透明導電膜の基礎と開発・技術動向、次世代太陽電池への応用展開
~色素増感・有機薄膜・ペロブスカイト太陽電池への適応可能性~
★2024年3月21日WEBオンライン開講。【①マクセル株式会社・水谷氏】【②ジオマテック株式会社・伊東氏】【③有機デバイスコンサルティング・向殿氏】【④静岡大学・奥谷氏】 専門家4名が透明導電膜の特性や、太陽電池への適用について解説する講座です。
■本講座の注目ポイント
★透明導電膜の基礎から応用まで、技術課題への要求事項までを徹底解説!
★太陽電池への適用について、研究と実例を詳しく紹介します!
- 第1部 マクセル株式会社 新事業統括本部 設計部 第2課 課長 水谷 拓雄 氏
- 第2部 ジオマテック株式会社 執行役員 兼 CTO・製造技術部長 伊東 孝洋 氏
- 第3部 有機デバイスコンサルティング 代表 向殿 充浩 氏
- 第4部 静岡大学 准教授 奥谷 昌之 氏
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上からは1名につき、11,000円となります。
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき11,000円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は11,000円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】
≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫
■本セミナーの主題および状況
透明導電フィルム市場は、様々なエレクトロニクス分野に利用されるため今後も拡大傾向にあります。しかし求められる性能が高い材質でもあるため、更なる軽量化やフレキシブル性、原料の高騰による製造コストへの対応など、日々、技術開発研究が行われています。特に最近では太陽電池への適用を求められており、今後の主要な適用先の一つとして期待されています。
当講座では『透明電動膜と太陽電池』を主テーマとして、透明導電膜の材質特性から開発動向、今後の展望について実例をもとに解説します。
■本講座の注目ポイント
①透明導電材料の基礎とITO薄膜技術の特性
②透明導電膜を展開する上でのメリット、デメリットとは
③色素増感・有機薄膜・ペロブスカイト太陽電池への応用展開
(企画担当:川本)
【第1講】 透明導電材料の基礎と各種アプリケーションへの応用展開
【時間】 11:00-12:15
【講師】マクセル株式会社 新事業統括本部 設計部 第2課 課長 水谷 拓雄 氏
【講演主旨】
液晶ディスプレイの登場により、その電極に用いられる透明導電材料はクローズアップされるようになりました。その後タッチパネル、有機ELディスプレイなど製品、技術の進化と共に透明導電材料へ求められる特性、特徴も変わりつつあります。
本セミナーでは「透明導電材料って何?」「どんなところに使用されているの?」と言った基本的な解説から、コーティングにより透明導電材料を膜へ形成する「塗布型」透明導電膜について、使用できる導電材料の種類、プロセスや従来のスパッタ透明導電膜との違いなどについて説明致します。
後半はタッチパネル、EMC対策部材など自社の開発事例を交え、塗布型透明導電膜の課題や解決方法について紹介すると共に、ペロブスカイト型等の太陽電池電極への適応可能性などについても具体的に説明致します。
【習得できる知識】
・透明導電、導電フィルム、導電インク、透明導電膜、ITO、インジウム、導電ポリマー、PEDOT、銀ナノワイヤ、CNT
・透明電極、タッチパネル、ディスプレイ、EMC、EMS、EMI、電波吸収体、ノイズ対策、B5G、6G
・太陽電池ペロブスカイト太陽電池、色素増感太陽電池
【講演キーワード】
各種透明導電膜の特徴と取り扱い方、アプリケーションへ適応する際のメリット、デメリットに関する基礎知識
【講演のポイント】
透明導電膜を各種デバイスへ適用される際に必要となる各種透明導電材料の特徴、メリット、デメリットや製造プロセスの基礎知識について、実例を交えた解説で習得頂くことができます。
【プログラム】
1.透明導電材料(膜)の基礎
1.1 透明導電材料(膜)とは?
