MLCCの基礎構造と電極設計・信頼性評価【アーカイブ視聴対応】
~内部電極(Ni)と外部電極の特性とBaTiO3の絶縁性 絶縁劣化メカニズム~
★2025年10月27日開講。【防衛大学・名誉教授:山本氏】に、MLCCの構造から電極材料の設計・製造方法と、信頼性評価について解説していただきます。
■本講座の注目ポイント講演日以降でもアーカイブ視聴可能です(11/1~11/14の期間)
「積層セラミックコンデンサの基礎」「電極材料(内部電極/外部電極)」「積層セラミックコンデンサの高信頼性」について解説します。Ni内部電極と外部電極、BaTiO3の絶縁性 絶縁劣化メカニズムなど、MLCCの全容を学べる講座です。
- 防衛大学校 名誉教授/(元)大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏
●1名様 :49,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたします。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについて、別途メールでご案内いたします。基本的にはマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります】
【時間】 10:30-16:30
【講師】防衛大学校 名誉教授/(元)大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏
【講演主旨】
生成〖AI〗(人工知能)が空前のブームである。条件付き自動運転の「レベル3」、特定条件下の完全自動運転の「レベル4」といった高度な自動運転技術の普及が〖AI〗技術と相まって、自動車の自動運転はサイバー空間と現実世界(フィジカル空間)との融合を目指している。
これらの世界を実現するために、まず第一に高集積・大容量の〖CPU〗が必須であり,安定に動かす受動部品の代表である積層セラミックスコンデンサ-〖MLCC〗は小型・大容量・高性能・省電力・高信頼化が進んできた。特に、Ni内電MLCCはNi金属の低コスト化を特徴にして大容量・小型化が急激に進んだ。チップサイズは年々小型化し0201タイプ(0.2×0.1mm)10μFの実用化も始まっている。
一方、生成〖AI〗(人工知能)サーバー向けに1608タイプ(1.6x0.8mm)の100μFの大容量MLCCの量産も発表された。Ni内電MLCCの内部電極切れ(Line coverage)が信頼性・製造プロセスと絡んで、コンデンサ容量(C)を増大させることが認識され、Sn-Ni MLCC,AI―Ni MLCC等内部電極の検討されてきた。
当講座では、「積層セラミックコンデンサの基礎」「電極材料(内部電極/外部電極)」「積層セラミックコンデンサの高信頼性」に大別し、特に電極材料(内部電極/外部電極)の製造技術と、積層セラミックコンデンサの高信頼性を詳細に解説する。
【講演のポイント】
MLCCの高積層化技術と、それに伴って生じるトラブル、解決方法を歴史から始まって最新情報まで解説する。
【習得できる知識】
①積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用まで
②MLCCの高積層・高容量の技術
③MLCCの内部電極・外部電極の全て
【講演キーワード】
積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用まで
MLCC原料から完成体まで
MLCCの高積層・高容量の技術
積層の技術、その問題点
MLCCに用いられる電極,内部電極・外部電極
【プログラム】
1. 積層セラミックスコンデンサ―(MLCC)とは
1.1 移動通信システムの進化
1.2 自動運転のレベル分け,AIとの結合
1.3 MLCCの応用例(民生用,車載用)
1.4 MLCCの温度特性:車載用/生成AIには
1.5 Class I vs Class II MLCC の温度特性/DC特性/温度特性
1.6 スマートホンに搭載される電子部品の個数MLCCの自動車搭載個数, MLCCの世界ランキング
1.7 主要なコンポーネント供給プレーヤー,グラビア印刷法の採用でMLCCの世界ランキング変わる?
1.8 コンデンサなのに,等価回路ではLCR, 低ESL化の試み,ノイズ除去に重要
2. 積層セラミックコンデンサの基礎
2.1 積層セラミックスコンデンサの構造
2.2 材料から見たBaTiO3+希土類+アクセプタ+固溶制御材
2.3 信頼性向上/希土類添加BaTiO3系誘電体の開発
2.4 希土類を使わないMLCCの開発
2.5 MLCCの小型化、容量密度の進化、誘電体層薄層化の進化
2.6 積層セラミックスコンデンサの進展方向
2.7 大容量MLCCの(100μF)の実現 誘電体層・電極厚みの変遷
2.8 Ni-MLCCの製造プロセス、グリーンシートの技術動向
2.9 高信頼性MLCCに必要なこと、コア・シェル構造の重要性
2.10 コア・シェル構造とプロセスの関係 コア・シェルの構造制御
2.11 薄膜用MLCCのBaTiO3に求められる特性(水熱合成法)
2.12 固相法によるBaTiO3の微細化, 粉砕技術,ビーズミル (解粒),分散,分級
2.13 水蒸気固相反応法、BaTiO3の低温反応、水で加速する室温固相反応 (BaTiO3),Cold Sintering
2.14 粉砕と分散とは、メデイアのサイズ、メデイアの材質
3. 電極材料(内部電極/外部電極)
3.1 積層デバイスに用いられる電極,Ni内部電極
3.2 Ni内部電極向上のために,
3.3 高積層・高容量MLCCのためのNi内部電極用Ni微粒子、供材
3.4 2段焼成法のNi内部電極の効果,カバーレッジの向上
3.5 Ni内部電極の成形メカニズム (膜断面の観察), Ni内部電極の連続性 (カバーレッジ) 向上のメカニズム
3.6 Ni電極向上のために (Ni微粒子径、粒度分布、供材添加), Ni微粒子への添加効果 (Ni-Cr, Ni-Sn)
3.7 MLCC内部電極のプラズマ法によるNi微粒子作製
3.8 Ni内部電極の連続性の向上
3.9 MLCCの内部電極/低焼成収縮率 (Delaying Low Temperature Shrinkage)
3.10 Ni電極の酸化/Ni層とBaTiO3層の界面輸送
3.11 Sn添加Ni電極の低焼成収縮率
3.12 Al添加,Zr添加,Ni電極の低焼成収縮率
3.13 プラズマ法によるNi粒子の作成,特性評価
3.14 MLCC法の内部電極/グラビア印刷法
3.15 MLCC外部電極, Cu/Ni/Sn. Cu/Resin/Ni/Sn, Cu/Ni/Sn
3.16 MLCCのCu外部電極用ガラス
4.積層セラミックコンデンサの高信頼性
4.1 BaTiO3の絶縁性 絶縁劣化メカニズム
4.2 MLCCの信頼性評価
4.3 導電体の導電メカニズム
4.4 リーク電流―時間依存性
4.5 ショットキー電流とプールフランケル電流
4.6 Cu-MLCCとNi-MLCCのリーク電流特性の違い
4.7 劣化時の電流の変化について
4.8 熱刺激電流/酸素欠陥の評価法
4.9 交流インピーダンス・等価回路法による評価
4.10 圧電応答顕微鏡による表面電位測定(KFM)
4.11 MLCC素子断面のKFM評価(抵抗値の可視化,電位分布,酸素欠陥の移動)
4.12 高信頼性MLCCの材料設計に向けて(電極界面,粒内,粒界)
5.まとめ
5.1 付記1) 最新のMLCC研究
5.2 付記2)現象論的熱力学を用いたBaTiO3の特性シミユレーション
5.3 各社のMLCC発表
【質疑応答】