光学薄膜の基礎・解析・分光特性評価および多層膜・多層フィルムの最適設計法とUV遮蔽材の開発
★2025年11月17日WEBでオンライン開講。国立大学法人信州大学 中村氏、大阪大学 齋藤氏、株式会社日立ハイテク 堀込氏が、【光学薄膜の基礎・解析・分光特性評価および多層膜・多層フィルムの最適設計法とUV遮蔽材の開発】について解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
★光学薄膜解析の基礎理論と最適化の基礎理論の詳細にはじまり、光学多層膜設計における主要な設計パラメーター、光学薄膜に基づく無色透明な UV 遮蔽塗布材料、分光特性検査の測定方法の基礎や測定目的に応じた応用事例、アタッチメントの選択方法について解説・紹介!
- 第1部 国立大学法人信州大学 教育・学生支援機構・工学部 / 特任教授 中村 正行 氏
- 第2部 大阪大学 准教授 齋藤 彰 氏
- 第3部 株式会社日立ハイテク グローバル営業戦略部 堀込 純 氏
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
■本セミナーの主題および状況
★光学薄膜とは、膜の厚み、材料、層数などを任意に設計することで光の反射や透過などをコントロールする薄膜の総称となります。
★近年、光学薄膜はスマートフォンのカメラやディスプレイ、車載センサーの性能向上など光エレクトロニクス製品の発展に必要不可欠な技術となっています。
★光学薄膜は光学部材に様々な機能を施しますが、重要な光学特性の一つに分光特性が挙げられます。
■注目ポイント
★光学薄膜解析の基礎理論と最適化の基礎理論の詳細を示し光学多層膜設計における主要な設計パラメーターは何かを理論式に基づき解説!
★光学薄膜に基づく無色透明な UV 遮蔽塗布材料を紹介!
★光学薄膜の分光特性検査の測定方法の基礎や測定目的に応じた応用事例、アタッチメントの選択方法について紹介!
講座担当:牛田孝平
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
【第1講】 光学薄膜の基礎とその解析および多層膜・多層フィルムの最適設計法
【時間】 13:00-14:15
【講師】国立大学法人信州大学 教育・学生支援機構・工学部 / 特任教授 中村 正行 氏
【講演主旨】
光学多層膜の光学特性を解析するための基礎理論について解説します。光学多層膜の設計における主要な設計パラメータを詳しく解説します。次に、多層膜の設計を行うための最適設計手法の理論を紹介します。光学薄膜解析の基礎理論から最適設計まで、一連の基礎理論の理解を目指し、学習用のExcel VBAプログラムを用いた光学多層膜の特性解析と、最適化の流れと留意点について解説します。反射防止コート、高反射ミラー、斜入射フィルター、エッジフィルター、赤外線反射フィルムなどの多層膜の膜構造を最適化する例を示します。
【プログラム】
1.光学の基礎理論
1-1 光の表示式
1-2 反射率と透過率
2.光学薄膜解析の基礎理論
2-1 光波の干渉
2-2 多光波の干渉
2-3 光学多層膜における反射光・透過光
3.光学薄膜の最適設計
3-1 設計問題と最適化の基礎理論
3-2 最適化計算の留意点
4.各種薄膜の機能と最適設計例の紹介
4-1 反射防止膜,高反射膜
4-2 IRカットフィルター,UVカットフィルター
4-3 遮熱フィルター(熱線反射膜),太陽光スペクトル制御超多層フィルムなど
【質疑応答】
【キーワード】
光学薄膜解析,光学薄膜設計,最適設計,反射防止膜,反射防止フィルム,光学フィルター,超多層フィルム
【講演のポイント】
光学薄膜解析の基礎理論と最適化の基礎理論の詳細を示し,光学多層膜設計における主要な設計パラメーターは何かを理論式に基づき解説します.最適設計における留意事項を具体的な設計例に基づき説明します.
