分子シミュレーションの基礎と高分子材料開発の効率化への展開 ~高分子のモデリング手法、計算手法、高分子構造形成のシミュレーション技術~
★2025年10月28日開講。【京都工芸繊維大学 材料化学系 教授:藤原氏】に、高分子の構造形成・分子シミュレーション手法とソフトウェアの特徴について解説いただきます。
■本講座の注目ポイント
分子シミュレーションを実務に活かすための実践的な内容に焦点を当てた講座です。高分子モデリングと計算手法の基礎を整理するとともに、OCTA、LAMMPS、Gromacsなど主要ソフトの特徴、利用手順、研究事例を詳しく紹介します。実際の開発現場での活用を意識した、ソフトウェア視点で学べるのが本講座の特長です。
- 京都工芸繊維大学 材料化学系 教授 藤原 進 氏
●1名様 :49,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたします。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについて、別途メールでご案内いたします。基本的にはマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【時間】 10:30-16:30
【講師】京都工芸繊維大学 材料化学系 教授 藤原 進 氏
【講演主旨】
高分子材料開発を効率的に行う上で、今や分子シミュレーションは極めて重要な役割を担っています。高分子のもつ特徴の一つとして、凝集構造の階層性を挙げることができます。高分子材料開発においては、このような階層構造の形成機構を明らかにする必要があります。
本セミナーでは、階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て、その基礎概論を述べたあと、高分子のモデリング手法や分子シミュレーション手法の基礎を解説します。また、OCTAやLAMMPS、Gromacsなど、高分子シミュレーションにおいてよく用いられるソフトウェアについても、最近の研究事例を交えながら、その概要を紹介します。
【講演のポイント】
本セミナーでは、階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て、その基礎概論を述べたあと、高分子のモデリング手法や分子シミュレーション手法の基礎を解説いたします。また、OCTAやLAMMPS、Gromacsなど、高分子シミュレーションにおいてよく用いられるソフトウェアについて、最近の研究事例を交えて紹介いたします。
【習得できる知識】
①高分子のモデリング手法
②高分子のシミュレーション手法
③ソフトウェアの特徴
【プログラム】
1. 高分子構造形成の基礎概論
1.1 高分子の結晶化
高分子の配向構造
ポリエチレンの結晶化
ポリエチレンの単結晶
1.2 ブロック共重合体のミクロ相分離
マクロ相分離
ミクロ相分離
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2. 高分子のモデリング
2.1 階層構造 〜結晶性高分子を例にとって〜
高分子球晶の階層構造
高分子シミュレーションの階層構造
2.2 全原子モデル
典型的な相互作用ポテンシャル関数
反応力場 (ReaxFF)
2.3 粗視化モデル 〜2つのアプローチ〜
単純化した分子モデル
現実的な分子モデル
粗視化モデルの例
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3. 高分子のシミュレーション手法
3.1 モンテカルロ (MC) 法
高分子鎖のランダム・ウォークモデル
動力学への拡張
3.2 分子動力学 (MD) 法
MD法とは
差分近似法
シミュレーションで求める量
(例) 単原子分子系
3.3 ランジュバン動力学 (LD) 法
ランジュバン方程式
ランジュバン方程式の解
3.4 散逸粒子動力学 (DPD) 法
DPD法とは
粒子間力
揺動散逸定理
速度Verletアルゴリズムの修正版
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4. ソフトウェアの特徴
4.1 OCTA (COGNACなど)
COGNACの概要
COGNACの基本機能
単位系
インストール関連
COGNACの利用手順
4.2 LAMMPS
LAMMPSの概要
LAMMPSの基本機能
単位系
インストール関連
LAMMPSの利用手順
4.3 NAMD
NAMDの概要
NAMDの基本機能
単位系
インストール関連
NAMDの利用手順
4.4 AMBER
AMBERの概要
単位系
インストール関連
AMBERの利用手順
4.5 Gromacs
Gromacsの概要
単位系
インストール関連
Gromacsの利用手順
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5. 研究事例
5.1 高分子の構造形成
単一高分子鎖の構造形成
双性イオン性ポリマーブラシ – 水界面における水のダイナミクス
結び目を有するポリエチレンの結晶化
損傷DNAの分子動力学シミュレーション
5.2 両親媒性分子の自己会合
両親媒性分子のミセル形成
双頭型両親媒性分子の高次構造形成
【質疑応答】