【 LIVE配信・WEBセミナー】

有機EL/高性能OLEDの最新技術動向と設計指針および発光素子・塗付材料・ハイバリア膜を中心とした各種構成部材の開発動向

~第三世代有機 EL 発光素子、配向度の高い配向膜、ウルトラ・ハイバリアの開発と燐光性有機EL素子の発光効率・駆動電圧・寿命の課題解決に向けたExTET技術~

★2024年6月18日WEBでオンライン開講。九州大学 安達氏、広島大学 齋藤氏、山形大学 硯里氏、株式会社半導体エネルギー研究所 江口氏/山縣氏が有機EL/高性能OLEDの最新技術動向と設計指針および発光素子・塗付材料・ハイバリア膜を中心とした構成部材の開発動向~第三世代有機 EL 発光素子、配向度の高い配向膜、ウルトラ・ハイバリアの開発と燐光性有機EL素子の発光効率・駆動電圧・寿命の課題解決に向けたExTET技術~について解説する講座です。

■注目ポイント

★燐光性有機EL素子の発光効率・駆動電圧・寿命の課題を同時に解決することが可能であるExTET技術を紹介!

セミナー番号
S240636
セミナー名
有機EL 最新動向
講師名
  • 第1部  九州大学  最先端有機光エレクトロニクス研究センター / センター長・教授  安達 千波矢 氏
  • 第2部  広島大学  自然科学研究支援開発センター / 副センター長・教授  齋藤 健一 氏
  • 第3部  山形大学  有機エレクトロニクスイノベーションセンター / 副センター長・教授  硯里 善幸 氏
  • 第4部  株式会社半導体エネルギー研究所  OEL部  江口 晋吾 氏/山縣 祥子 氏
開催日
2024年06月18日(火) 10:30-16:50
会場名
※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です
受講料(税込)

【1名の場合】60,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。

詳細

定員:30名

※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。

※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについては、別途メールでご案内いたします。基本的には、事前配布資料はマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。

※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。

※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。

※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。

※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。

※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。

※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。


キャンセルポリシー・特定商取引法はこちら
セミナーに関するQ&Aはこちら(※キャンセル規定は必ずご確認ください)

全てを見る

【本セミナーの主題および状況・本講座の注目ポイント】

■本セミナーの主題

★有機ELは、スマートフォンやカメラのディスプレイなどの分野で活用される最新技術であり、電圧をかけると有機物が発光する現象を指します。

★有機発光ダイオード(OLED)は、有機ELを利用した発光ダイオードを表します。

★有機ELはバックライトや色フィルタが不要であり、薄型化が可能である優れた特長を有しており、最先端のスマートフォンや大面積テレビ、さらには、XR等の新しいディスプレイ用途としても大きな期待が寄せられております。

■注目ポイント

★熱活性化遅延蛍光(TADF)の分子設計からHF-OLEDにおけるTADFとターミナルエミッター(TE)のデバイス設計原理をもとに高性能OLEDの設計指針を解説!

★低コスト化と低炭素プロセスに寄与できる真空成膜に迫る緻密化を達成した無機膜を紹介!

★セルロースをテンプレートにした有機EL用導電性高分子の新規配向法、筆で塗る手法による有機EL用導電性高分子の新規配向法を紹介!


講座担当:牛田孝平

≪こちらの講座は、WEB上での開催のオンライン講座になります≫

【第1講】 高性能TADF-OLEDを目指した包括的分子設計

【時間】 10:30-11:45

【講師】九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センター / センター長・教授 安達 千波矢 氏

