ケミカルリサイクルを実現するためのモノマー化・解重合の原理と資源循環プロジェクトの技術動向
★2025年8月21日オンライン開講【(元)住友化学・研究所長:今井氏】 50年以上に渡り第一線で活躍を続けている高分子の専門家が、モノマー化、解重合、熱分解の基礎原理とケミカルリサイクルの技術動向を解説します。
■本講座の注目ポイント
ケミカルリサイクルを実現するためには、ポリマーの種類ごとに最適な解重合、リサイクル手法を選定する必要があります。PETでは加水分解を基本に微生物の適用が進められ、PS・PMMAでは熱分解によるモノマー回収が工業化されています。当講座では、リサイクルを実現するためのモノマー化の原理から、化学業界のリサイクル事業の実例まで、高分子材料のリサイクルを目指すための課題と解決方法を提示します。
- 元住友化学 株式会社AndTech 技術顧問 今井 昭夫 氏
●1名様 :38,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
定員:30名
※ お申し込み後、受講票と請求書のURLが自動で返信されます。基本的にはこちらで受付完了です。開催前日16:00までに再度最終のご連絡をいたします。請求書と受講票は郵送ではないため必ずダウンロードください。また、同時に送られるWEBセミナー利用規約・マニュアルを必ずご確認ください。
※ セミナー前日夕方16:00までにWEB会議のURL、事前配布資料のパスワードについて、別途メールでご案内いたします。基本的にはマイページからのダウンロードの流れとなります。なお、事前配布資料については、講師側の作成完了次第のお知らせになりますので、この点、ご理解のほどお願い申し上げます。
※ 請求書の宛名の「株式会社」や「(株)」の「会社名の表記」は、お客様の入力通りになりますので、ご希望の表記で入力をお願いします。
※ お支払いは銀行振込、クレジット決済も可能です。銀行振込でお支払いの場合、開催月の翌月末までにお支払いください。お支払いの際は、社名の前に請求書番号をご入力ください。
※ 領収書のご要望があれば、お申込み時、領収書要にチェックを入れてください。
※ 2名以上でお申し込みをされた場合は、受講票と請求書を代表者様にご連絡します。
※ 当講座では、同一部署の申込者様からのご紹介があれば、何名でもお1人につき16,500円で追加申し込みいただけます (申込者様は正規料金、お2人目以降は16,500円となります)。追加の際は、申し込まれる方が追加の方を取りまとめいただくか、申込時期が異なる場合は紹介者様のお名前を備考欄にお書きくださいますようお願いいたします。
※ なお、ご参加手続きの際、自宅住所やフリーアドレス、個人携帯番号のみで登録された場合は、ご所属確認をさせいただくことがございます。
【時間】 13:00-16:00
【講師】元住友化学 株式会社AndTech 技術顧問 今井 昭夫 氏
【講演主旨】
SDGsやESG経営への意識が向上している今日、プラスチックやゴム材料のリサイクル技術の開発が産官学の各界で進められている。中でも、ポリマーからモノマーへの転換を図るケミカルリサイクルは究極的な炭素循環技術として関心が高まっているが、ポリマーの種類によって解重合や熱分解の適性が異なり、生成化合物の形態も異なるため、実用化検討が個別に進められているのが現状である。対象のポリマーのモノマーへの変換にどのような手法を適用するのか選定検討のために、対象ポリマーの解重合や熱分解反応についての基本に戻る考察が必要である。
本講座では樹脂種毎の基本的な考え方について整理し、合わせて現実に進行している各種のケミカルリサイクル技術の動向について解説する。
【講演のポイント】
プラスチック・ゴム材料のリサイクル技術全体の中でのケミカルリサイクル技術の位置づけを明確化し、素反応の機構に基づくケミカルリサイクルの考え方を整理します。マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルの工業化におけるSWOT分析、ポリマー事業におけるリサイクル技術の経営的・社会的意義、ケミカルリサイクルの社会実装までの課題と解決方向に関する考え方を示します。
【習得できる知識】
①プラスチック・ゴム材料のリサイクル技術に関する知識
②解重合・ポリマー熱分解に関する化学反応知識
③高分子材料の開発動向や将来動向と材料リサイクル・炭素循環に関する知識
【講演キーワード】
ケミカルリサイクル、炭素循環、解重合、ポリマー分解、酵素反応
【プログラム】
1. 重合と解重合
1-1 平衡重合と天井温度
1-2 解重合と熱力学
2. ポリマーの熱分解と酸化
2-1 炭化水素の熱分解
2-2 ポリマーの熱分解
2-3 電子線照射など物理的手法による分解収率の向上
2-4 ポリマーの酸化分解と副生化合物
3. ポリマーの加水分解
3-1 縮重合と解重合・・・化学平衡
3-2 加水分解への触媒作用
3-3 加水分解法によるモノマー回収収率の向上
4. ポリマーのバイオケミカルリサイクル
4-1 酵素反応による物質変換
4-2 既存化学反応プロセスの適用
5. 実用化に向けた技術開発の動向
5-1 化学メーカーによる検討
5-2 石油(精製)メーカーによる検討
5-3 その他の企業による検討
5-4 大学・公的研究機関による検討
【質疑応答】