【習得できる知識】
・光学薄膜解析の基礎理論
・最適化の基礎理論
・光学多層膜設計における主要な設計パラメーターは何か
・最適設計における留意事項
【第2講】 光学薄膜に基づく無色透明な UV 遮蔽塗布材料の開発
【時間】 14:25-15:40
【講師】大阪大学 准教授 齋藤 彰 氏
【講演主旨】
人体の日焼けや塗料の劣化等の悪影響を防ぐため、様々なUV遮蔽材が開発されている。しかし従来のUV遮蔽材では、可視光域近傍までUVを遮蔽し、かつ無色透明性を両立することは難しい。そこで我々は光干渉を利用した光学薄膜に着目し、多層膜形状のUV遮蔽材の開発を行った。さらにこの多層膜を基板から剥離・微細化することで、日焼け止め製剤や塗料等の塗布材料として応用可能であることを実証した。
【プログラム】
1. UVカットとその方法
2. 「白浮き」問題
3. 「透明なUVカット材」の困難
4. 解決方法:設計指針
5. 作り方
6. 測り方
7. 残る問題
8. 改良と実現
【質疑応答】
【キーワード】
UV遮蔽、UVカット、透明、光学設計、薄膜、フィルム、塗布
【講演者のPRポイント】
元来、「放射光(X線)と表面、ナノ構造」が専門。しかし「モルフォ蝶に学ぶ」生物模倣の光学、に長年従事。結果、可視光&X線とナノ構造の相互作用、表面の構造&機能、計測&もの造り、各々の両面に通じ、生物にも深く関わる。
【習得できる知識】
UVカットの現在、光学設計、光学薄膜の作製と計測
【第3講】 光学薄膜の分光特性の評価方法と事例紹介
【時間】 15:50-17:05
【講師】株式会社日立ハイテク グローバル営業戦略部 堀込 純 氏
【講演主旨】
近年、光学薄膜はスマートフォンのカメラやディスプレイ、車載センサーの性能向上など光エレクトロニクス製品の発展に必要不可欠な技術となっています。
光学薄膜は光学部材に様々な機能を施しますが、重要な光学特性の一つに分光特性が挙げられます。
分光光度計は、入射した光に対して試料の透過光を計測し波長毎に透過した割合(透過率)を表示する透過スペクトルと試料の反射光を計測し波長毎に反射した割合(反射率)を表示する反射スペクトルのデータを得ることができます。
透過測定や反射測定用のアタッチメント、様々な検出器を選択することで目的に応じた測定が可能となります。
今回は光学薄膜の分光特性検査の測定方法の基礎や測定目的に応じた応用事例、アタッチメントの選択方法について紹介します。
【プログラム】
1.分光特性検査装置(分光光度計)の基礎
・分光光度計の特長
・分光光度計の構成
・分光光度計から得られる測定データ
2.光学部材の分光特性の測定原理と測定事例(基礎編)
・分光光度計でできること
・検出方式について
・透過率と反射率測定
・相対反射と絶対反射
・入射角を変えた際の反射率測定方法
3.測定事例の紹介(応用編)
・多種多様な光学部材の応用測定手法
(微小サンプル、プリズム、長光路、面内分布、色彩測定、散乱測定など)
【質疑応答】
【キーワード】
分光光度計、透過、反射、吸収、OD、紫外、可視、近赤外、UV/VIS、NIR、スペクトル
【講演のポイント】
・本講演では、光学薄膜の分光測定をするための知識を基礎から習得することができます。
・分光測定するための分光光度計の原理や測定方法、測定の留意点などを実際の測定例を中心に講演します。
・応用編としては、応用測定については、アタッチメントやソフトウェアの解析なども含め多種多様な光学部材の事例を紹介します。基礎から応用までカバーしており、測定に必要な知識の習得が可能です。
【習得できる知識】
・光学薄膜の分光分析測定概要
・測定機器(分光光度計)の基礎と原理、応用例、測定の留意点、適切なアタッチメントの選択方法