【講演主旨】

 有機発光ダイオード(OLED)は、30年以上にわたる広範な研究開発を通じて、多くの精巧な新規有機光エレクトロニクス材料とデバイスアーキテクチャが確立された。現在、OLEDは、デバイスとしての高性能化のみならず、軽量性と柔軟性を活かして、最先端のスマートフォンや大面積テレビ、さらには、XR等の新しいディスプレイ用途としても大きな期待が寄せられている。材料科学の観点から、OLEDにおける新規発光材料の創製は、高い外部EL量子効率(EQE)を目指した研究が中心的な課題であった。1990-2000年代における従来の蛍光材料(第1世代)の開発から始まり、室温りん光(2000-)(第2世代)、熱活性化遅延蛍光(TADF)(2012-)(第3世代)1)と、有機発光体の新たな可能性が次々と開拓され、高性能なOLED素子だけでなく、有機光化学の発展にも大きな貢献を果たしてきた。近年、TADF分子設計の無限の可能性から、TADF-OLEDに関する様々な研究が精力的に行われている。さらに、高効率と狭いスペクトル幅の両立が可能であり、実用的なディスプレイ用途に最適であることから、ハイパーフルオレッセンス(HF)-OLEDが開発されている。ここでは、ホスト分子、TADF分子、ターミナルエミッター(TE)分子を最適化し、効率的な励起子移動を実現することで、20%以上の高い外部量子効率(EQE)、高色純度、高輝度が実現している。HP-OLEDの過渡PL特性を解析することにより、TADF補助ドーパント(TADF-AD)とTE分子間の効率的なFRETの存在が、さらには、過渡EL解析により、TADF-ADとTE間のEHOMO差が小さいほど、発光層内部での正孔トラッピングを効率的に減少させることができ、その結果、効率のロールオフが小さくなり、動作可能なデバイス寿命が長くなることが確認されている。さらに、有機薄膜における自発配向分極(SOP)が、励起子消光プロセスから逃れるための重要な問題であることが最近明らかとなっている。

 本講義では、TADFの分子設計から、HF-OLEDにおけるTADFとTEのデバイス設計原理を解説し、高性能OLEDの設計指針を明らかにする。OLEDにおける電荷移動(CT)現象の重要性について結論的に言及し、先進的なCT技術5,6)の展望についても言及したい。

参考文献
[1] T. Uoyama, et al., Nature, 492, 234 (2012)
[2] C.-Y. Chan et al., Nature Photonics, 15, 203 (2021)
[3] Y.-T. Lee et al., Advanced Electronic Materials, 7, 2001090 (2021)
[4] M. Tanaka et al., ACS Applied Materials & Interfaces, 12, 50668 (2020)
[5] R. Kabe and C. Adachi, Nature, 550, 384 (2017)
[6] A. S. D. Sandanayaka, et al., App. Phys. Express, 12, 061010 (2019)


【プログラム】

1. TADFの分子設計
2. HF-OLEDにおけるTADFとTEのデバイス設計原理
3. 高性能OLEDの設計指針
4. OLEDにおける電荷移動(CT)現象の重要性
5. 先進的なCT技術の展望
 
【質疑応答】


【第2講】 有機EL用高分子溶液の塗布による配向度の高い配向膜の作製

【時間】 12:45-14:00

【講師】広島大学 自然科学研究支援開発センター / 副センター長・教授 齋藤 健一 氏

【講演主旨】

 導電性高分子は,主鎖にπ共役構造を持つ電気伝導性の高分子である。導電性高分子は,軽量,フレキシブル,溶液プロセスによる成膜という特長から,次世代デバイスの基幹材料として位置付けられている。特に,導電性高分子が配向した膜(配向膜)では,異方的な光物性と電荷輸送特性による機能向上が発現する。従って,配向度の高い配向膜の作製法,配向度とナノ構造の評価法,それぞれを簡便に行う手法の開発が求められている。
 

 本講演では,導電性高分子膜の光機能性の向上を目的とした,配向膜の作製法ならびに評価法について紹介する。具体的には,一般的な導電性高分子の配向法の紹介(乾式,湿式)の他に,演者らが行った有機薄膜太陽電池用の導電性高分子の配向(ラビング法,文献1,2),セルロースをテンプレートにした有機EL用導電性高分子の新規配向法(文献3,7,8),筆で塗る手法による有機EL用導電性高分子の新規配向法(文献5,6)など,時間の許す限り紹介したい。


