヘテロ凝集)
1-4 コーティング前処理の重要性
1-5 被コーティング粒子の材質による違い
1-6 被コーティング粒子のサイズによる違い
1-7 シリカコーティングのポイント
1-8 シリカコーティング層の構造制御
1-9 シリカ以外の無機物質によるコーティング
2.中空粒子の製造法
2-1 鋳型を用いた中空粒子の作製法
2-2 鋳型を用いた中空粒子の作製例
2-3 中空への異物内包
2-4 有機分子集合体を鋳型とする中空シリカの調製
2-5 鋳型法による中空ワイヤーの作製
2-6 中空構造の自発形成
2-7 非鋳型法による中空粒子の作製
3.中空粒子の応用
3-1 ドラッグデリバリー
3-2 触媒など保持特性を生かした応用
3-3 散布薬などの放出特性を生かした応用
4. まとめ
【質疑応答】
【第2講】 中空粒子・マイクロカプセル~有機から有機-無機ハイブリッドまで
【時間】 14:30-15:45
【講師】積水化学工業株式会社 R&Dセンター 先進技術研究所 コア技術センター 主席研究員 博士(工学) 山田 恭幸 氏
【講演主旨】
本講座では、有機または有機-無機ハイブリッド材料で構成されたナノ、マイクロオーダーの中空粒子やマイクロカプセルについて製法の概略から使用事例について紹介する。具体的な事例として中空粒子を用いた光学材料(反射防止膜)への展開と課題についても紹介する。
【講演のポイント】
有機材料をメインとした中空粒子やマイクロカプセルの開発段階から応用まで、事例を交えて説明します。
【習得できる知識】
①有機材料をシェルとした中空粒子、マイクロカプセルの作製方法や使用方法
②有機系の中空粒子、マイクロカプセルの応用事例
【講演キーワード】
中空粒子、マイクロ/ナノカプセル、複合粒子、熱膨張性、低屈折率、反射防止フィルム、LR、ナノ、マイクロ、低温分解、有機、有機-無機ハイブリッド、エポキシ
【プログラム】
1.積水化学工業の会社ならびに微粒子製品のご紹介
1-1 積水化学工業の紹介
1-2 微粒子製品の紹介
2.有機ポリマーを主とした中空粒子
2-1 中空粒子の作製方法と研究事例
2-2 中空粒子の応用事例
3. 低屈折率化を可能にする中空粒子の開発事例
3-1 設計コンセプト
3-2 反射防止膜への応用事例と課題
3-3 他展開へ向けた試み
4.マイクロカプセル/複合粒子
4-1 硬化促進剤マイクロカプセル
4-2 屈折率傾斜粒子
4-3 無機酸化物をシェルとしたコアシェル粒子
5. まとめ
【第3講】 高分子微粒子の粒子径制御法と中空ナノ粒子への応用
【時間】 16:00-17:30
【講師】名古屋大学 大学院工学研究科/准教授 山本 徹也 氏
【講演主旨】
本セミナーでは、ソープフリー乳化重合法で調製される高分子コロイドの核生成、および粒子成長過程を原子間力顕微鏡(AFM)により観察した結果を事例に、粒子生成・成長メカニズムについて分子レベルで解説します。AFMを分析ツールとしての活用方法についての理解と、分子レベルのメカニズムに従って高分子微粒子の粒子径制御に対する指針を立てることができます。
また、最近開発したスポンジリアクターによるナノ粒子合成の事例を紹介します。これによりナノ粒子を合成するための反応器の設計方針を立てることができます。高分子微粒子表面でゾル-ゲル反応を起こせば簡単にシリカシェルを構築することができますし、高分子コアを取り除くことで中空シリカナノ粒子が単分散で得られるようになります。高分子の内部に油溶性開始剤を含ませ、低温加熱すると中空化することも可能です。この中空高分子微粒子を炭素化した、中空カーボンナノ粒子の合成法についても紹介します。
【講演のポイント】
高分子微粒子の核生成および成長過程を直接観察しそのメカニズムを分子レベルで明らかにします。このメカニズムを理解すると高分子微粒子の表面形態制御技術や中空化技術の発想が湧き出てくる内容になっています。
【習得できる知識】
①ソープフリー乳化重合法で調製される高分子コロイドの核生成
②粒子成長メカニズムの分子レベルの理解
③高分子微粒子の粒子径制御
【講演キーワード】
粒子のナノサイズ化,中空粒子,界面活性剤フリー
【プログラム】
1. ソープフリー乳化重合法
1-1. 原子間力顕微鏡(AFM)の原理
1-2. 核生成過程のその場観察
1-3. 粒子成長過程のその場観察
1-4. ソープフリー乳化重合系の分子レベルメカニズム
2. 高分子微粒子の粒子径制御法
2-1. 電解質を利用したマイクロ粒子の製造
2-2. 静電相互作用を強化したナノ粒子の製造
2-3. 高分子微粒子ナノサイズ化のためのスポンジリアクター
3. 高分子微粒子の表面形態制御と中空ナノ粒子への応用
3-1. 高分子微粒子表面形態の制御
3-2. 高分子ナノ粒子の中空化
3-3. 高分子微粒子を利用したシリカまたはカーボン中空ナノ粒子の合成
【質疑応答】