使用済みリチウムイオン電池の資源循環に向けたリサイクルの現状と課題およびレアメタル回収技術の動向
~湿式資源回収法、炭素還元法、LiSMICによるリチウム回収技術~
★2025年5月29日WEBでオンライン開講。第一人者の株式会社GSユアサ 鹿島氏、島根大学 笹井氏、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 粕谷氏、LiSTie株式会社 星野氏が、【使用済みリチウムイオン電池の資源循環に向けたリサイクルの現状と課題およびレアメタル回収技術の動向~湿式資源回収法、炭素還元法、LiSMICによるリチウム回収技術~】について解説する講座です。
■注目ポイント
★リチウムイオン電池のリサイクルの基礎知識をはじめ、湿式資源回収法、炭素還元法、イオン伝導体リチウム分離法(LiSMIC)によるリチウム回収技術について紹介!
- 第1部 株式会社GSユアサ 産業電池製造部 品質管理Gリーダー 鹿島 理 氏
- 第2部 島根大学 材料エネルギー学部 材料エネルギー学科 / 教授 笹井 亮 氏
- 第3部 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター / 主任研究員 粕谷 亮 氏
- 第4部 LiSTie株式会社 代表取締役 星野 毅 氏
【1名の場合】60,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況(講師より)
★高い性能を持つリチウムイオン蓄電池は、ドローンやEV等、その用途を飛躍的に拡大させています。一方で、多様な金属原料を使用するため、レアメタル価格の高騰や国際的な資源争奪と言う課題も浮かび上がっており、それを解決するためにも国内での資源循環の確立を求める声も高まっています。
★エンジン駆動の自動車から電気自動車へのシフトが進むことでリチウム二次電池の生産・消費量が増大することが予想される中、生産に必要な資源の確保の問題と将来発生する廃棄リチウム二次電池の処理・再資源化技術の早急な開発が切望されております。
■注目ポイント
★リチウムイオン電池を中心とした蓄電池に関する法規制や処理工程、リサイクルの経済性、市場動向、EU電池規則対応など電池のリサイクルの基礎知識を紹介!
★湿式資源回収法および炭素還元法によるリチウム回収技術について解説!
★超高純度リチウム回収技術であるイオン伝導体リチウム分離法(Li Separation Method by Ionic Conductor;LiSMIC)を紹介について紹介!
講座担当:牛田孝平
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 使用済みリチウムイオン電池のリサイクルの現状と課題
【時間】 10:30-11:45
【講師】株式会社GSユアサ 産業電池製造部 品質管理Gリーダー 鹿島 理 氏
【講演主旨】
高い性能を持つリチウムイオン蓄電池は、ドローンやEV等、その用途を飛躍的に拡大させている。一方で、多様な金属原料を使用するため、レアメタル価格の高騰や国際的な資源争奪と言う課題も浮かび上がっており、それを解決するためにも国内での資源循環の確立を求める声も高まっている。本セミナーでは、リサイクルに関する法制度や経済性の課題、回収量や回収技術の実態について解説を行う。
【プログラム】
1.蓄電池の処理工程の概要
2.リサイクル技術の現状
3.蓄電池の生産量と回収量
4.LIBリサイクルの経済性
5.リサイクル市場の実態と課題
6.リサイクル関連法令とEU電池規則
【質疑応答】
【キーワード】
リチウムイオン蓄電池、リサイクル、資源循環、回収技術、資源有効利用促進法、3R、EU電池規則
【講演のポイント】
本セミナーでは、リチウムイオン電池を中心に、蓄電池に関する法規制や処理工程、リサイクルの経済性、市場動向、EU電池規則対応など、蓄電池に関係する業務を行うものであれば押さえておきたい電池のリサイクルの基礎知識を紹介する。
【習得できる知識】
①蓄電池リサイクルに関連する法令の基礎知識
②蓄電池のリサイクルシステムと実績、処理工程の基礎知識
③リサイクル技術の基礎知識
④市場実態と対応する制度の施行状況に関する基礎知識
【第2講】 廃リチウム二次電池からの湿式資源回収法
【時間】 12:45-14:00
【講師】島根大学 材料エネルギー学部 材料エネルギー学科 / 教授 笹井 亮 氏
【講演主旨】
エンジン駆動の自動車から電気自動車へのシフトが進むことでリチウム二次電池の生産・消費量が増大することが予想される中,生産に必要な資源の確保の問題と将来発生する廃棄リチウム二次電池の処理・再資源化技術の早急な開発が切望されている.本講座では,回収すべき資源のうち,特にLiに注目し,それを選択的に回収できる湿式Li回収技術について述べる.加えて,Li以外の希少資源の分離回収についての課題も概説する.