参考文献
[1] Enhancement of Out-of-plane Mobility in P3HT Film: Face-on Orientation Produced by Rubbing, D. Kajiya, T. Koganezawa, K. Saitow, J. Phys. Chem. C, 119, 7987 (2015).
[2] Enhancement of Out-of-plane Mobilities of Three Poly(3-alkylthiophene)s and Associated Mechanism, D. Kajiya, T. Koganezawa, K. Saitow, J. Phys. Chem. C, 120, 23351 (2016)
[3] Uniaxial Orientation of P3HT Film Prepared by Soft Friction Transfer Method, M. Imanishi, D. Kajiya, T. Koganezawa, K. Saitow, Scientific Reports, 7, 5141 (2017).
[4] Ultrapure Films of Polythiophene Derivatives are Born on a Substrate by Liquid Flow, D. Kajiya,K. Saitow, ACS Appl. Energy Mater., 1, 6881 (2018).
[5] Brush-printing Creates Polarized Green Fluorescence: 3D Orientation Mapping and Stochastic Analysis of Conductive Polymer film, T. Sakata, D. Kajiya, K. Saitow, ACS Appl. Mater. Interfaces, 12, 46598 (2020).
[6] 4D Microspectroscopy Explores Orientation and Aggregations in π-Conjugated Polymer Films Prepared by Brush Printing, T. Sakata, K. Saitow, J. Phys. Chem. Lett, 13, 653 (2022).
[7] Cellulose-Templated Stable Foldable Oriented Films with Polarized RGB Luminescence, M. Takamatsu, T. Sakata, D. Kajiya, K. Saitow, Chem. Mater., 34, 1052 (2022).
[8] Cellulose Templating for π-Conjugated Polymer Orientation: An In Situ Time-Resolved Spectroscopy Exploration, T. Sakata, T. Hirota, K. Saitow, ACS Appl. Polym. Mater., 4, 11, 8166 (2022).


【プログラム】

1. 導電性高分子とは
2. 導電性高分子の構造,ナノ構造,機能性
3. 導電性高分子の配向膜とは
4. 配向膜の作製法I(ラビング法,摩擦転写法など)
5. 配向膜の作製法II(筆で塗る手法,セルローステンプレート法など)
6. 配向膜の評価法I(偏光吸収スペクトル,偏光発光スペクトル,偏光ラマンスペクトル,斜入射X線回折など)
7. 配向膜の評価法II(顕微分光法,mapping法,多次元統計解析法など)
8. 配向膜の評価法III(配向のダイナミクス,in situ測定など)
9. まとめと展望
※わかりやすくするために,上記の順番が入れ替わることもあります。


【質疑応答】


【キーワード】

導電性高分子,共役系高分子,塗布法,溶液プロセス,偏光


【第3講】 塗工プロセス(ウェットプロセス)×光緻密化によるウルトラ・ハイバリアの開発

【時間】 14:10-15:25

【講師】山形大学 有機エレクトロニクスイノベーションセンター / 副センター長・教授 硯里 善幸 氏

【講演主旨】

 有機ELが有する特徴の一つに、「フレキシブル・軽量化」があるが、その達成には外気(水蒸気・酸素)からの保護を目的としたバリア構造が必要である。フレキシブルOLEDでは、真空成膜法で形成した無機バリア膜により達成されているが、現在高コストであり、さらなる普及には低コスト化が必要である。当研究室ではウェットプロセスx光緻密化により真空成膜に迫るバリア性能を達成している。本セミナーでは、バリアの簡単な基礎知識、現在のフレキシブル有機ELの構造と有機ELの劣化を説明したのちに、当研究室の塗布バリア膜の研究を紹介する。


【プログラム】

1.バリア技術
 1-1 バリア性能の指標と
 1-2 用途と要求性能
2.OLEDにおけるバリア構造
 2-1 水蒸気による劣化
 2-2 フレキシブルOLEDディスプレイの構造
 2-3 真空プロセス
3.ウェットプロセスによるバリア膜研究
 3-1 従来の塗布バリアとその問題点
 3-2 当研究室の塗布バリア技術
 3-3 水蒸気透過度
4.デバイス上へのバリア構造作製
 4-1 デバイス上への作製
 4-2 デバイス性能
5.将来展望