1.2 透明導電膜の用途(代表的なアプリケーション、使用事例)
1.3 透明導電膜の用途と表面抵抗
1.4 ITO(酸化インジウムスズ)について
1.5 従来の透明導電膜製造プロセス
2.透明導電材料開発の歴史と背景
2.1 ~2000年まで
2.2 2000年以降
2.3 近年
3.塗布型透明導電膜の種類と特徴
3.1 ITO分散インク
3.2 有機導電ポリマー
3.3 カーボン系材料
3.4 銀ナノワイヤ
3.5 各種透明導電膜の特性比較
4.ITO系塗布型透明導電膜
4.1 インク製造、および成膜プロセス
4.2 スパッタITO膜との特性比較
4.3 デバイスへの応用展開
5.PEDOT/PSSインクを用いた塗布型透明導電膜
5.1 インク製造、および製膜プロセス
5.2 透明電極への応用展開
6.塗布型透明導電膜を用いたEMC対策部材への応用展開
6.1 EMS対策:透明電波吸収体への応用事例
6.2 EMI対策:透明ノイズ抑制フィルムへの応用展開
7.塗布型透明導電材料の現状と将来、太陽電池への展開可能性
7.1 塗布型透明導電材料の現状
7.2 最近の研究・開発動向
7.3 太陽電池用電極への展開可能性
7.4 塗布型透明導電材料の将来
【質疑応答】
【第2講】 ITO薄膜技術の特性と透明電極への適用
【時間】 13:00-14:15
【講師】ジオマテック株式会社 執行役員 兼 CTO・製造技術部長 伊東 孝洋 氏
【講演主旨】
透明導電膜はこれまでFPDや太陽電池の分野を中心に、産業応用上重要な材料として広く研究開発されてきた。中でもITO薄膜はスマートフォンやタブレットPCといった情報端末の普及という観点から、今日の便利で豊かな情報社会の実現に大きく貢献した材料である。
本講演では真空プロセスを用いたITO薄膜の成膜方法やその特性、および活用事例を紹介する。
【習得できる知識】
・物理気相法(PVD法)による透明導電膜の成膜技術
・ITO薄膜の電気特性および光学特性
・ITO薄膜の表面形態
・ITO薄膜の耐久性
・ITO薄膜の高機能化
・透明電極の活用事例
【講演キーワード】
真空成膜技術、スパッタリング法、ITO薄膜、透明導電膜、透明電極、液晶パネル、タッチパネル、有機EL、色素増感太陽電池、透明ヒーター
【講演のポイント】
ITO薄膜の成膜技術から各種物性について、詳細に解説します。
【プログラム】
1.PVD法によるITO薄膜の成膜方法
1.1 真空蒸着法
1.2 スパッタリング法
1.3 ITO薄膜成膜条件
2.ITO薄膜の諸特性
2.1 基板温度依存性
2.2 Sn濃度依存性
2.3 表面形態の制御
3.ITO薄膜の高機能化
3.1 高耐久透明導電膜
3.2 低抵抗透明導電膜
3.3 高抵抗透明導電膜
4.透明電極の活用事例
【質疑応答】
【第3講】 有機太陽電池の動向と透明導電膜技術
【時間】 14:30-15:45
【講師】有機デバイスコンサルティング 代表 向殿 充浩 氏
【講演主旨】
有機太陽電池(有機薄膜太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、色素増感太陽電池など)は、薄型・軽量・フレキシブル化が可能であり、従来の太陽電池が設置しにくかった窓や壁への設置など広範な用途で使用できる次世代太陽電池です。近年、発電効率が20%を越えるレベルにまで上昇し、実用化、社会実装を目指した開発が急速に進んでいます。
本講演では、有機太陽電池の基礎を概説すると共に、有機太陽電池の技術動向、事業動向について説明します。また、有機太陽電池を支える要素技術の一つである透明導電膜について、低コスト化、フレキシブル対応などを目指した透明導電膜技術(ロールtoロール法によるフォトリソフリー電極形成技術、透明導電ポリマー技術、銀ナノワイヤー技術など)を紹介します。