【プログラム】
1.緒言
1.1 循環経済について
1.2 どんな製品・資源をリサイクルすべきか?
1.3 自動車リサイクル~現行プロセス~
1.4 リチウム二次電池のリサイクルフロー
2.廃リチウム二次電池からの資源回収に関する我々の取組
2.1 正極からの水熱法による資源回収
2.2 ブラックマスからの水熱Li抽出法による資源回収
2.3 ブラックマスからの湿式メカノケミカルLi抽出法による資源回収
3. まとめ
【質疑応答】
【キーワード】
循環経済,クリティカルマテリアル,Li回収,水熱,湿式メカノケミカル
【第3講】 炭素還元法を用いるリチウムイオン二次電池からの有価金属回収
【時間】 14:10-15:10
【講師】国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター / 主任研究員 粕谷 亮 氏
【講演主旨】
欧州では規制強化により、リチウムイオン二次電池(LIB)に使用されるリチウム、コバルト、ニッケル等の水平リサイクルを義務付けようとしている。一方、製錬を基盤とする従来の技術ではリチウムの回収が困難であることから、私たちは乾式法の一種である炭素還元法と湿式法を組み合わせたプロセスを提案している。 本講演ではこれまで得られた成果について紹介する。
【プログラム】
1. LIBリサイクルを取り巻く状況
2. 炭素還元法による正極活物質からのLi等回収
3. 廃LIBからのLi等回収に向けた取り組み
【質疑応答】
【キーワード】
ケミカルリサイクル、正極材、正極活物質、活性炭、結着材(バインダー)、PVDF、集電体
【講演のポイント】
LIBに使用されている原料、特に金属資源を取り巻く環境についての知見を得ることができます。
LIBからの金属回収、特にリチウムの回収や精製において障害となる要素について学ぶことができます。
【習得できる知識】
・LIBに使用されている原料、特に金属資源を取り巻く環境
・海外、特に欧州における資源関連の規制の動向
・炭素還元法による正極材の反応メカニズム など
【第4講】 超高純度リチウム回収技術LiSMICによる資源循環と安定調達
【時間】 15:20-16:35
【講師】LiSTie株式会社 代表取締役 星野 毅 氏
【講演主旨】
リチウム資源の需要が急速に拡大する中、持続可能な調達とリサイクルの確立が求められています。本講座では、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)が発案した超高純度リチウム回収技術であるイオン伝導体リチウム分離法(Li Separation Method by Ionic Conductor;LiSMIC)を紹介し、その技術的優位性と社会実装への取り組みについて解説します。
LiSMICは、様々なリチウム含有源からワンパスで超高純度リチウムを回収できる技術で、リチウム資源を循環させてエネルギー問題の解決に貢献するものです。この超高純度リチウムは、EV用の大型リチウムイオン電池(LIB)だけでなく、核融合の燃料製造にも必須なものですが、2040年には需要と供給のバランスが崩れると予測されています。本講座ではLiSMICの社会実装を通じ、リチウム資源循環に貢献するだけでなく、究極的には海水からのリチウム回収による国内での安定資源調達の可能性についても考察します。
【プログラム】
1. リチウムイオン電池市場の動向と課題
2. 超高純度リチウム回収法LiSMICの原理と特徴
3. 社会実装を目指すリチウム回収装置【LiSMICユニット】
4. 今後の展望
【質疑応答】
【キーワード】
電気自動車(EV)、核融合燃料、リチウムイオン電池(LIB)、リサイクル、資源循環、持続可能な社会、海水リチウム回収
【講演のポイント】
当社が開発を進めるリチウム回収装置【LiSMICユニット】は、従来法より圧倒的にリチウム選択率が高く且つ低環境負荷で、海外塩湖での生産拡大、LIBリサイクル、将来的にはほぼ無尽蔵のリチウムが含まれる海水からの回収を目指します。
【習得できる知識】
・世界のリチウム市場の現状と将来予測
・最新のリチウム回収技術
・LiSMICの競合技術との比較。持続可能なリチウム調達の最新動向とビジネスチャンス