半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤の種類と特徴および新技術
―各種エポキシ樹脂・硬化剤・促進剤の特徴と新技術を知り、貴社の課題解決へ―
★2025年7月10日開講。横山技術事務所・代表 (元・新日鉄住金化学(株) 総合研究所) 横山先生が、半導体封止材の基礎とエポキシ樹脂の特性について解説します。
■本講座の注目ポイント
本セミナーでは、半導体封止材の種類と特徴から最新技術動向までを解説します。多様なエポキシ樹脂・硬化剤・添加剤の特徴や選定ポイント、分析・評価法について解説し、SiCパワー半導体モジュール用封止材向け高耐熱劣化性エポキシ樹脂についても紹介します。
- 横山技術事務所 代表 (元・新日鉄住金化学(株) 総合研究所) 工学博士 横山 直樹 氏
●1名様 :49,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたします。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについて、別途メールでご案内いたします。基本的にはマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【時間】 10:30-16:30
【講師】横山技術事務所 代表 (元・新日鉄住金化学(株) 総合研究所) 工学博士 横山 直樹 氏
【講演主旨】
◆セミナーの対象者と趣旨
半導体および半導体封止材メーカーの事業企画部門、研究開発部門、生産技術部門、製造部門、技術サービス部門の皆様を対象に、エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤の基礎から新技術までを詳しく解説いたします。
◆習得できる知識
(1) 半導体封止材の概要
半導体封止材の役割、使用工程、構成材料、成形方法に関する知識を得ることができる。
(2) 半導体封止材用エポキシ樹脂の種類と特徴
フェノールノボラック型、テトラメチルビフェニル型、ビフェニルアラルキル型、ジシクロペンタジエン型、ナフタレン型など半導体封止材用エポキシ樹脂の溶融粘度、塩素イオン濃度、硬化物の線膨張係数、Tg、加熱重量減少率、吸水率などに関する知識を得ることができる。また、トリグリシジルイソシアヌレート型、脂環型については、硬化物の耐熱変色性に関する知識も習得できる。
(3) 半導体封止材用硬化剤の種類と特徴
フェノールノボラック、フェノールアラルキル、ビフェニルアラルキル、ナフトールアラルキルなど半導体封止材用硬化剤の溶融粘度特性、硬化物の線膨張係数、Tg、加熱重量減少率、吸水率などに関する知識が習得できる。
(4) エポキシ樹脂・硬化剤の分析法
エポキシ当量、全塩素濃度や加水分解性塩素濃度、副生不純物の1,2-グリコール分濃度などエポキシ樹脂の分析方法に関する知識、アミン価、水酸基当量、活性水素当量など硬化剤の分析方法に関する知識を得ることができる。
(5) エポキシ樹脂の有害性
急性・慢性毒性、局所刺激性、感作性などエポキシ樹脂の有害性に関する知識を得ることができる。
(6) 半導体封止材用硬化促進剤の種類と特徴
3級アミン(HD)、イミダゾール(HDI)およびトリフェニルホスフィン(TPP)などの半導体封止材用硬化促進剤が、硬化物のTg、線膨張係数、吸水率、PCT試験時のボンディングワイヤー断線による累積故障率などの特性に及ぼす影響に関する知識が得られる。
(7) 半導体封止材用改質剤の種類と特徴
スチレン系樹脂、インデン系樹脂およびクマロン-インデン樹脂などの半導体封止材用改質剤が、硬化物のTg、線膨張係数、吸水率、誘電率、硬化前組成物のスパイラルフローの改善に及ぼす効果に関する知識が得られる。
(8) 半導体封止材用フィラーの粒径と特徴
粒径の異なったフィラーを高濃度配合することにより、組成物の流動性を維持しつつ硬化物のハロゲンフリー難燃性を発現できることに関する知識を得ることができる。
(9) 硬化物の構造と特性の測定・解析
DSCによる硬化開始温度・硬化発熱量・Tg、TMAによる線膨張係数・Tg、TG-DTAによる加熱重量減少率、動的粘弾性(DMA)によるTg・架橋密度、曲げ試験による力学特性(弾性率、破断強度、破断伸度)、破壊靭性試験によるK1C値、電気特性(表面抵抗・体積抵抗、誘電率・誘電正接)の各測定解析に関する知識を習得できる。
(10) 新技術:SiCパワー半導体モジュール用封止材向け高耐熱劣化性エポキシ樹脂
UL 1557 で規定されている 225 ℃ for 6,663 h の耐熱劣化性に合格するSiC系パワー半導体モジュール用封止材向け高耐熱劣化性エポキシ樹脂として、嵩高い骨格構造を有する新規エポキシ樹脂に関する知識を習得できる。
(11) 新技術:SiC系パワー半導体モジュール用絶縁シート向け高熱伝導性エポキシ樹脂
SiC系パワー半導体モジュール用絶縁シート向け高熱伝導性エポキシ樹脂として、新規メソゲン構造エポキシ樹脂の構造と特性に関する知識を習得できる。
【プログラム】
1. 半導体封止材の概要
半導体封止材の役割、使用工程、構成材料、成形方法
2. 半導体封止材用エポキシ樹脂の種類と特徴
2-1. クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
2-2. テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂
2-3. ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂
2-4. ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
2-5. ナフタレン型エポキシ樹脂
2-6. グリシジルアミン型エポキシ樹脂
2-7. トリグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂
2-8. 脂環式エポキシ樹脂
2-9. リン含有エポキシ樹脂
3. 半導体封止材用硬化剤の種類と特徴
3-1. フェノールノボラック
3-2. フェノール-アラルキル
3-3. ビフェニル-アラルキル
3-4. ナフトール系
4. エポキシ樹脂・硬化剤の分析法
4-1. エポキシ樹脂の分析法
エポキシ当量、塩素濃度、1,2-グリコール濃度
4-2. 硬化剤の分析法
アミン価、水酸基当量、活性水素当量
5. エポキシ樹脂の有害性
急性・慢性毒性、局所刺激、感作性
6. 半導体封止材用硬化促進剤の種類と特徴
6-1. 3級アミン類
DBU、HDMなど
6-2. イミダゾール類
2E4MZ、2-PZ、2-MZA、HDI
6-3. 有機ホスフィン系
トリフェニルホスフィン(TPP)
7. 半導体封止材用改質剤の種類と特徴
7-1. スチレン系樹脂、インデン系樹脂
7-2. クマロン-インデン樹脂
8. 半導体封止材用フィラーの粒径と配合特性
組成物の流動性と硬化物のハロゲンフリー難燃性
9. 硬化物の構造と特性の評価解析
9-1. 熱分析
DSC:硬化開始温度・硬化発熱量・Tg
TMA:線膨張係数・Tg
TG-DTA:加熱重量減少曲線とTd1、Td5、Td10
9-2. 動的粘弾性(DMA)
温度分散E’およびtanδ:Tg、架橋密度、相構造
9-3. 力学特性
曲げ試験:弾性率、破断強度、破断歪
破壊靭性試験:破壊靭性値(K1C)
9-4. 電気特性
表面抵抗・体積抵抗
誘電率・誘電正接
10. 新技術
10-1. SiC系パワー半導体モジュール用封止材向け高耐熱劣化性エポキシ樹脂
10-2. 同モジュール用絶縁シート向け高熱伝導性エポキシ樹脂
11. まとめ
質疑応答