有機薄膜太陽電池の高効率化・耐久性向上に向けた構成部材の最新開発動向と応用展開・今後の展望
~材料・構成部材の高機能化・農業用ハウス・シースルー用途への展開 ~
★2024年1月29日WEBオンライン開講。広島大学 尾坂先生、有機デバイスコンサルティング 向殿先生、 大阪大学 家先生、株式会社MORESCO様の4名講師から有機薄膜太陽電池の 高効率化・耐久性向上に向けた構成部材の最新開発動向と応用展開・今後の展望のテーマをもとに解説する講座です。
■本セミナーの主題および状況
★OPV(有機薄膜太陽電池)は、15%近くなど、近年飛躍的に効率化が進み、材料開発などによって耐久性も向上している状況です。
★課題である、高効率化と耐久性向上をいかに克服していくか?鉛を含むペロブスカイトよりも「環境にやさしい」OPV(有機薄膜太陽電池)の利点と市場開拓をどう行うか?に焦点を当てています。
■本講座の注目ポイント
★カギを握るフラーレン系および非フラーレン系などの材料の組み合わせや高効率化、透明導電膜や封止など、セルを構成する部材の開発動向とは?要求特性とは?
★OPVのモジュール化を実現するメーカーの製造プロセスやシースルー化や、他の太陽電池との差別化をどう考えているのか?
★農業用ハウス・シースルー用途などの活用はどこまで実用的か?先駆的な研究者や企業からの発表があるまたとない機会です。
講座担当:青木良憲
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
- 第1部 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 応用化学プログラム 教授 尾坂 格 氏
- 第2部 有機デバイスコンサルティング 代表 向殿 充浩 氏
- 第3部 大阪大学 産業科学ナノテクノロジーセンター ソフトナノマテリアル研究分野 教授 家 裕隆 氏
- 第4部 株式会社MORESCO デバイス材料事業部 デバイス材料開発部 開発二課 矢野 淳一 氏
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき11,000円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は11,000円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【第1講】 有機薄膜太陽電池の高効率化の最新状況と材料開発・今後の展望
【時間】 12:30-13:45
【講師】広島大学大学院 先進理工系科学研究科 応用化学プログラム 教授 尾坂 格 氏
【講演主旨】
有機薄膜太陽電池は、塗布型、軽量、フレキシブルという特長をもつ次世代型太陽電池であり、カーボンニュートラル実現に向け注目を浴びています。また、高い光透過性を有する点や重金属を含まない点は、同様の特徴をもつペロブスカイト太陽電池にはない利点です。一方で、エネルギー変換効率は、20%近くまで急激に向上しているものの、シリコンやペロブスカイトに比べるとまだ低く、さらなる向上が不可欠です。本講演では、有機薄膜太陽電池の高効率化に向けた材料開発と今後の展望について詳しく解説します。
【講演キーワード】
カーボンニュートラル、太陽光発電、有機薄膜太陽電池、フレキシブル太陽電池、シースルー太陽電池
【習得できる知識】
本研究分野の動向、有機薄膜太陽電池の基礎知識、有機半導体の基礎知識、変換効率向上に向けた材料設計の考え方など
【講演のポイント】
環境にやさしい次世代型太陽電池として注目される有機薄膜太陽電池の開発状況について詳しく解説する。講演者は、有機薄膜太陽電池における材料開発の第一人者であり、当該技術の最新の動向から今後の展望について紹介する。
【プログラム】
【第2講】 有機薄膜太陽電池における材料・構成部材の高機能化
【時間】 13:55-15:10
【講師】有機デバイスコンサルティング 代表 向殿 充浩 氏
【講演主旨】
【プログラム】
【第3講】 農業用ハウスに向けた波長選択型有機太陽電池の開発
【時間】 15:20-16:35
【講師】大阪大学 産業科学ナノテクノロジーセンター ソフトナノマテリアル研究分野 教授 家 裕隆 氏
【講演主旨】
有機太陽電池(OSC)は軽量、フレキシブル、プリンタブル、かつ、吸収波長を調節できることから、次世代太陽電池として期待されている。本発表では、安価かつ典型的ドナーのポリ(3-ヘキシルチオフェン)と非フラーレン型アクセプターで構成されるOSCに着目し、農業における農作物生育と発電の両立を目的として、『青色と赤色光を農業、光合成への寄与が少ない緑色光を発電』に用いる緑色光波長選択型OSCの可能性について紹介する。
【講演キーワード】
緑色光波長選択性、営農型発電、有機太陽電池、有機半導体、非フラーレン型アクセプター
【習得できる知識】
有機太陽電池に向けた材料開発の指針
農業用途に向けた太陽電池の全体像
【講演のポイント】
本発表では農業用ハウスに特化した有機太陽電池について紹介いたします。この技術の社会実装のためには、材料開発、デバイス作製、農業用ハウス設計、農業評価の融合が不可欠です。本技術を用いることで、エネルギーと食料の社会問題解決に貢献できるものです。
【プログラム】
1.イントロダクション
1-1 有機太陽電池の紹介
1-2 農業用途の太陽電池の紹介と課題
2.農業用ハウスに向けた有機太陽電池の開発
2-1 農業用途に向けた新規有機半導体材料(アクセプター)の開発
2-2 緑色光波長選択型有機太陽電池の開発
2-3 緑色光波長選択型有機太陽電池のモジュール作製と農業評価
【質疑応答】
【第4講】 シースルー有機薄膜太陽電池のモジュール化技術と実用化例
【時間】 16:45-17:25
【講師】株式会社MORESCO デバイス材料事業部 デバイス材料開発部 開発二課 矢野 淳一 氏
【講演主旨】
有機薄膜太陽電池(OPV)は発電材料を含め大部分を有機化合物で構成できる太陽電池です。発電効率は大きくないものの、両面から受光でき、シースルー(半透明)にできる太陽電池です。大気下の印刷プロセスで作製できるため、幅広で長いロール状のPET等のフレキシブルな基板にて大量生産が可能です。上記の独自の特性から、他の太陽電池と比べ、適用される市場が異なります。このOPVがどのように作られるか、現在どのように使われているかについて作る側の立場からご紹介します。
【講演キーワード】
低炭素社会、再生可能エネルギー、次世代太陽電池、フレキシブル、有機薄膜太陽電池、印刷、ロールツーロール
【習得できる知識】
有機系太陽電池のプロセスや、現状の位置づけ、使い方に関する知識を把握できる
【講演のポイント】
太陽電池の中で、より環境に優しい再生可能エネルギーである、有機薄膜太陽電池のプロセスや、他の太陽電池に対する利点、差別化ポイント、使い方、実状などを、つくる側の目線から紹介する。
【プログラム】
1.太陽電池について
1-1 再エネのなかでの太陽電池について
1-2 地球温暖化対策に関わるバックグラウンド
1-3 一般の太陽電池の課題
2.OPVについて
2-1 OPVについて
2-2 OPVの低環境負荷性
3.OPVのモジュールプロセス
3-1 モジュールプロセスについて
3-2 材料例(フレキシブル材料:フィルムについて)
3-3 その他材料について
4.導入例
4-1 事例
4-2 OPV設置における考え方
5.まとめ
【質疑応答】