・有機太陽電池の基礎
・有機薄膜太陽電池(OPV)の原理と技術動向、市場動向
・ペロブスカイト太陽電池(PSC)の原理と技術動向、市場動向
・色素増感太陽電池(DSC)の原理と技術動向、市場動向
・有機太陽電池に求められる材料、構成部材(基板、ガスバリア技術、封止技術、透明導電膜など)
・ロールtoロール(R2R)法を用いた透明導電膜形成技術
・透明導電ポリマー技術
・銀ナノワイヤー(AgNW)技術
【講演キーワード】
有機薄膜太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、色素増感太陽電池、フレキシブル、透明導電膜、ロールtoロール、透明導電ポリマー、銀ナノワイヤー
【講演のポイント】
講演者は有機エレクトロニクス技術のエキスパートであり、基礎技術から実用化技術、事業動向まで幅広い知識を保有しています。
本講演では有機太陽電池の基礎と事業動向、透明導電膜技術を中心に紹介します。
【プログラム】
1.有機太陽電池の基礎
1-1 有機太陽電池の分類
1-2 有機太陽電池の原理とデバイス構造
2.有機太陽電池の技術動向、事業動向
2-1 有機薄膜太陽電池(OPV)の技術動向、事業動向
2-2 ペロブスカイト太陽電池(PSC)の技術動向、事業動向
2-3 色素増感太陽電池(DSC)の技術動向、事業動向
3.有機太陽電池に求められる材料・構成部材
3-1 フレキシブル基板
3-2 ガスバリア技術
3-3 封止技術
3-4 透明導電膜技術
4.透明導電膜技術
4-1 従来のITO(Indium Thin Oxide)透明導電膜の課題
4-2 ロールtoロール(R2R)法によるフォトリソフリー透明電極形成技術
4-2 透明導電ポリマー技術
4-3 銀ナノワイヤー(AgNW)技術
【質疑応答】
【第4講】 マイクロ波加熱を利用した透明導電膜の作製と色素増感太陽電池への応用
【時間】 16:00-17:15
【講師】静岡大学 准教授 奥谷 昌之 氏
【講演主旨】
電子レンジに代表されるマイクロ波加熱は、誘電体や磁性体の焼結に利用できます。この講座では、マイクロ波加熱技術を金属酸化物の焼結に利用し、さらにその色素増感太陽電池への応用までお話しします。
【習得できる知識】
・マイクロ波と物質の相互作用(主に発熱現象)
・色素増感太陽電池の作製と評価
【講演キーワード】
マイクロ波加熱、局所加熱、色素増感太陽電池
【講演のポイント】
本研究室では以下の2点を中心に研究を行っています。
①スプレー熱分解法による光機能性薄膜の作成と色素増感太陽電池への応用
ITOやFTO(透明導電膜)やTiO2やZnO(光機能性材料)の薄膜を液滴を利用して作成し、これを色素増感太陽電池へ応用します。
②電磁波を利用した新規製膜技術の開発
プラズマやマイクロ波と物質との相互作用を利用し、新しい製膜技術の開発を行います。今回は、マイクロ波を利用した透明導電膜の作製と色素増感太陽電池への応用についてお話します。
【プログラム】
1. はじめに
1-1 本研究室での透明導電膜の作成(スプレー熱分解、非平衡平面プラズマ)
1-2 マイクロ波を応用した発熱現象、および化学反応プロセス
2. 電子レンジで透明導電膜作製
2-1 ITO透明導電膜の作製(マルチモード)
2-2 ITO透明導電膜の作製(シングルモード)
3. 多孔質TiO2層の作成と色素増感太陽電池への応用
3-1 色素増感太陽電池
3-2 TiO2/FTO積層膜の作製
3-3 ハイブリッド加熱
3-4 FTO膜の発熱制御(酸素欠陥の導入)
3-5 FTO膜の発熱制御(磁場照射)
3-6 FTO膜のヘイズ率制御
3-7 オールマイクロ波加熱による色素増感太陽電池の作製、
4. まとめ
【質疑応答】