車載用太陽電池の技術動向と曲面設計・ 評価試験・損失低減に向けた課題・将来展望
~日射量測定・部分影影響・車体・移動体に向けた曲面太陽電池PVの評価試験・国際標準化~
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2024年5月31日 車載用太陽電池の技術動向と 評価・損失低減に向けた課題・将来展望~日本・欧州・米国動向・移動体用フレキシブル薄膜太陽電池開発・曲面・自動車PV技術課題~
★新型太陽電池で予想される諸課題(特に車載応用で顕著になる点)とは。社会実装のための基盤整備はどの程度進んでいるか。国際標準化の動きはどうなっており、いつ、どんな国際規格が成立する見込みか。
★曲面太陽電池の特性はなぜ特異なのか。曲面モジュールに発生する応力と破壊過程は。セルサイズ・被覆方法設計の最適化手法、何がトレードオフになっているか、設計フローは?
★市場動向、搭載の課題、どういった自動車であれば搭載の可能性があるのかなどを、本テーマの第一人者が講演いたします!
- 第1部 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 サステナビリティコンサルティング第1部 エネルギービジネスチーム 上席主任コンサルタント 河本 桂一 氏
- 第2部 宮崎大学 GX研究センター 特別教授 荒木 建次 氏
- 第3部 崇城大学 情報学部 情報学科 / 准教授 西嶋 仁浩 氏
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
定員:30名
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※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、請求書受講票を代表者様にご連絡します
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【第1講】 太陽光発電搭載自動車に関する動向
【時間】 12:30-13:30
【講師】みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 サステナビリティコンサルティング第1部 エネルギービジネスチーム 上席主任コンサルタント 河本 桂一 氏
【講演主旨】
2050年のカーボンニュートラルに向け、運輸部門へのニーズは大きく、中でも自動車部門における取り組みが非常に重要となる。自動車からの温室効果ガスの排出削減に向け、世界各国で車両の電動化を加速する取組みが始まっているが、再生可能エネルギー由来のクリーンな電力を供給することができなければ、温室効果ガス排出量削減効果は限定的となる。
太陽光発電搭載自動車は、走行用電力を太陽光発電から直接供給することによるCO2排出削減効果に加え、電気自動車普及の阻害要因の一つとされる充電頻度を低減することが可能となり、ユーザーにとっての利便性を改善することができる。
日本のほか、欧州や米国でも太陽光発電システム搭載自動車の実用化に向けた取り組みが開始されている。
【プログラム】
1.太陽光発電搭載自動車の例
2.太陽光発電搭載自動車により期待される効果
3.太陽光発電搭載自動車の実用化に向けた取り組み
3-1 日本
3-2 欧州
3-3 米国
4.IEA PVPS Task17:PV and Transport
【第2講】 太陽電池の車載応用の最新動向・曲面化の課題と試験方法、解析方法、国際規格
【時間】 13:40-16:10
【講師】宮崎大学 GX研究センター 特別教授 荒木 建次 氏
【講演主旨】
太陽電池搭載乗用車、および車載太陽電池については、特に新型太陽電池の応用先として一時期喧伝されたが、Sono Motorsの太陽電池搭載車の挫折に見られるように、単純な様相ではなくなってきている。一方に於いて、トラックやバスなどの大型車への適用では、燃料費削減の経済効果が認められ、普及が急速に進みつつある。
大型車の例から見るように、太陽電池と車両の組み合わせには明らかな経済的メリットと市場が存在する。しかし、高性能・新型太陽電池を搭載すれば新市場となるといった楽観的な技術開発では成功に至るとは思えない。何が課題であるか、個々の課題の重要度はおよび難易度はどの程度か、製品価値の定量化、およびその試験方法はどのようにして行うか、新型太陽電池で予想される諸課題(特に車載応用で顕著になる点)、社会実装のための基盤整備はどの程度進んでいるか、国際標準化の動きはどうなっており、いつ、どんな国際規格が成立する見込みか、等を明らかにしたい。
【講演キーワード】