【質疑応答】


【キーワード】

フレキシブル有機EL、ウェットプロセス、ウルトラハイバリア、低コスト化


【講演のポイント】

フレキシブル有機ELディスプレイの達成には、緻密な無機膜が必要である。当研究室では、溶解可能な前駆体を塗布成膜し、光焼成により、真空成膜に迫る緻密化を達成した。本技術は低コスト化と低炭素プロセスに寄与できる。


【習得できる知識】

フレキシブル有機ELディスプレイの構造
有機ELの劣化
ガスバリア(水蒸気バリア)の基礎知識
真空成膜の現状と課題
塗布バリア技術


【第4講】 有機ELの低駆動電圧化・長寿命化とディスプレイへの応用

【時間】 15:35-16:50

【講師】株式会社半導体エネルギー研究所 OEL部 江口 晋吾 氏/山縣 祥子 氏

【講演主旨】

 有機ELディスプレイは、今や液晶ディスプレイと並びディスプレイの主流です。さらなる高性能化(長寿命、高精細、高色域)を目指して盛んに開発が行われています。当社では、長寿命、高精細、高色域な高性能有機ELディスプレイを実現するため、有機EL材料の設計から製造、ディスプレイの試作に至るまでの全工程を社内で行っています。本講座では、燐光性有機EL素子の発光効率・駆動電圧・寿命の課題を同時に解決することが可能であるExTET技術や、その技術が用いられている最新の素子性能について講義します。また昨今話題となっている、高開口率な塗分け方法である有機EL素子のパターニング方法についても紹介します。


【プログラム】

1.ExTET技術について

 1-1.ExTETとは
   ExTET技術(Exciplex-Triplet Energy Transfer)のコンセプトと、素子性能向上の効果について紹介します。

 1-2.ExTET技術を用いた燐光素子の性能
   現在の製品化されている燐光素子では、多くの場合ExTET技術が使われています。この技術を用いて作成した青燐光素子について紹介します。


2.有機EL素子の新しいパターニング技術であるMML技術について

 2-1.新しいOLEDカラー化技術
   カラーOLEDディスプレイにおいては従来型の白色有機EL素子とカラーフィルタの組み合わせ、あるいはファインメタルマスクによる塗分けなどにより実現してきましたが、これらとはコンセプトを異にするMML (Metal Mask-less Lithography)なるカラー化技術を開発しました。これにより高開口率化、低消費電力化、高色純度化などを可能にしました。ここではMMLの基本的な概念を紹介します。

 2-2.MMLで試作したパネルの紹介
   MMLで作製したパネルの紹介をします。パネルには様々な機能や特徴が盛り込まれており、基礎研究から量産に携わっている方まで、様々な立場の方にとって魅力的な技術を紹介いたします。


【質疑応答】


【キーワード】

有機EL、低駆動電圧、高信頼性、燐光素子、青燐光、ExTET、MML、OLEDパターニング


【講演のポイント】

燐光性有機EL素子の発光効率・駆動電圧・寿命の課題を同時に解決できるExTET技術の紹介をします。また、高開口率化、低消費電力化、高色純度化を実現できる、有機EL素子の新しいパターニング技術についても紹介します。


【習得できる知識】
新しいコンセプトによる有機EL素子およびディスプレイ開発に関して、当社におけるその取り組みの現状について紹介し、最新のOLED技術(有機EL材料のから試作パネルまで)の事例について情報を提供いたします。


お申込み

お申込み人数
支払い方法
領収書
小計
60,500円
セミナー回数券

回数券をお持ちの場合は使用する回数券を選択してください

セミナー回数券購入希望の方はこちら
クーポンコード

クーポンコードをお持ちの場合は入力してください

備考

※セミナーへのお申し込みには事前に会員登録 が必要です。

※会員登録がお済みの方は、こちら よりログインしてください。