EV、ソーラー、充電ステーション問題、曲面太陽電池、太陽電池トラック、太陽電池バス、車載太陽電池試験方法
【講演のポイント】
車載太陽電池技術の全分野を守備範囲としているだけでなく、車載太陽電池の国際標準化プロジェクトチームの議長として公正な試験方法の開発と国際合意を目指している。車載太陽電池の技術課題を冷静、かつ、定量的に紹介する。
【習得できる知識】
車載太陽電池、太陽電池搭載車の技術課題、性能、価値、試験方法、設計手法
【プログラム】
1.太陽電池、太陽電池搭載車に関する最近の報道
1-1 欧・米・中での太陽電池搭載乗用車、乗用車搭載用太陽電池研究開発の光と闇
1-2 なぜ、大型車への太陽電池搭載が注目されているか
1-3 総括: 現在の太陽電池価格水準で見ると、メリットは明白なはず、では、なにが過剰期待だったのか、どこで挫折したのか、どのように立て直ししなければならないのか
2.乗用車への太陽電池搭載のメリットを定量化してみた
2-1 発電量: 普通のソーラーパネルとどの程度違うか、発電量が低い原因は何か
2-2 日射量: 車載面の日射量はどのように計測するか、街区などの差でどのくらい異なるか、世界各地での各街区(市街地、郊外、高層ビル群)でどのように算定するか
2-3 空調問題: 発電させるためわざわざ日向に駐車させる必要あるのか、日陰に駐車したらだめなのか
2-4 部分日陰・動的日陰: 発生モードの分類と作用、街区毎の発生確率、部分日陰発生時の発電量への影響(期待値)
2-5 タンデム太陽電池を車載応用したらどうなるのか
3.曲面太陽電池の闇 ― 乗用車の屋根は曲面(非展開面)であり、この課題は重い、トラックなどの大型車では不問
3-1 曲面太陽電池の特性はなぜ特異なのか ― 太陽電池のほぼ全ての公式は平面を前提にしている
3-2 微分幾何学をベースとした基本的な解法
3-3 車体曲面の統計的モデル化と曲面形状差による特性への影響
3-4 曲面モジュールに発生する応力と破壊過程
3-5 非展開面曲面被覆のためのセル設計
3-6 セルサイズ・被覆方法設計の最適化手法、何がトレードオフになっているか、設計フローは?
4.試験方法、解析方法、国際規格
4-1 標準化の枠組み
4-2 性能評価試験方法(曲面太陽電池をどのように試験するか)
4-3 環境試験方法
4-4 国際標準化の時期、内容
【第3講】 車載太陽光発電システムの開発と課題 ~走行時の部分影の影響と・日射量急変その対策~
【時間】 16:20-17:35
【講師】崇城大学 情報学部 情報学科 / 准教授 西嶋 仁浩 氏
【講演主旨】
電気自動車(EV)に太陽電池を搭載することで,1日の充電で最大30~40kmを走ることができるので,短距離の通勤や買い物であればコンセントからの充電なしでEV走行が可能です.しかし,定置型の太陽光発電と異なって,自動車の場合には鳥の糞や泥汚れによって部分的な影が生じ,太陽電池パネル全体の発電量に悪影響が生じます.これに対し,分割された太陽電池ごとに電源を取り付けて自律的に分散発電させる新たな手法を紹介します(日産自動車との共同研究).また,太陽電池の日射量は,建物や街路樹の影,走行中の車の向きによって目まぐるしく変化するので,従来の最大電力追従制御に代わる新たな高速制御手法を紹介します.加えて,高速日射量測定装置による走行時のデータ解析結果や,湾曲したボディーにも張り付けられるフレキシブル電源に関する取り組みも紹介します.
【講演キーワード】
太陽光発電 太陽電池搭載車 フレキシブル電源 MPPT制御 走行中の日射量測定
【講演のポイント】
・車載太陽光発電の回路および制御面での課題や,その新しい解決策を紹介.
・走行中の日射量変化の実証試験データを紹介.
・筆者は,自動車,電機,電子部品,半導体など様々な企業との共同研究を実施.
【習得できる知識】
・車載太陽光発電の技術的な課題とその対策を電源回路と制御の面で習得できる.
・走行中の上面,前後左右の日射量を高速に取得したデータの解析結果を知ることができる.
【プログラム】
1.太陽電池搭載車
1-1 太陽電池搭載車について
1-2 太陽電池搭載車の利点と課題
2.ボディー汚れに対応できる自律分散型発電手法
2-1 従来の太陽光発電方式の課題
2-2 新たな自律分散型発電手法の原理と利点
3.瞬間的な日射量変化に追従できる発電電力制御手法
3-1 従来の最大電力追従(MPPT)制御の課題
3-2 新たな高速発電電力制御手法
4.走行中の日射量測定装置
4-1 従来の日射量測定装置の課題
4-2 高速な日射量測定装置
4-3 日射量データの解析結果
5.湾曲したボディーに取り付けられるフレキシブル電源
5-1 フレキシブル電源の利点
5-2 フレキシブルチョークコイル
5-3 電力変換効率の評価結果